Interview

新山詩織 Charaプロデュースの新作で見せたかったのは“大人になった自分”。MVは彼女の憧れの、岩井俊二が撮影

新山詩織 Charaプロデュースの新作で見せたかったのは“大人になった自分”。MVは彼女の憧れの、岩井俊二が撮影

この曲はとことん、女性らしく歌おうと思っていました

その複雑な葛藤を歌うにあたって、レコーディングはどんな気持ちで臨みました?

本当にCharaさんの人柄が素敵で。私がこんな感じなので……(苦笑)、Charaさんがパッと何かを発言するだけで場が明るくなるんですよ。だから、自ずとリラックスした気持ちで歌えたし、ギターも弾けたし、すごい楽しかったです。

これまでにないファルセットで歌ってる箇所もあります。

最初、プリプロの段階では、自分の中ではサビはぐっと出したいので、地声で行った方が良いかなって思ってたんですけど、Charaさんから、「今回の曲は、葛藤の中でどうにか優しくあろうとする女性の気持ちもあるから、優しく歌えたら良いよね」って言われて。そこを胸に置きながら歌っていました。

とてもガーリィーな歌声になっているのが新鮮でした。これまではどちらかというと中性的なイメージもあったので。

うん、私も、この曲はとことん、女性らしく歌おうと思っていました。今まで割と、サビでカツン!と張る曲が多かったけど、フォーキーに爪弾く感じの女性アーティストの曲も好きだったりしたので、そういう雰囲気を私なりに出したいなって思いました。だから、歌入れ中も、つい力が入ってきたりしたんだけど、いい意味で、脱力しながらって言うのを意識しながらやってました。

Charaさんに、良い部分をひたすら引き出してもらえたなっていう喜びと嬉しさがあります

Charaさんからは「声の粒が素晴らしいんですよ。かっこいい声してるの」というコメントが届いてます。

光栄すぎて。本当に声を褒めて抱くことがなんどもあって。自分の中でも一番大事にしてる部分でもあったので、本当に嬉しい気持ちですね。デビュー当時から大事にしている、自分の声の部分を、Charaさんに、良い部分をひたすら引き出してもらえたなっていう喜びと嬉しさがありますね。

Charaさんとのコラボでどんなことを感じました?

Charaさんと話している時に、たくさんいただいてたのが、<ピュアな気持ち>っていう言葉なんですね。自分自身の率直なまっすぐな気持ち、純粋な気持ちは、どんなに年を重ねても、日が経ったとしても残しておいた方が良いっていう。いろんな人と出会って、いろんな言葉を受けて、その度に心を動かされて。その中でも、自分で自分を保つというか。ピュアな気持ちを忘れないっていうことを大事に、私もしていかなきゃなっていう気持ちはいただきましたし、自分自身も出したいものをちゃんとこの曲で発信できたんじゃないか、また、いろんな人に届いてくれるんじゃないかなって思いました。

ちょっとでも、今の新山がいるんだなってはっきりわかってもらえたら

いま、新山さんが出したいものとは?

改めてこの曲が今出来上がって聴いた時に、私が直感で思ったのは、歌い始めた頃、10代の時の自分ではもうないんだっていうことなんですよね。一応、私も若干、大人にはなりましたっていう(苦笑)、ちゃんとそこを出せたかなっていうのはありました。だから、昔からのファンの人たちが聞いて、感じ方人ぞれぞれだと思うんですけど、ちょっとでも、今の新山がいるんだなってはっきりわかってもらえたらなっていう気持ちもあります。

そして、ミュージックビデオは『スワロウテイル』の岩井俊二監督が手がけてます。これ、中3の新山さんが聞いたら。

飛び上がりますよね(笑)。岩井さんと昔からの知り合いのスタッフさんがいて。せっかくCharaさんと一緒に曲を作らせていただいたので、今回、お願いできないかなっていうことでデモを聴いてもらったところ、OKをいただいて。

初のワンカット撮影になってますよね。

岩井さんの中での世界観があったと思うんですけど、当日は、リハーサル半分、本番半分な感じで、ワンカットの流れを何度も繰り返して撮ってました。たくさん女の子たちがいる場所や位置、私が動く動線とか、その場でやりながら変えていって。1日の中で、どんどん出来上がっていった感じでしたね。

岩井さんからはどんな演出がありました?

