ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」“進化の夏”  vol. 1

Interview

須賀健太×永田崇人が自信を見せる“進化の夏”。演劇「ハイキュー!!」そのものが進化を遂げる!

須賀健太×永田崇人が自信を見せる“進化の夏”。演劇「ハイキュー!!」そのものが進化を遂げる!

イノベーティブな映像表現&エキサイティングな身体パフォーマンスで、白熱のバレーボールを表現するハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」が、最新作“進化の夏”でさらなる「進化」を遂げる。そこで、主人公・〈日向翔陽〉役の須賀健太と、音駒高校のセッター・〈孤爪研磨〉役の永田崇人が対談。新たなステージへ突入した演劇「ハイキュー!!」の「進化」の一端を語ってくれた。

取材・文 / 横川良明 撮影 / 相馬ミナ

須賀健太は、「超・人間」だと思う

今日は演劇「ハイキュー!!」のことをたっぷり話してもらおうと思っているのですが、聞くところによるとふたりはとても仲良しだそうで。

永田崇人 はい! 今日の取材のために、去年の“烏野、復活!”のときの記事を読んできたんです。面白かったのが、俺が健太くんに対して全部敬語なの。呼び方も「須賀くん」だし。

須賀健太 ちょうど取材のときが初めましてだったんだよね。懐かしいなあ。

須賀健太

初めての印象は覚えてますか?

永田 最初はすごくドキドキしました。須賀健太と言えば、小さい頃からテレビで見ていた人だから。初めて会ったときは「うわ! 須賀健太だ!」ってなったし(笑)。でも、声を大にして言いたいのが、須賀健太って「超・人間」なんですよ。

須賀 何だよ、「超・人間」って。人間だよ、普通の(笑)。

永田 あの頃は芸能界に対して勝手なイメージを持ってて。そういう先入観をぶっ壊してくれたのが健太くん。健太くんは、こんなに長くこの世界にいるのに、今も普通の人の感覚を持っている。稽古場でも自分からみんなに積極的に話しかけて、そこは本当にすごいなと思う。

須賀 本当? 超嬉しいな。崇人は稽古場の居方とか似てるなと感じるところがあって。稽古中も人のことをかなりちゃんと見てるよね。そういうところは俺も同じ。だから自然と親近感が湧くんだよね。

永田崇人

思い出のエピソードはありますか?

須賀 地方のホテルで、急に俺の部屋に音駒のメンバーが全員押しかけてきたことがあったよね?

永田 あった!(笑)

須賀 (武子)直輝から「今から行っていい?」って連絡が来て、いきなり音駒のメンバー全員が部屋にやってきた。シングルルームに全員ですよ。しかも、それで何をしているかと言ったら、ベッドで横になってる俺を囲むようにして、みんなでアイス食べるだけっていう(笑)。

永田 音駒のメンバーで「健太くんのところに攻めよう」って話になったんだよ(笑)。

須賀 で、アイス食べ終わったら、何もせずにみんな帰っていった。「何だったんだ、アイツら……」って思ったもん(笑)。

試合シーンは、命を預けるような信頼関係がないとできない

演劇「ハイキュー!!」と言えば、見せ場はやはり試合シーン。役者の身体能力の限界にチャレンジするようなパフォーマンスが鮮烈です。

須賀 稽古は常に大変です。つくりながら、どんどん変更していくので、僕らもどうなるか予測がつかない。各試合ごとに動きを覚えていって、ちゃんと全体がつながるのは通しになってからという感じです。

永田 演劇「ハイキュー!!」では、どんなパフォーマンスをするか、かなりキャストに委ねてくれるんです。だから、稽古場ではいつもみんなで「こういうことできます!」って意見の出し合いに。そうやってどんどんアイデアを乗せていくと、いつの間にかものすごく膨大な量になってて。通しをして初めて「こんなのできねえよ!」って悲鳴を上げることになるんです(笑)。

須賀 みんな本番のことを全然想定してないんだよね(笑)。通すことを考えないで、その場でできることを全部つめこんじゃうから、あとで大変なことになる(笑)。

試合中に見せるリフト(※人を持ちあげること)も何てことのないようにやっていますが、実はものすごく難しいですよね。

須賀 やっぱり最初は怖いですよね。カウントにはめながら、短い時間で上げなくちゃいけないから、阿吽の呼吸が欠かせない。それこそ相手に命を預けるような信頼関係がないとできないです。そういう意味では、俺はいろんな人に自分の命を預けている。烏野高校のメンバーは全員一度は俺の命を背負ったことがあるんじゃないかな。

永田 俺も背負ったよ。前回、(フライングの)ワイヤーつけたし。

須賀 本当だ(笑)。あと、動きを映像に合わせるシーンも多いしね。ミスのないよう、熱量と冷静さを計算してやらないと。でも、それって役者としていちばん大切なことだと思っていて。お芝居って熱量100%じゃダメで。かと言って、計算だけの演技でも心は動かない。演劇「ハイキュー!!」では熱量と冷静さのバランスがすごく求められるから、役者としてすごくいい経験だと思う。

永田 大変なこともあるけど、楽しいよね。演劇「ハイキュー!!」は、常に新しいことにチャレンジしている舞台。既存の枠組みをなぞるんじゃなく、型にはまらないことやり続けているから、演じている俺たちはいつも楽しい。今回なんて未知の領域に足を突っこんだ感じじゃない? 毎日、新しい演劇「ハイキュー!!」がつくられていくのを見てワクワクしてる。

今までつくりあげた外枠を内側からぶっ壊しているところです

今回の演劇「ハイキュー!!」ではどんな新しいチャレンジが?

須賀 ウォーリーさんが別の取材で「今までやったことのないアイデアで演劇「ハイキュー!!」をつくるとしたら、これがやりたいっていうアイデアを全部入れた」とおっしゃっていて。もうまさにその言葉通りの感じなんです。これまでつくり上げてきた演劇「ハイキュー!!」という外枠を内側からぶっ壊すようなイメージ。まるで初演みたいな感覚です。

永田 それでいて、やっていることは演劇的にはすごくスタンダードな感じがしない?

須賀 そう! すごくストレートプレイに近い感じだよね。舞台美術も今回は八百屋(舞台奥から客席側に向けて傾斜のついた舞台のこと)がなくなるので、そこからして全然違うものになるんじゃないかな。

永田 台本もすごくよくて。俺はもう最初の数ページで掴まれた!

須賀 初っぱなから驚くよね。原作ファンの方なら、ここの部分を広げるんだ? ってビックリすると思う。

永田 オープニングもちょっと変わった感じだし。

須賀 例えるなら「ハイスクールミュージカル」って感じ。今までとは全然違うものになってるよね。

永田 うん。バレーボール選手である前に、彼らは学生なんだってことがわかる舞台になっていると思う。

おふたりが原作のなかで好きなエピソードは?

永田 もちろん試合シーンはどれも最高なんですけど、それ以外にもいい場面があって。“進化の夏”のなかで言うと、僕は「村人B」のエピソードで泣きました。すごく共感できるし、勇気をもらえます。

須賀 僕はやっぱり〈月島〉と〈月島兄〉のエピソードを挙げたいです。もうめちゃくちゃ人間臭い展開ですよね。これが舞台でどう表現されるのか、自分がお客さんとして観たいくらいです。

想像するだけで泣けてきます。必ずタオル持っていきます。

永田 あ、その際はぜひ演劇「ハイキュー!!」のタオルを使っていただいて……(笑)。

須賀 おお、ちゃんとビジネスのこと考えてる!(笑)

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