POP UP GIRLS!  vol. 18

Interview

アップアップガールズ(仮)、7人での最後のアルバム発売―卒業する仙石、佐藤と古川、佐保がこれまでとこれからを語り合う。

アップアップガールズ(仮)、7人での最後のアルバム発売―卒業する仙石、佐藤と古川、佐保がこれまでとこれからを語り合う。

アイドルグループ「アップアップガールズ(仮)」の仙石みなみ(26)と佐藤綾乃(22)がグループから卒業する。7人での最後のアルバム『4thアルバム(仮)』がリリースされた。2011年から、アスリートアイドルとしての異名を持ち、破天荒なことにも果敢にも挑戦し、アイドルの概念に風穴をあけてきた存在だ。
卒業する2人と新生アプガを担う2人に、これまでとこれからを訊いた。そこからは、アップアップガールズ(仮)での経験から次へのステージに向かう前向きな言葉が数多く訊くことができた。

取材・文 / 土屋恵介 撮影 / 荻原大志

7人体制での最後のアルバムについて

アプガにとって2年半ぶりのニューアルバム『4thアルバム(仮)』がリリースされました。9月に仙石さんと佐藤さんが卒業されるということで、現在の7人体制での最後のアルバムとなりますが、全体と通じてどんな作品になりましたか。

佐藤綾乃 アルバムには、昨年4月に発売した「パーリーピーポーエイリアン/セブン☆ピース」から始まり「アッパーディスコ/FOREVER YOUNG」といったシングル曲はもちろん、今の7人での最後のオリジナル新曲「Way of Our Life」まで入ってるんです。アプガは、常に新しい一面を見せようってシングルを発売してきたので、この1枚でアプガのいろんな顔を知れちゃうよって感じです。言ってみたら、新しくしたアプガの名刺みたいな、今のアプガはこうですっていうのが分かる1枚ですね。

佐藤綾乃

古川小夏 アプガって、どんどん変化してるグループなんですけど、こうしてアルバムになったことで、アプガはここまでいろいろできるようになったんだなって、自分たちでも改めて実感できる内容になってます。

自分たちでも成長を実感できるアルバムだと。では、新曲「Way of Our Life」について、それぞれどんな思いがありますか。

古川 この曲は、春ツアーのファイナル公演のZepp Tokyoで初披露したんですけど、レコーディングではそのときの気持ちや景色をリアルに思い出して歌いました。ライブではアンコールの最後に歌ったんです。アプガの7人での最後の曲ということで、お客さんも泣きながら聴いてくださる方もいたし、すごく意味のある曲なんだなっていうのを感じましたね。大切な曲だし、私もあまり考えすぎると泣きそうになるので、レコーディングでは楽しんで歌いました。

古川小夏

佐藤 曲を作ってくださったのが、これまでもお世話になっているfu_mouさん(アニメ、ゲーム、アイドルなど幅広く楽曲提供やリミックスなどを手がけるアーティスト、DJ)で、とにかくエモい曲だなって思いました。実際に歌を渡されたときも、初披露したときも、すごく意味がこもってるので泣きそうになったんです。でも、7人で歌うのはあと数回だけど、これは終わりの曲じゃないし、この先違う道に進む私やみーこ、アプガを続けていく5人もそうだし、みんなの新たなスタートがちょっと見えた気がした曲だと思いました。

仙石みなみ 歌詞がすごく好きで、ジーンときました。実際にレコーディングのときも、fu_mouさんがすごい感情を込めながら歌録りをしてくれたんです。それくらいいろんな愛がこもってる曲なんだなって改めて実感したし、私もこれが最後のレコーディングなんだなって思いながら歌いました。最初の歌い出しの(佐保)明梨の歌詞が一番好きなんですよ。“向かい風の中 歩いた道も 険しさに泣いたあの道も 一つ一つ繋がっていく Way of Our Life”って、最後の曲だけど、すごく前向きに未来を見てる歌だなと思えました。

