舞台『煉獄に笑う』  vol. 4

Report

鈴木拡樹・崎山つばさ・前島亜美らが艶めかしく激しい殺陣で魅了する!舞台「煉獄に笑う」ゲネプロ&囲みレポート

鈴木拡樹・崎山つばさ・前島亜美らが艶めかしく激しい殺陣で魅了する!舞台「煉獄に笑う」ゲネプロ&囲みレポート

舞台「煉獄に笑う」が、8月24日(木)に東京・サンシャイン劇場で初日を迎えた。
原作は『月刊コミックガーデン』(マッグガーデン)にて連載中の唐々煙による人気漫画。実写映画など、様々なメディアミックスを展開する「曇天に笑う」の前日譚である。300年に一度、日ノ本最大の湖・琵琶湖に甦るといわれる“大蛇(おろち)”の絶大な力を求める人々の巡り合いと争いを描く。
追加公演を含めてチケットは完売続出。大千穐楽公演のライブ・ビューイングおよびCSテレ朝チャンネル1での同時生中継が決定した。話題の本作の初日直前に行われた関係者向け公開ゲネプロと、和気あいあいとしたカンパニーの仲の良さが伝わった囲み取材の模様をレポートする。

時は戦国時代――。
織田信長に仕える羽柴秀吉の命により、大蛇につながるとされる“髑髏鬼灯(どくろほおずき)”を探す主人公・石田佐吉(いしださきち/演:鈴木拡樹)は、その謎を知るという近江の曇(くもう)神社を訪れる。
真っ直ぐな性格ゆえに、直球で「髑髏鬼灯をいただきたい」と声を張り上げ、曇神社の八代目当主である双子、曇芭恋(ばれん/演:崎山つばさ)と阿国(おくに/演:前島亜美)に手酷く追い返されるところから物語は始まる。

石田佐吉を演じる鈴木拡樹

佐吉は、後の世にも名を知られる戦国武将の石田三成の若き姿。鈴木は“へいくわい者(平壊。無遠慮の意)”と呼ばれる彼の不器用さ、それゆえの優しさを好演。またそれだけではない、自身も知らなかった大蛇との関係性の片鱗も漂わせた。

男女の双子・芭恋と阿国を演じる崎山と前島は、セリフも動きも息ピッタリで見事な“双子”感。立ち回りでは、芭恋は脇差しと煙管を使った二刀流、阿国は脇差しや扇子と合わせて足技を披露。艶やかな姿と軽快な身のこなしで、高低差のある舞台を縦横無尽に走り回っていた。
当時、男女の双子は心中者の生まれ変わりとされており“忌み子”として嫌われていた。そのことを利用して、真実を守るために動くふたり。心中を打ち明けるシーンでは、客席から涙を誘った。

曇 芭恋を演じる崎山つばさ

左から 曇 阿国を演じる前島亜美と百地丹波を演じる吉野圭吾

物語は佐吉と双子の出会いから、織田家の対抗勢力である伊賀の忍たちとの戦いへと展開していく。
アクション活劇としての魅力も詰まった本作。特に伊賀・百地家当主・百地丹波(ももちたんば/演:吉野圭吾)が率いる忍集団“八它烏(やたがらす)”の立ち回りは、個性的な武器と戦法が折り混ざっており見ごたえ十分だ。

百地丹波率いる忍集団“八它烏(やたがらす)”

島 左近を演じる中村誠治郎

後半で佐吉と絡むことになる島左近(しまさこん/演:中村誠治郎)、情報屋の遊女・芦屋弓月(あしやゆづき/演:浅田舞)も、さすがの身のこなしで魅力的な立ち回りを披露していた。

劇中で解き明かされていく大蛇と“髑髏鬼灯”の関係、それにまつわる手がかり。謎の行方は、ぜひ劇場で確かめていただきたい。

鈴木拡樹「1日10時間の稽古で、汗をかき続けてきました」
浅田舞「2時間40分有酸素運動をしているかのような舞台」

ゲネプロ後の囲み取材には、石田佐吉役の鈴木拡樹、曇芭恋役の崎山つばさ、曇阿国役の前島亜美、島左近役の中村誠治郎、芦屋弓月役の浅田舞、百地丹波役の吉野圭吾が登壇した。 

©唐々煙/マッグガーデン ©舞台「煉獄に笑う」製作委員会 ©引地信彦

鈴木は「約1カ月、1日10時間の稽古で汗をかき続けてきました」と明かし、「それだけやっていると“佐吉は何のために旅に出たのか……”と、わからなくなってしまうこともありました」と笑いを誘う。続けて「こうして舞台で通してやると、改めて佐吉の目的を確認できて新鮮な気持ちになりました。お客さんの反応が楽しみで仕方ない作品になっています」と語った。

