舞台『四月は君の嘘』  vol. 3

Interview

舞台『四月は君の嘘』開幕。安西・松永ともに「演奏者と呼吸を合わせるのが難しかった」と告白

舞台『四月は君の嘘』開幕。安西・松永ともに「演奏者と呼吸を合わせるのが難しかった」と告白

8月24日からAiiA 2.5 Theater Tokyoにて上演する舞台『四月は君の嘘』。その前日の23日に、ゲネプロ及び、囲みインタビューが行われ、主演の安西慎太郎、ヒロインの松永有紗、河内美里、和田雅成、山下永夏、横井翔二郎が登壇した。彼らの本番前の熱い言葉に耳を傾けてほしい。

劇場に素敵な音を響かせたい

原作ファンから多くの期待が寄せられる『四月は君の嘘』の舞台が、いよいよ明日から幕が開けます。ゲネプロを迎えてのお気持ちをお聞かせください。

安西慎太郎(有馬公生) 非常に緊張しています。作品を評価するのは自分たちではないですが、お客様にしっかり届けられる作品ができたのではないかと自負しています。

松永有紗(宮園かをり) AiiA 2.5 Theater Tokyoのステージを見て、気が引き締まりました。今まで稽古で培ってきたものを思いっきり出せるように頑張りたいです。

河内美里(澤部椿) いよいよこの人気原作の舞台をお届けできると思うと本当にドキドキワクワクします。

和田雅成(渡亮太) 劇場に入ると、音や照明やセットが僕たちの背中を後押ししてくれます。さきほどまで、高校野球決勝戦の花咲徳栄高校 対 広陵高校を観ていましたが、彼らの熱さに負けないような舞台作りをしてきたつもりです。

山下永夏(井川絵見) 1ヶ月間の稽古で、みんなで試行錯誤しながら頑張ってきました。今まで自分たちがやってきたことを信じて頑張りたいと思います。

横井翔二郎(相座武士) 稽古場の段階から、かなり早い段階で面白い作品だと確信を得ました。みんなもその気持ちで突き進んできたので、熱い気持ちをお客様にお届けできたら。

ファンの中には原作のキャラクターをどう演じるかにも興味があると思います。ご自身が演じるキャラクターの印象を教えてください。

安西 音楽で傷ついた〈公生〉が音楽によって再生する部分に共感しています。いろんな人に出会って支えてもらって変化していく。僕もたくさんの方と出会って、この作品ができていると思っています。キャストとスタッフがくれるものが、僕が演じる〈公生〉を変化させてくれると日々感じています。

松永 〈かをり〉は天真爛漫で、みんなを巻き込む性格なのは、原作を読んでわかっていました。ただ、実際に稽古をして、〈かをり〉になると、どのくらい人を巻き込むのが大変なのか(笑)。全力で笑い、全力で怒るまっすぐな〈かをり〉ちゃんを出し切れるようにしたいです。

河内 〈椿〉にとっても〈公生〉と〈かをり〉の存在が大切なのだと稽古で感じていました。周りのキャストからの影響で、〈椿〉も変わっていくと思っています。初日の幕が開いてもどんどん成長させられるように、真摯に役に向き合っていきたいです。

和田 〈渡(亮太)〉は〈公生〉の人生に影響を与える人物だと思うので、この舞台でも和田雅成として安西慎太郎という役者人生に影響を与えられたらと思います。

山下 〈(井川〉絵見〉ちゃんは芯がしっかりしていて、熱い思いでピアノや〈公生〉に対して自分の思いをぶつけるので、本番でもそんな〈絵見〉を演じ切りたいと思います。

横井 〈相座武士〉は見た目にギャップがありますが、とてもまっすぐで芯の強い男の子です。ライバルの〈公生〉から魂をもらって、自分の中の魂を燃やして演じたいと思います。

稽古中の印象的なエピソードを教えてください。

安西 生演奏が入ることで、作品の深みが増しますが、ピアノ演奏の松村湧太さんと僕の呼吸を合わせることが難しかったですね。

松永 ヴァイオリンを触ったことがなかったので、ヴァイオリン演奏の小林修子さんと息を合わせるのが難しかったです。ただ、稽古をしていくうちに、ヴァイオリンが好きになって、時間があればヴァイオリンを触っていました。