佐保明梨

佐保明梨 今までの私たちを改めて考えながら、最終的にその気持ちが未来につながっているって曲なので、歌いながら、結成当初の大変だったときのことを思い出したんです。でも、歌っていくと、大変だったことも全部自分たちのものになってるんだなってすごく思いました。これから2人と5人は違う道を進んでいくから、また何年か経ったときに聴いたら違う気持ちになるだろうし、そのときにも元気もらえるだろうなって思います。これから先も、ずっと聴きたい曲ですね。

なるほど。あと初回限定盤には、7人のソロ曲が収録されてますが、それぞれの曲について聞かせてください。まずは、仙石さんの「サムライドル~武士女道の上より~」。

仙石 確か3年前とかの生誕祭のときにいただいた曲で、初めてもらったときは、こんな歌詞がぎゅっと詰め込まれた曲をひとりで歌えるのかなって、練習でも苦労した思い出があります。私は侍好きなんですけど、歌詞も自分にしか歌えない侍感が溢れてて、他の人が歌ったら、え?って思うような歌詞だと思うんですよ(笑)。だからこそ、自分だけの歌だなって思えるし、それもうれしいです。あと、曲の最初に口上が入ってるのも今までになかったので斬新だなって思いました。振りは、小夏が付けてくれたんですけど殺陣も入ってたりするんです。

仙石みなみ

古川 ハイ、仙石から頼まれ断り続け、結果折れて振りを考えました(笑)。私の振り付け人生の始まりの曲でもあります。

仙石 みんなが縦横無尽に走り回ったり、刀を抜いたりするシーンがあって、時代劇が後ろで繰り広げられてるスケールの振りをつけてくれたので、すごくかっこいいです。

古川さんの「ダーリンはロストチャイルド」はかなりキャッチーな曲ですね。

古川 そうなんです、かわいい曲なんです。アプガのソロ曲は、みんなそれぞれの個人らしさが出てるんですけど、これはいい意味でちょっと違うんです。生誕祭でミニドラマをステージでやったときに、劇中歌みたいに作ってもらった曲なので、そのドラマの主人公のことを歌った曲なんですよ。なので、この曲を歌うときは、その子になった気持ちで歌ってます。

佐藤さんの「スタートライン」は、作詞を自分で手がけてますね。

佐藤 作詞は、アプガの「YOLO」って曲に続いて2回目なんです。私としては、今回初めてソロ曲をもらえたんですよ。でも、自分のソロ曲ではあるけど、アプガを続けるメンバーの5人だったり、後輩のアップアップガールズ(2)とかに向けた歌でもありたいなって思いながら書いたんです。それと同時に、一般の人とかでも当てはまる歌詞にしたかったんです。ただ、書いてくうちに自分の根っこのアツい部分が出てきちゃいましたね(笑)。歌詞には、命尽きるまで自分が思ったら何度でもスタートラインに立てるよって意味を込めてます。
あと「YOLO」を略さないのが“You Only Live Once”ってフレーズなんですけど、それをこの曲にもセリフで入れたんです。今回、YouTubeに上がってるリリックビデオも自分で作ったんですよ。歌詞カードとか、映像でもその文字に私がアプガであったってものを残してるので、そこにも注目してほしいです。

そして、佐保さんは「My World」というミディアムチューンを歌ってます。

佐保 これは、私がソロライブのときに作っていただいた曲なんです。曲調は大人っぽいけど、歌詞はありのままの自分に当てはまるなって思いました。なんか、いい感じです(笑)。

(笑)。歌詞は、音楽を届けていく気持ちを歌ってますね。

佐保 そうなんです。ステージに向かう気持ちを歌った曲って、意外と今までなかったので、歌詞も曲調も新しい挑戦ができてよかったです。

7年間ずっと突っ走って、止まることなく常に車輪が回り続けてる感じ(仙石みなみ)

ほんと、今のアプガが満載のアルバムになりましたね。

佐藤 ハイ。これはたくさんの人に聴いてほしいです。

古川 「Way of Our Life」が入ってる通常盤もいいんですけど、せっかくなのでソロ曲も聴いて欲しいので、大ボリューム初回限定盤をぜひ手にとってほしいです(笑)。

(笑)。さて、ここからは仙石さんと佐藤さんの卒業の話題に触れていきましょう。
結成から7年目のアプガですが、その間で仙石さんが特に印象に残ってることは?