「優しく、たくさんいる女の子たちに寄り添うように、動いてみて」って言われて、その言葉についていくように動いてました。私の気持ちも入ってるけど、こんな心情の子、たくさんいるんじゃないかなって。そんな子達のどうにもできないところに、「大丈夫だよ。こっちいこうよ」って、優しく言葉をかけるような感じで、歩こうと思いながら歩いていました。

ずっと憧れ抱いていた世界の中で私が歩いてるっていうことに、単純にすごく感動しましたね

出来上がりをみて、ご自身ではどう感じました?

何より、ずっと憧れ抱いていた世界の中で私が歩いてるっていうことに、単純にすごく感動しましたね。さらに、この曲の、すごい複雑な部分……はっきりまではいかない、なんか、ちょっと霧がかかったような……なんていったら良いんだろう、優しい空気感を出していただけたなっていうことに感謝の気持ちというか、本当にありがとうございます! っていう気持ちがあります。

通算9枚目のシングルになりますが、ご自身にとってはどんな1枚になりました?

二十歳になった時は、やっと20代っていう変な高揚感とか、できることが色々と広がったりして、嬉しかったりしたけど、またさらに一歳、年をとって21になって。同世代の友達はこれから社会に入って、また新しい環境で何かを進めていく年齢でもあるので、また自分を変えられる時期でもあるのかなと思ったりして。だからこそ、さっきも言ったことと重なっちゃうんですけど、21の私は、二十歳からがまた変わって、ちゃんと今の自分をまっすぐ、そのまま、直接出せた1枚になったんじゃなかなって思いました。

今は、今の自分なりにいようって、最近の日々でも心がけていますね

どんどん変わっていきたいですか? 最後に今後の目標を教えてください。

変わりたい! っていう感じではないですね。今は今っていう。前の自分だったら、そう思う余裕もなかった。でも、今は、今の自分なりにいようって、最近の日々でも心がけていますね。ただ、一人で何かをやっていく、進めていく、歩いていくっていうところをもっと、意識的に持って進んでいかなきゃなとは思ってます、今。二十歳になってひとり暮らしを始めて、いろんなことを一人でやり始めて。最近、一人でのライブも多かったりして。いろんな人の支え合ってこそできることとか、やれていたこともたくさんあるし、これからもきっとそうだと思うんですけど、だからこそ、どんどん真ん中に自分が立って、曲も歌も、どんどん発信していけるようにもっと頑張らなくちゃなっていう気持ちでいますね。

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ライブ情報

「歌で紡ぐ、トアに続く」出演

9月26日(火) 神戸VARIT.

東海大学熊本キャンパス 東熊祭・数鹿流祭

11月3日(金祝) 東海大学熊本キャンパス 野外ステージ

新山詩織

1996年2月10日生まれ。埼玉県出身。A型。
小学生の頃から、父親の影響で、70年~80年代のブルース・パンク・ロックを中心とした洋楽・邦楽を聴いて育つ。ピアノを習っていたのだが、中学入学と同時に軽音楽部に所属。
ガールズバンドを組み活動する。まずは自宅にあった父親のエレキギターを借り、リードギターを担当。曲により、リードVocalも担当。中学卒業直前のある日、手に入れたばかりのアコースティックギターを手に、“もやもやした気持ちのやり場がなくて、衝動的に作った”という初オリジナル曲(作詞、作曲)『だからさ』が完成。進学した高校には軽音楽部がなかった為、1年生(15歳)の夏頃から、「もっと音楽を真剣に演りたい!」という想いは強くなり、ギターと歌のレッスンを始める。創作活動も本格的に始めるなか、中学生の時のガールズバンドの経験しかない自分に危機感を感じ、「もっとたくさんの人に私の歌を聴いてもらうための修業が必要だ」と、新宿、大宮、池袋、渋谷などで、ストリートライブを行う。高校2年生(16歳)の春、 “もがくだけの毎日を送っている自分を変えたかった”という想いで、「Treasure Hunt~ビーイングオーディション2012~」に、“ 詩織 ”の名前で応募。6月24日の最終審査で、オリジナル曲 『だからさ』、椎名林檎『丸の内サディスティック』を弾き語りで演奏し、グランプリ獲得。
「歌声に心を鷲掴みにされた」と審査員から絶賛を浴びた。

オフィシャルサイトhttp://niiyama-shiori.com/

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