Interview

人気シリーズ最新作『最遊記RELOAD BLAST』のOP主題歌に挑んだGRANRODEOの挑戦

人気シリーズ最新作『最遊記RELOAD BLAST』のOP主題歌に挑んだGRANRODEOの挑戦

声優としても活躍中のボーカル、KISHOWとギタリストe-ZUKAによるロック・ユニットGRANRODEO。2005年の結成以来、数々のアニメ主題歌を担当してきた彼らの最新シングルは、現在放送中のTVアニメ『最遊記RELOAD BLAST』のOP主題歌「move on! イバラミチ」だ。連載開始から20周年を迎える人気シリーズの主題歌に込めた思いを2人に聞いた。

取材・文 / 阿部美香


20周年記念のTVシリーズの主題歌を担当させてもらうのは、プレッシャーがないと言えばウソになりますよね(KISHOW)

8月2日リリースのニューシングル「move on! イバラミチ」は、アニメ『最遊記RELOAD BLAST』のOP主題歌としてオンエア中です。OPムービーをご覧になっていかがでした?

e-ZUKA すごくいい感じですよね。僕はこのお話があるまで原作を存じ上げなかったんですけど、以前もアニメ化されているし、長く人気が続いている作品なんですよね。

KISHOW そう、『最遊記』は原作の漫画連載が始まってから、もう20年経つそうで。僕も、すごく人気の作品だということは昔から知っていたし、最初のTVアニメも見聞きはしていた。そんな有名な作品、しかも20周年記念のTVシリーズの主題歌を担当させてもらうのは、プレッシャーがないと言えばウソになりますよね。

e-ZUKA 今回のアニメも、昔からのファンの方がご覧になるでしょうからね。僕はふだん、あまりアニメを観るほうじゃないんですけど、オープニングはスピード感があってカッコいい。僕らが主題歌で関わった作品にも、例えばTVアニメ『咎狗の血』(※OP主題歌は「ROSE HIP-BULLET」)ですとか、大人向けの作品はいくつかあって。『最遊記RELOAD BLAST』もちょっとダークなテイストが入っていて、大人っぽさを感じました。

KISHOW あと、キャラクターの口パクと歌詞を合わせてくれてるところがあるんですよ、OPムービーに。観ると「おっ!」と思うし、歌い手として嬉しいですね。

『西遊記』を題材にしているので、チャイニーズな曲調は意識しました(e-ZUKA)

そんな「move on! イバラミチ」は、どのように制作されていったんですか? これはe-ZUKAさんの作曲が先で、その後、KISHOWさんが歌詞を書かれたそうですね。

e-ZUKA そうですね。まず曲のほうは『最遊記RELOAD BLAST』の世界観が、あの『西遊記』を題材にしているので、すべてはそこからでしたね。『西遊記』は中国のお話なので、チャイニーズな曲調は意識しました。GRANRODEOの楽曲としても、僕ら2月に『Pierrot Dancin’』というアルバムを出したんですが、リード曲の「Pierrot Dancin’」や書き下ろした新曲には、けっこう“和”な旋律を盛りこんでいまして。僕らのスタッフからも、「Pierrot Dancin’」で印象的だった、いわゆるペンタトニック系の曲調がいいんじゃないかという提案がありまして。

KISHOW あとは、e-ZUKAさんの『西遊記』感なんでしょ?僕も後から聞きましたけど(笑)。

e-ZUKA そう。僕の中で『西遊記』というと、昭和時代のドラマ版とその主題歌の「モンキー・マジック」(ゴダイゴ)が印象的で。曲調はまったく違うんですけど、あの曲に漂っているチャイニーズなエッセンスは、「move on! イバラミチ」にも感じてもらえると思います。

GRANRODEOらしいハードでヘヴィな曲調は健在ながら、原作を意識したテイストは随所に盛りこまれているということですね。

e-ZUKA そうですね。なので僕の中では、かなり作品に寄せていったイメージがあります。

KISHOW 僕の歌詞もそうですね。僕らのスタッフを通じて、今回は『最遊記RELOAD BLAST』の制作サイドからもいくつかのしっかりしたイメージをいただいていたので、そこに寄り添っていこうと。GRANRODEOも結成から12年間、けっこうな数のアニメ主題歌をやらせてもらってますけど、歌詞は僕が自由に書かせてもらうことが多いんですよ。e-ZUKAさんの作曲のほうは、GRANRODEOスタッフから意外とたくさん注文が入るらしいんですけど(笑)。

e-ZUKA そう。なんせ、ちゃんと曲として音源化されているものだけでも、もう120曲くらいありますからね。新曲を提出すると「GRANRODEOらしくていい曲なんですけど、もうちょっと今までにないテイストを」とか、「新しい感覚を」とか、いわゆるダメ出し……イジメっていうんですか?(笑)。

KISHOW ちげぇよ!(笑)。

よりいいものを追求したい、というこだわりですね(笑)。

KISHOW そうそう。そういうことがあるんですが、歌詞はわりと作品の根っこの部分を押さえておいて、あとはイメージを僕の言葉として膨らませていくことが多い。でも「move on! イバラミチ」は、作品が描いているイメージを運命、道を切り開きながら前に進んでいく光景だと言葉としていただいたので、それを熟考しつつ言葉を選んでいきました。

MVにはあのプロレスラーも出演!

アニメのOPムービーと併せてこの曲を聴くと『最遊記RELOAD BLAST』との親和性の高さがとても味わえますが、GRANRODEOとしてのMVでは、まったく違う映像世界が広がっているのも面白いですね。

KISHOW そうそう、ストーリー仕立てで映像もアジア映画風になっててね。シリアスに始まるんだけど、じつはコミカルってところもGRANRODEOっぽい。

おふたりの演奏シーンはキメキメでとてもカッコいいんですが、そのバックで女性をはべらせている“モテゴリラ”が、刺客にさらわれた女性を救うために戦って、最後は……?というストーリーが重なっていて。

e-ZUKA 撮影場所もMVのスタッフが中華風にこだわってくれまして。映像で観るとまるでセットを組んだように見えますけど、埼玉にある「聖天宮」という台湾のお宮です。まぁ、そもそも“モテゴリラ”ってなんだ?って話なんですけどね(笑)。

その“モテゴリラ”を演じているのが、“スイーツ真壁”としてバラエティでもおなじみの、プロレスラーの真壁刀義さん。途中までゴリラのマスク被りっぱなしなんですよね。

KISHOW そう、僕らの入り時間は夕方過ぎだったんで、昼間からマスク姿でストーリーパートを撮影していた真壁さんが、いちばん大変だったんじゃないかな。僕らも真壁さんには初めてお会いしたんですけど、まぁ、肉体が圧倒的でしたね。

e-ZUKA 僕らのことを知らなくても、真壁さんの大活躍を楽しみにMVを観てほしいですね。そしてGRANRODEOってヤツらの曲もなかなかいいじゃないか、と思ってもらえたら。そんな便乗商法です(笑)。