仙石 とにかく7年間ずっと突っ走って、止まることなく常に車輪が回り続けてる感じで、7年全部が常に濃かったなって。この先の人生でも、アプガで生きて来た7年って絶対生きれないし、誰もこんな7年を生きる人たちいないんじゃないかって思うくらい破天荒なことをやって来たなって。それがアプガの思い出です。

古川 ざっくりしすぎ!(笑)

仙石 いや、いろいろあるんですよ、陸の孤島ライブとか自衛隊教練体験とか覚えてることは。

個人的に好きなライブは?

仙石 (2013年9月16日)赤坂BLITZのライブです。夏のツアーの追加公演だったんですよ。オープニングの演出が、殺陣で刀を持ってみんなで登場したり、あの演出が好きなんです。かっこいいアプガが見せられた、最初のライブだったかなって思って。あと、そのときのツアー中やフェスとかで、ファンの方から布にメッセージを書いてもらって、それを大きな1枚の旗にして掲げたっていうのがすごくいい思い出だったなって。

では、佐藤さんのアプガでの印象深い出来事は?

佐藤 私は、個人的に精神面が成長できた7年だなと思います。最初の頃は、誰が見ても病んでるだろうってブログを書いてたりしてたんですけど、(2013年の)夏前にコロッと変わったんです。渋谷のリリイベで、ライブの煽り担当になるって宣言して、そこをきっかけに内気じゃなくなってきたんです。だから、アプガにいなかったら自分も変わることなく過ごしてただろうし。精神的にも肉体的にも、成長せざるを得なかったというか(笑)。それは、アプガでよかったなって思うし。あと、私、いろんなことに挑戦するのが好きなので、止まってられない人間なので、そういった面でアプガは、常に新しいことや周りから絶対無理だろうとか思われてたことに挑戦できてたのはありがたいなと思います。それと同時に、この7人だったからやってこれたことも大きかったんじゃないかなって思いますね。

富士山山頂ライブとか普通しませんしね(笑)。一番、絶対無理だと思ったライブは?

佐藤 最近だと、去年11月の日本武道館ワンマンですね。無謀な挑戦とか、アプガにはまだ早いとか散々言われて。確かに集客は、半分しか埋めることができなかったけど、でもライブの中身を見てもらったら、別に埋まってることが必ずしも正解じゃないなって思わせてくれたのが大きかったです。でも基本的にアプガは、最初の頃はどこの対バンに出てもアウェイだったので、そういうアウェイなところに出て来たからこそ、これだけ強いグループになれたのかなと思いました。

確かにタフなステージを見せるグループになりましたね。では、仙石さんと佐藤さんの今後の話を聞かせてください。

仙石 グループは卒業するけどアプガで培って来た戦う精神部分は変わらず、なんでもガツガツ挑戦したり、みなさんを驚かせることをやり続けられる人ではありたいなって。今後は、演技を中心にお仕事をしていきたいんですけど、とにかく刺激を残せるかがこれから勝負だと思うので、いただいた役柄をしっかり全うしていきたいなって思ってます。

佐藤 私は芸能界を引退して一般人になるんですけど、人を笑顔にする仕事に就きます。でも、今までやって来たことをゼロにはしたくないので、いろいろ挑戦はしたいなって。普通の仕事に就いてる人でも挑戦できることは未知数だから、どんなことにも恐れずに臨みたいです。私ほんとに止まってられない人間なので、ガンガンお仕事したいです(笑)。

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