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『スプラトゥーン2』さらに面白くなった要素を徹底分析

『スプラトゥーン2』さらに面白くなった要素を徹底分析

2017年7月21日、Nintendo Switch用ソフト『スプラトゥーン2』が発売されました。ゲーム雑誌“ファミ通”を発行するGzブレインの調査によると、本作の初週販売本数は67万955本。現在もなおNintendo Switch本体の品薄状態が続いていることを考えると、今後もまだまだ販売本数を伸ばしていくことは想像に難くないでしょう。

前作にあたる『スプラトゥーン』は、2015年5月にWii U用ソフトとして発売されたソフト。新規IPでありながらミリオンヒットを達成するという驚異的な記録を持っています。2作目にして、すでにハードをけん引するほどのビッグIPに成長した本作。いったい何が人々の心をつかみ、動かしたのでしょうか。今回はシリーズ人気の理由を分析するとともに、2年の時を経てさらなる進化を遂げた『スプラトゥーン2』ならではの魅力に迫ります。

 

文 / 大工廻朝薫


誰でも気軽にプレイできるナワバリバトル

『スプラトゥーン』シリーズは、なぜこれほどまでに多くのプレイヤーから支持を得たのでしょうか?

その理由のひとつとして、難しいイメージの強いFPS(一人称視点のシューティング)やTPS(三人称視点のシューティング)というジャンルを、初心者でも気軽に楽しめるようなかたちで再構築したことが挙げられます。

これを象徴しているのが、前作『スプラトゥーン』から登場し、シリーズを代表するゲームルールの“ナワバリバトル”です。“ナワバリバトル”はもっとも基本的なルールのマルチプレイモード。プレイヤー8人がふたつのチームに分かれ、4対4でのチームバトルをくり広げます。

このモードの勝利条件は、チームごとに異なる色のインクを撃ち合い、一定時間内に相手よりも面積の広い床を自チームのカラーに塗り上げること。

何人倒したか、という成績は勝敗に直接は影響しないため、ゲーム中に相手チームのメンバーと遭遇しても、その場で激しく撃ち合う必要はありません。その場はいったん逃げて安全を確保し、相手が去るのを待って、こっそり上から床を塗り直すだけでも、勝利に大きく貢献可能です。

▲本作では、床を塗ることが大事な要素。とくに“ナワバリバトル”では、これが勝敗に直結します

逃げる際の動きも重要なポイント。本作ではZLボタンを押しているあいだイカの姿になり、自分と同じ色のインクの中を潜って泳ぐことができるようになります。

この状態ではブキは使えなくなりますが、インクに身を隠すことができるうえ、ヒトの姿のときよりも素早い移動が可能です。さらに潜っているあいだは、インクタンクの補充、いわゆるリロードが自動的に行われます。ひとつの動作に複数の意味を持たせることで、覚えるべき操作の量を減らしながらも、ゲーム自体の戦略性を十分に確保しているのです。

▲イカ状態での操作は、前線までのダッシュ代わりに使ったり、壁面に塗られたインクの中を登って移動したりと、さまざまな応用が可能です

覚えるべき操作が少ないということもまた、ゲームの間口を広げる重要な要素のひとつ。初心者でもわかりやすく、誰でも勝利に貢献できること。それが『スプラトゥーン』シリーズの魅力なのです。