舞台『煉獄に笑う』  vol. 3

Interview

舞台『煉獄に笑う』で双子演じる崎山つばさ&前島亜美「“義”に生きる人の生き様見て」

舞台『煉獄に笑う』で双子演じる崎山つばさ&前島亜美「“義”に生きる人の生き様見て」

様々なメディアミックスを遂げた唐々煙の漫画『曇天に笑う』の前日譚、『煉獄に笑う』が初の舞台化。戦国時代、琵琶湖に甦るといわれる伝説の化物「大蛇(おろち)」の力を巡る者たちの物語だ。脚本・演出は西田大輔、主人公・石田佐吉(後の石田三成)を鈴木拡樹が演じる。
今回は、大蛇に繋がる“髑髏(どくろ)鬼灯(ほおずき)”の謎を知る曇(くもう)神社八代目当主・曇(くもう)芭恋(ばれん)と阿国(おくに)という男女の双子を演じる崎山つばさと前島亜美にインタビュー。共演は2度目のふたりに互いの印象や、息ピッタリ度についても尋ねてみた。

取材・文 / 片桐ユウ 撮影 / 冨田望

同じタイミングで歩きだしたり、セリフを言うのがこんなに難しいとは

この取材前、「テレビ朝日・六本木ヒルズの夏祭り SUMMER STATION」内特設ステージにて舞台『煉獄に笑う』の稽古中間発表会にご出演されたとの事。お疲れ様でした!

崎山つばさ 700人以上いらっしゃってくださったみたいで、有り難かったです。台風が来ていたので天気が心配だったんですけど、見事に晴れて…… 僕、晴れ男なので(笑)。(前島に)晴れ女?

前島亜美 わりと晴れ女です!

前島亜美

おふたりのおかげということですね!

崎山 後ろで拡樹くんが笑っていますけどね。

鈴木拡樹 (通りがかりに自分を指差し)晴れ男。

2人 (笑)。

前島 みんなのおかげですね。

崎山 ステージでは、最後に全員で「煉獄に笑うー!」というコール&レスポンスもやりました。「夏はポケモンー!」みたいな感じで、楽しかったです(笑)。

前島 (笑)。

崎山つばさ

ますます初日に向かって勢いがつきました! おふたりは2016年の舞台『クジラの子らは砂上に歌う』でご共演済みですが、その時の印象は?

崎山 僕の中ではアイドルの方というイメージが強かったのですが、共演してみて、ひとりの女優さんとして作品とすごく真摯に向き合っている人だなと思いました。

前島 私は崎山さんに初めてお会いした時「すごく美しい方だな」と思いました。“クジ砂~”の時は中性的な役ということもあったので。中身はとても頼れるお兄さんでした!

崎山 今回、双子役の相手の方が前島さんで良かったなと思います。一度共演していたということもありますし、役との向き合い方や作り方が素敵な方なので。

前島 つばささんは、2人で合わせるシーンなどでとてもリードしてくださるんです。今はまだついて行く立場ですけど、本番ではちゃんと双子として一緒に立てるように頑張りたいなと思います!

おふたりが演じる芭恋と阿国は男女の双子ですが、おふたり自身の性格で共通する点はありますか?

崎山 どうだろう……? 秀吉役の村田洋二郎さんからは「似ているね」と言っていただいたりはします。

前島 つばささん、B型ですよね?

崎山 そう! あれ、B型だっけ?

前島 はい!

崎山 B型感っていうと難しいけど、そう考えるとお互い己の時間を生きている感はあるかも。

前島 確かに(笑)。

息ピッタリ度でいうと、現時点ではどのくらいですか?

前島 えー! どのくらいでしょう……。

崎山 (笑)。稽古初日は、同じタイミングで歩き出したりセリフを言うのってこんなに難しいものなのかと思ったんですよ。でも周りからは「双子に見える」と言われたりもしていて。今はまだ客観的に合っているかどうかを判断することはできないので、まずは主観で自分たちを合わせようとしているところです。

前島 芭恋と阿国は双子だけど男女ですし、性格も同じというわけではないので、そういう意味では特殊なのかなと思います。それぞれの個性を出そうとすると双子感が薄くなってしまうし、全てがピッタリ揃っていても芭恋と阿国らしくないので、その匙加減の難しさを感じています。

崎山 稽古場で色々話して作っているんだよね。妥協したくないという気持ちはふたりとも強いので、「ココはこうした方がいいかな?」と話し合ったり、タイミングにしても細かく作っています。本番では、舞台に出た瞬間に「あ、双子だ」と思っていただけるようにしたいです。

 お互いが、お互いの役として「……っぽいな」と思うところはありますか?

崎山 前島さん自身、稽古場から阿国に近付こうとしていると思うんです。なので、仕草や立ち振る舞いの中に「阿国っぽいな」と思う部分があります。それと、阿国も前島さんも、どこか“上品”だと思うんです。可愛げがあってヤンチャな部分もあるんですけど、その上品さが共通しているなと思います。

前島 うれしいです! 私はずっとつばささんをイメージしながら漫画を読んでいたので、つばささんを見るとすぐ「あ、芭恋だ」って思うんですけど、やっぱりイタズラ好きなところが芭恋っぽいなって。

崎山 (笑)。

前島 他にもたくさん近しい部分があるなと思います。愛されキャラなところ、それでいて周りをよく見ていて気配りができるところ。私は気付いても行動に移せないので、すごいなって思っています。

崎山 ありがとうございます!

ストーリーを知ると『煉獄に笑う』というタイトルに泣けます

おふたりとも初参加となる西田大輔さんの演出、殺陣はいかがですか?

