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Steam『ファイプロ ワールド』蘇ったプロレスゲームが楽しすぎる

Steam『ファイプロ ワールド』蘇ったプロレスゲームが楽しすぎる

1989年から続く、日本を代表するプロレスゲーム『ファイヤープロレスリング』(以下、『ファイプロ』)シリーズ。その12年ぶりとなるシリーズ最新作『FIRE PRO WRESTLING WORLD(ファイヤープロレスリング ワールド)』(以下、『ファイプロ ワールド』)の制作が発表され、国内外のファンから大きな反響が上がった。

2017年7月11日にはSteamにてアーリーアクセス版の配信も開始され、エディット機能を中心に大きな盛り上がりを見せている。8月18日には大型アップデートも実施。充実の内容へとさらに進んだ。

本稿では、プロレスの面白さをプロレスらしく体現した『ファイプロ ワールド』の魅力を追求していく。こだわり始めると無限に遊べてしまうエディット機能はもちろん、シリーズ初となるオンライン機能によってマッチメイクの面白さも強化されており、アーリーアクセス版ながらどっぷりと楽しむことのできる本作。『ファイプロ』ファンのみならず、『ファイプロ』をよく知らない世代のゲーマーにもぜひ注目してほしい。

文 / 村田征二朗


“ザ・プロレス”な楽しさ

リアル調2Dで描かれる実在選手風のレスラー、リングがひし形に見える独特のカメラアングル、そして組み合ってからタイミングよくボタンを押すことで技をくり出すユニークな操作スタイル。これらの要素で一世を風靡したプロレスゲームが『ファイプロ』シリーズです。2005年にリリースされたシリーズ23作目の『ファイプロ・リターンズ』から12年の時を経て発表された最新作『ファイプロ ワールド』は、PlayStation®4とSteamにおけるリリースが予定されており、Steamでは開発中のソフトを低価格で遊ぶことができるアーリーアクセス版がすでに配信されています。本作をプレイするのにそこまで高いパソコンのスペックは要求されませんが、公式サイトでは『ファイプロ ワールド』の動作確認版をダウンロードできるので、本作が気になっていても自分のパソコンでプレイできるかが不安、という人はこの動作確認版をチェックしてみるといいでしょう。

▲『ファイプロ ワールド』でもゲーム画面の“『ファイプロ』らしさ”は健在。最新作ながら、「うわぁ懐かしい!」と声が出てしまいます

いわゆる普通のプロレスを行う“ノーマルマッチ”、金網に囲まれたリングで戦う“金網デスマッチ”、ロープに触れれば爆発によって大ダメージを受ける“バラ線爆破マッチ”などプロレスではおなじみのルールから、12角形の金網の中で戦う総合格闘技風な“グルーサムファイティング”など、幅広い戦いを楽しむことができる本作ですが、『ファイプロ ワールド』の面白さは試合をプレイすることだけではありません。

▲通常の試合から特殊ルールまで、試合形式は豊富に用意されています

『ファイプロ』ファンの人には改めて言うまでもありませんが、『ファイプロ』シリーズがほかのプロレスゲームと異なるのは、自分での操作だけでなくAI同士の戦いを眺めても楽しめてしまう点です。『ファイプロ ワールド』や過去のシリーズ作品では自分で作成したレスラーの動きかた、相手との間合いをどう取るか、各状況でどの技を優先的に使うか、試合形式や対戦相手によって相手をロープに振る頻度を変更するかなどのロジックを細かく設定することができます。相手のダメージ状況に応じて技の優先度を変更することもできるため、自分好みのレスリングスタイル、あるいはモチーフにしている選手らしい試合運びを再現することもでき、選手の“それっぽい”動きを見るのが面白いのです。

後述するエディット機能で作成した選手や自分のお気に入りレスラーの試合は自然と応援したくなってしまい、ゲームとはいえ攻防に興奮できてしまうという点において、本作はまさにプロレスをプロレスとして体現した作品であると言えます。

▲初期設定のロジックで戦う様を眺めるだけでも面白いのですが、試合を観ていると「この技はちょっと使いすぎだな」、「もっと凶器攻撃を使わせたいな」などとエディット欲が湧いてきます