崎山は「この舞台は驚きがたくさんあります。セットや流れている曲にも注目してほしい」とコメント。崎山は、今回の劇中歌としても使用されている楽曲「月花夜」にて歌手デビューすることが発表されている。どの場面で崎山の歌が流れるのかも注目だ。前島は「原作がお好きな方にも間違いなく満足していただけると思います。限られたセットの中でこんなにも色々な表現ができるのだと、1人でも多くの方に楽しんでいただきたい」と自信を覗かせた。

中村も「セットはアンサンブルが裏で動かしてくれています。まるでイリュージョンのように動くので、ぜひ注目して欲しい」と、スピーディーな転換を見せる舞台装置の魅力についてアピールした。吉野は「みなで力で合わせて、すごいものをお届けできたらと思っています」と手応えをにじませた。

芦屋弓月を演じる浅田舞 ©唐々煙/マッグガーデン ©舞台「煉獄に笑う」製作委員会 ©引地信彦

セリフのある舞台が初挑戦となる浅田は「何もかもが初めてで、殺陣も難しいと感じましたが、キャストのみなさんが優しく色々と教えてくださいました」と共演者に感謝。「2時間40分ずっと有酸素運動をしているような舞台です。運動に近いような稽古だったのでシェイプアップできました(笑)」と、ハードさも伺わせたが「全力で無事に公演を駆け抜けられたら」と微笑んだ。浅田の舞台姿について尋ねられた鈴木も「やはり表現者として活躍されていた方なので、堂々とされています。回転がキレイ過ぎて『これが、か!』と驚きました」と賞賛。

稽古場の様子についても質問が飛び、前島は「芭恋と阿国で絵しりとりをして佐吉に当ててもらうゲームをしたら、私の画力が壊滅的過ぎて全然当てられなかったです(笑)」というエピソードを披露。すると鈴木が「舞台上では双子にしか見えない和気あいあいぶりのふたりですけど、裏では真面目に打ち合わせしています」と明かし、笑いを起こしていた。裏での真面目ぶりを暴露された崎山は「拡樹くんの佐吉を見ていると、ちょっかいを出したくなる(笑)。本番でどんどん仕掛けていけたら」と芭恋らしく(?)意気込み。フォトセッションの際も、仲良く笑い合うふたりの姿が見られた。

公演は、8月24日から9月3日まで東京・サンシャイン劇場、9月8日~10日に大阪・森ノ宮ピロティホールにて上演。

取材・文 / 片桐ユウ 撮影 / 竹下力

崎山つばさ with 桜men 11月1日発売「月花夜」

舞台「煉獄に笑う」

2017年8月24日(木)~9月3日(日)
東京・サンシャイン劇場
2017年9月8日(金)~9月10日(日)
大阪・森ノ宮ピロティホール

【原作】「煉獄に笑う」唐々煙(掲載「月刊コミック ガーデン」/WEBコミック「MAGCOMI」)
【脚本・演出】西田大輔
【テーマソング】和楽器バンド「雪よ舞い散れ其方に向けて」(エイベックス・エンタテインメント)

【出演】
石田佐吉 役・鈴木拡樹/曇芭恋 役・崎山つばさ/曇阿国 役・前島亜美/百地海臣(八它烏)役・小野健斗 百地一波(八它烏)役・納谷 健 百地獅々丸(八它烏)役・碕 理人 百地鈴太郎(八它烏)役・林田航平 百地亜瑚(八它烏)役・釣本 南/百地桜花(八它烏)役・山下聖菜 羽柴秀吉 役・村田洋二郎 百地浯衛門(八它烏)役・平塚真介 百地秋水(八它烏)役・東 慶介/島 左近役・中村誠治郎/芦屋弓月 役・浅田舞/百地丹波 役・吉野圭吾、角川裕明(Wキャスト)

オフィシャルサイトhttp://www.rengoku-stage.com

ライブビューイング

2017年9月10日(日)17:00開演
全国各地の映画館
http://liveviewing.jp/contents/rengoku-stage/

CSテレ朝チャンネル1生中継

2017年9月10日(日)17:00より放送
http://www.tv-asahi.co.jp/ch/contents/variety/0197/

原作コミック 「煉獄に笑う」

煉獄に笑う

著者:唐々煙
出版社:マッグガーデン

「曇天に笑う」から遡ること、300年。大蛇の器を巡る物語、再び。

テーマソング

和楽器バンド
「雪よ舞い散れ其方に向けて」

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©唐々煙/マッグガーデン ©舞台「煉獄に笑う」製作委員会 ©引地信彦

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