崎山 西田さんの演出は、ビジョンがハッキリされているんだなと感じます。殺陣も見せ方が本当に素敵ですし、見どころのひとつになるのではないかなと。昨日付いた阿国の殺陣も素敵だった。

前島 ありがとうございます! 私は元々、西田さんの作品ファンで舞台にも足を運んでいたので、今回出演できるのがすごくうれしかったんですけど、殺陣の振り写しではとにかく緊張してしまって……。でもアンサンブルの皆様が西田さんの殺陣を分かり尽くしているので、それに支えていただきながらやりました。今は体力を付けなければと必死になっているところです。

崎山 めっちゃ動くもんね、阿国。僕は刀の殺陣は経験がありましたけど、今回は短い得物と煙管を使うので、二刀流のような構えや距離感が難しいです。今後はキャラクターらしい殺陣を模索中です。着流しなのでその辺りも考慮に入れつつ。阿国も、稽古着の着物を切ったんだよね?

前島 そうなんです。横にスリットがめちゃめちゃ入っている衣裳ですし、回し蹴りもするので感覚を掴みたいなと思って。家で眠っていた着物を切って、ほつれないように縫って、それを使っています。縫い物なんて学校の授業以外でやったことがなかったんですけど(笑)。

崎山 でもちゃんとキレイになっていたよ。

前島 本当ですか!? 嬉しいです。本番で着させていただく衣裳ももちろんですけど、小道具も再現度高く作っていただいているので、それらを使ってシーンを演じられるのが楽しいです。西田さんの作品が持つキレイさや儚さが『煉獄に笑う』の世界観にすごく合っていると感じますし、和田俊輔さんの音楽にも稽古場からグッときているので、すべて合わさった時に絶対良い作品になるのではないかとワクワクしています。

それでは、最後にメッセージをお願い致します!

前島 原作ファンの方はもちろん、原作を知らない方にも驚いていただきたいと思っています。言葉の力や真っ直ぐ“義”に生きる人達の生き様を見ていただきたい。演劇として、言葉をとても大切にして作っていますので、皆様に届けられるように頑張りたいと思います!

崎山 舞台では原作を忠実に再現するシーンも多いので、原作を知らない人は時代物として、知っている人には再現される楽しさも感じられると思います。ストーリーを知ることで、僕はこの『煉獄に笑う』というタイトルに泣けると思ったんです。見どころは全てですが、タイトルなどひとつひとつにも注目していただければと思います。

左から 崎山つばさ、前島亜美

崎山つばさ

1989年11月3日生まれ。千葉県出身。ミュージカル『刀剣乱舞』石切丸役で注目を集め、2017年は同シリーズの「三百年(みほとせ)の子守唄」に出演。おもな出演作として「CHaCK-UP」シリーズ、舞台「ノラガミ -神と願い- 」、ミュージカル「Dance with Devils」、『ROCK MUSICAL BLEACH』~もうひとつの地上~、舞台「錆色のアーマ」などの人気舞台に出演している。12月にはミュージカル『刀剣乱舞』 ~真剣乱舞祭2017~への出演が控えている。

前島亜美

1997年11月22日生まれ。埼玉県出身。2010年「avex アイドルオーディション2010」に合格し、アイドルグループ「SUPER☆GiRLS」のメンバーに。3代目リーダーを務めた後、惜しまれつつも2017年3月に卒業し、ソロ活動に専念。TVドラマ出演、声優、CM出演と幅広く活躍中。主な出演舞台に、舞台『デスノート The Musical』、舞台『クジラの子らは砂上に歌う』、舞台『幸福な職場』などがある。

舞台『煉獄に笑う』

2017年8月24日(木)~9月3日(日)
東京・サンシャイン劇場
2017年9月8日(金)~9月10日(日)
大阪・森ノ宮ピロティホール

【原作】「煉獄に笑う」唐々煙(掲載「月刊コミック ガーデン」/WEBコミック「MAGCOMI」)
【脚本・演出】西田大輔
【テーマソング】和楽器バンド「雪よ舞い散れ其方に向けて」(エイベックス・エンタテインメント)

【出演】
石田佐吉 役・鈴木拡樹/曇芭恋 役・崎山つばさ/曇阿国 役・前島亜美/百地海臣(八它烏)役・小野健斗 百地一波(八它烏)役・納谷 健 百地獅々丸(八它烏)役・碕 理人 百地鈴太郎(八它烏)役・林田航平 百地亜瑚(八它烏)役・釣本 南/百地桜花(八它烏)役・山下聖菜 羽柴秀吉 役・村田洋二郎 百地浯衛門(八它烏)役・平塚真介 百地秋水(八它烏)役・東 慶介/島 左近役・中村誠治郎/芦屋弓月 役・浅田舞/百地丹波 役・吉野圭吾、角川裕明(Wキャスト)

オフィシャルサイトhttp://www.rengoku-stage.com

ライブビューイング

2017年9月10日(日)17:00開演
全国各地の映画館
http://liveviewing.jp/contents/rengoku-stage/

CSテレ朝チャンネル1生中継

2017年9月10日(日)17:00より放送
http://www.tv-asahi.co.jp/ch/contents/variety/0197/

原作コミック 「煉獄に笑う」

煉獄に笑う

著者:唐々煙
出版社:マッグガーデン

「曇天に笑う」から遡ること、300年。大蛇の器を巡る物語、再び。

テーマソング

和楽器バンド
「雪よ舞い散れ其方に向けて」

この記事の画像一覧
vol.2
vol.3
vol.4