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『イースⅧ』シリーズ最新作が絶賛される3つの理由

『イースⅧ』シリーズ最新作が絶賛される3つの理由

2017年5月にリリースされたPlayStation®4版『イースⅧ -Lacrimosa of DANA-』(以下、イースⅧ』)。発売から3ヵ月近くが経ったいまでもユーザーのあいだで絶賛されている本作は、2016年7月にPlayStation®Vita向けに発売された同作にさまざまな要素を追加し、グラフィック面やロード時間などを大幅に改良した作品だ。

本稿では、ユーザーから圧倒的な支持を受けている本作の魅力を2回に分けて追及していく。今回はプレイヤーのストレスを徹底的に排除したアクション面の快適さ、操作する面白さを見ていく。「『イース』シリーズの名前は知っているけどプレイしたことがない」という人はぜひとも本稿で30年の歴史を誇る『イース』シリーズが提供するゲーム本来の面白さに触れてほしい。

文 / 村田征二朗


1.“操作する面白さ”を実感できるスピード感

1987年に発売された初代『イース』を皮切りにシリーズ作品を重ね、いまや30年の歴史を持つ一大アクションRPGシリーズとなった『イース』シリーズ。日本ファルコムが誇る看板タイトルである本作では、赤毛の冒険家“アドル・クリスティン”が世界各地でくり広げた冒険をプレイヤーが追体験していくというスタイルで物語がつづられていきます。シリーズ誕生当時、アクションゲームは難度が非常に高いマニア向けの作品になる傾向がありましたが、『イース』シリーズは“簡単ではないものの考えて工夫すれば攻略できる”という絶妙な難度設定によってアクションというジャンルをより広く普及させた、近代的なアクションRPGの先駆けとも言える作品です。

▲こちらが外伝作品を除く全『イース』シリーズの主人公アドル。たまに周囲を呆れさせるほどに強い好奇心を見せる冒険愛好家です

『イースⅧ』の面白さを支えているのは、何と言ってもそのテンポの良さです。本作は“操作すること自体が楽しい”というゲームの根本的な面白さを味わわせてくれる作品であり、一度プレイを始めると、その気持ち良さからなかなか抜け出すことができません。

戦闘におけるアクションこそが“操作する楽しさ”の最たるものですが、『イースⅧ』がほかのRPG作品に比べて快適なプレイを提供してくれている要因としてまず挙げたいのは、移動のスムーズさです。本作は移動スピードが尋常じゃなく速く、キャラクターを動かすだけでも楽しいのです。

▲一般的なRPGで想像する移動速度の倍近いスピードで動き回ることができ、広大なマップの移動もまったく苦になりません

ダッシュするまでもなく移動スピードが速いうえに、どこでも自由にジャンプすることができ、さらに回避行動であるローリングをジャンプ中に出すことでジャンプの飛距離を伸ばして離れた高所に無理矢理移動することもできるなど、かなり自由に動き回ることができるため、移動だけでもかなり楽しめます。

ダッシュジャンプから空中ローリングや突進系スキルを使って離れた場所に移動できたときには、それだけで小さな達成感すら得られてしまいます。しかも、ジャンプ移動でたどり着くことのできる場所にはアイテムが用意されていることも多く、頑張りがただの自己満足だけで終わらないのもうれしいところです。

▲空中でもローリングを出すことができるのが衝撃的でした。楽しくて移動中も無駄に飛び跳ねてしまいます

また、各地に点在する回復ポイントはショートカットポイントとしても機能しており、一度訪れればその後はマップ画面から一瞬で移動することもできます。本作は基本的に無人島を舞台としており探索エリアはかなり広いのですが、移動スピードの速さとショートカットのおかげでRPGにありがちな“移動の面倒くささ”がほぼ完ぺきに排されているのです。