Interview

シド シドが考える“アニソン”論を踏まえて制作された新作、その答えとは?

シド シドが考える“アニソン”論を踏まえて制作された新作、その答えとは?

5月12、13日、じつに1年7ヶ月ぶりとなるワンマンライブを日本武道館で2日間に渡って開催すれば、両日ともチケットはSOLD OUTという快挙を成し遂げ、いまだ衰えることのない人気を自ら証明してみせたロックバンド・シド。彼らが8月2日にニューシングル「螺旋のユメ」をリリース。この曲は人気TVアニメ『将国のアルタイル』のOPテーマ曲としてメンバーの明希が書き下ろしたもの。メンバーのマオ(Vo)、Shinji(Gt)、明希(Ba)、ゆうや(Dr)に武道館の感想、これまでたくさんの人気アニメのタイアップを手がけてきたシドが考える“アニソン”論、それを踏まえて制作された今回のシングル「螺旋のユメ」について訊いた。

取材・文 / 東條祥恵 撮影 / 今元秀明


とにかくあの声援とかファンの熱量にびっくりしちゃって。キラキラした目や、泣いてる子がいたり(マオ)

「エンタメステーション」では5月12日、13日の2日間に渡って行なった日本武道館2days公演「夜更けと雨と」、「夜明けと君と」を両日ともレポートさせていただいたので、まずはそちらの感想から聞かせていただけますか?

ゆうや 今回はツアーではなく、単独公演での2日間というもので。しかも、その単独公演自体バンドとしては1年7ヶ月ぶり。とはいえ、こっちとしては次に全国ツアーをやることも把握した上でのライブだったので、これまでの14年間のシドとここから先の未来のシド。その2つを提示できるようなライブを見せたいなという心意気で臨んだライブでした。2日間それぞれコンセプトが違い、かぶってる曲もほとんどなかったので、幅広いシドを観せることができたんじゃないかな。あとは、なによりも楽しかったというのがよかった。

Shinji ちょっと(ワンマン公演を開催するまでに)時間が空いたんですけど、そのブランクを感じさせないようにしようと思って、そこは意識して練習をたくさんしました。

個人練をしたってことですか?

Shinji はい。いつもはやらないようなことでも個人練でスタジオに入ったりして、イメージトレーニングを積んで。当日、演奏がガチガチにならないようにしようと思ってすごい練習はしました。でも、実際にステージに立って見たら思っていたほどの緊張はしなかったんですよ。新曲を演奏したときはしましたけど。ライブ中は、お客さんがすごい嬉しそうで(自分たちが)迎えられてる感が伝わってきたんで。それで、自分は楽しさが倍増しましたね。あんま普段はこういうのいわないんですけど「お客さんに本当に感謝だ」と思いました。

マオ 楽しみだったんですよ。武道館やるのが。武道館目がけてそれまで頑張ってきてたんでね。そこはお客さんも同じ気持ちだったと思います。お互い、そこに向けてカウントダウンしてる。そういうのが武道館発表して以降ずっと続いてて。「あと1ヶ月になりましたね」、「おー、あと1ヶ月か」ってSNSを通してどんどんお互いの気持ちを高めあって当日を迎えたんですね。演奏面や歌、そういったところはたっぷり準備する時間をいただけたので、気負うことなくできたんですが。どちらかというと、これだけ溜め込んでお互い久々に会うのに楽しめなかったら嫌だなというのが、一番気になってたんで。とにかく、お互いどこまで楽しめるか。そこを追求した2日間でした。結果、2日間ともめちゃくちゃ楽しかったし。あと、サプライズもできたんでよかったです。

「夏恋」でマオさんが「ラストー!」と叫んだのに、まだ「光」が残っていて「モテる男はサプライズが得意です」と笑わせた場面のことですね(微笑)。1年7ヶ月ぶりのワンマン公演でもあれだけのお客さんを動員できるシドについてはどう思いました?

マオ 何人来るとかっていうより、熱量。シドファンの熱量って、憶えてたつもりだったんですけど、前よりも増してたのか。とにかくあの声援とかファンの熱量にびっくりしちゃって。キラキラした目や、泣いてる子がいたり。いろんな表情が見えるなかで「ああー、みんなそれぞれとにかく待ってくれてたんだな」というのが伝わってきたんで「俺も同じ気持ちだよ」と思いながらひたすら歌いましたね。

明希 いい意味であがってしまう緊張感ではない、別の緊張感がありました。でも、それがいい意味で集中力を高めてくれた気がして。全体を見渡しながら自分なりにプレイできたんじゃないかなと思うんですけど。あとは、ゆうやもさっきいってましたけど、単純に楽しかった。久々にシドでライブをやったのが。

演奏を見ていて、すごく丁寧というか。大切にプレイしているなと感じたんですが。

明希 丁寧というよりは、もっとベーシストに徹するというのは思ってましたね。これまで自分はパフォーマンス先行型だったと思うんですけど。

ステージ上での派手な動き、パフォーマンスが明希さんの個性でしたから。

明希 そこはもう放っておいてもそういう見せ方になるんですよ。だから、そこプラス、もっとベーシストに徹する部分に意識を持っていってもいいのかなと。あの日のパフォーマンスはこれからの自分のプレイスタイルの始まり。そういう風に自分では思ってます。