河内 〈椿〉はソフトボール部の強打者ですが、わたしはバットを振ったことがなくて(笑)。強打者になるために、野球経験者のスタッフの意見を聞いて練習していました。甲子園を観ると、ついバッターに目がいって、思わず稽古場で素振りをしていました。

和田 稽古場で早替えの稽古をしていたら、〈椿〉が靴を逆に履いてくるという事件があったね(笑)。

河内 そうだね(笑)。

山下 初舞台なので、稽古に入る前はとても緊張していましたが、優しいキャストとスタッフのおかげで、自然と溶け込めました。

横井 演奏者組(安西、松永、横井、山下)は、生の演奏に負けない演技をしようとそれぞれ練習してきました。僕は、ピアノを触ったことがなかったので、松村さんに教えていただき、自分自身と向き合う中でピアノの面白さに出会えたと思っています。

原作ありきの2.5次元の舞台ですが、多くの2.5次元舞台は殺陣やアクションがありますが、今作はずいぶん趣向が異なり、新しい2.5次元舞台とも言えるのでは?

安西 大切にしていることは、シーンの核となる部分を追求することと思っていますので、2.5次元だとはあまり意識していないです。演出の伊勢直弘さんとスタッフと常にディスカッションしながら役を作りました。

和田 基本的には役者が演技をするわけですから、ストレートプレイと変わらないと思います。だから、あえて伊勢さんはシンプルな“演劇”を求めてきたので、そこへ向かって努力しました。

横井 原作にいる〈相座〉と僕の中の〈相座〉では共有できる気持ちがあるし、できない気持ちもありました。だからこそ、たくさん稽古をして原作と僕の〈相座〉が一緒になれるように稽古をしました。2.5次元ということはあまり意識しなかったですね。

最後に意気込みをお願いいたします。

安西 劇場を出た瞬間に、新しい自分に変われるような体験をしていただきたいです。

松永 生演奏なので、音楽も合わせて伝わるものがあればいいなと思います。

河内 音楽をやらない人間から見た音楽を、お客様に伝えられるように頑張ります。

和田 生演奏と僕らの演技と一緒に、お客様と作り上げる舞台です。演奏しないチームは、お客様と同じわけですから、一緒にその日にしかできない舞台を作っていけたらいいですね。

山下 お客様に何かを考えてもらえるような演技をしていきたいです。

横井 原作を知っている方も、知らない方も、音楽をあまり聞かない方も、聞く方も、舞台を楽しむ心で来ていただければ、きっと素敵な音が劇場に響くと思います。

なお、来場者特典として原作の新川直司が、舞台のために描き下ろしたスペシャルイラストのクリアファイルが配布されることに。公演後は日替わりでキャストが出演する「放課後座談会」や、演奏者による「ミニコンサート」も開催される予定だ。詳細は公式サイトをチェックしてほしい。

取材・文 / 竹下力

舞台『四月は君の嘘』

【東京公演】2017年8月24日(木)~9月3日(日)AiiA 2.5 Theater Tokyo
【大阪公演】2017年9月7日(木)~10日(日)梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ

『ヒューマンメトロノームとも揶揄された正確無比なピアノ演奏』、『幼少から数多くのコンクール優勝』。そんな異名を持つ天才ピアニスト有馬公生は、母親の死をきっかけにピアノの音が聞こえなくなり演奏から遠ざかっていた。公生を心配する幼馴染みの澤部椿や渡亮太と学生生活を送り新学期になった四月。公生は同い年のヴァイオリニスト宮園かをりと出会う。かをりとの日々はモノクロな公生の心をカラフルに変えていく。ある日、かをりはコンクールのピアノ伴奏に公生を指名。再び鍵盤に触れたことで公生の中に新たな感情が芽生える。友人、ライバル、恩師と過ごす春夏秋冬は美しくも切ない物語を紡ぎ出す。

【原作】新川直司『四月は君の嘘』(講談社「月刊少年マガジン」所載)
【脚本】三浦香
【演出】伊勢直弘

【出演】有馬公生 役/安西慎太郎 宮園かをり 役/松永有紗 澤部椿 役/河内美里 渡亮太 役/和田雅成 井川絵見 役/山下永夏 相座武士 役/横井翔二郎 ほか

オフィシャルサイトhttp://kimiuso-stage.com

©新川直司・講談社/エイベックス・ピクチャーズ株式会社

原作本『四月は君の嘘』

四月は君の嘘

著者:新川直司
月刊少年マガジン

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