Interview

ORANGE POST REASON ドラマティックなメロディライン、日本語の響き。彼らが生み出す、湧き上がるような歌の魅力を訊く

ORANGE POST REASON ドラマティックなメロディライン、日本語の響き。彼らが生み出す、湧き上がるような歌の魅力を訊く

“王道の日本語ギタ—ロックバンド”。彼らの音楽を聴いて最初に浮かんできたのは、この言葉だった。
長崎出身の4ピースバンド、ORANGE POST REASON。昨年9月に初のフルアルバム「BLUE」をリリースし、全国ツアーを敢行するなど、活動の規模を拡大してきた彼ら。ドラマティックなメロディライン、日本語の響きを活かした歌詞を軸にした音楽性は、ロックファンからJ−POPユーザーまで幅広いリスナーにアピールしつつある。「バックパッカー」(日本テレビ系「バズリズム」POWER PLAY)、「花コトバ」(フジテレビ系「奇跡体験!アンビリバボー」1月クールエンディングテーマ)、「マイルストーン」(TBSアニメ「コンビニカレシ」エンディングテーマ)を含む2ndフルアルバム「GREEN」によって、彼らが生み出す歌の魅力はさらに強く浸透していくことになりそうだ。
今回はメンバー全員にインタビュー。前作「BLUE」以降の意識の変化、新作「GREEN」の制作などについて語ってもらった。

取材・文 / 森朋之

長崎にいたときは全部が自分たち次第だったんですよ。怠けるのも突き詰めるのも(折原)

折原大輔(B)

地元の長崎を離れ、東京での暮らしをスタートさせてから約1年が経ったそうですね。

山﨑 はい。環境はすごく変わりましたね。長崎の生活とはまったく別物なので。

坂口 まず長崎には路面電車しかないですからね。しかも東京の電車って、ほぼ時刻表通りにどんどん来るじゃないですか。長崎のときはぼんやり路面電車を待ってたんですけど、東京はまったく違うし、時間が過ぎるのがすごく早く感じます。

藤原 音楽に触れる時間もすごく増えましたね。こっちはライブハウスがたくさんあるし、友達や先輩のライブに行く機会も多いので。すごく刺激をもらってます。

山﨑 予定がないときはライブハウスに行ってお酒を飲んでることが多いです(笑)。

折原 長崎にいたときは全部が自分たち次第だったんですよ。怠けるのも突き詰めるのも自分たちの気持ち次第だったんですけど、いまは関わってくれる方も増えて、一段上で活動できている実感があって。その環境を望んでいたので、すごく充実感がありますね。

環境が変わったことで、音楽性に影響はありました?

坂口 いや、それはないですね。作詞作曲は僕がやっているんですけど、東京に来たことで作る曲が変わったということはないので。さっき折原が言ったように関わってくれる人が増えたから、曲に出て来る登場人物が増えた気はしますけど。

藤原 うん。

僕らは他と違うことをやろうと思ってるわけではなくて(坂口)

坂口 亮(G)

既にしっかりとした芯を持ってますからね。ここ数年はBPMが速いダンサブルなロックがずっと流行ってますが、ORANGE POST REASONは歌が真ん中にあって。いまのシーンのなかでもすごく目立つと思います。

坂口 ありがとうございます。ただ、僕らは他と違うことをやろうと思ってるわけではなくて。歌が立ってるアーティストは好きですけど、自然にやるとこうなるというか。

山﨑 確かに「こういう音楽をやろう」と話をしたことはないですね。亮くんが作る曲を4人でやったらこういうふうになるので。

坂口 ライブに対する意識はかなり変わりましたけどね。“対人”という気持ちが強くなったし、誠実でありたいなと思うようになって。以前は「大きい音でやりたい」とか「迫力が」みたいなことを考えていたんだけど、いまは「大事なのはそこではないな」と思っているので。何て言うか、バンドマンって、バンドマンに認められたがるところがあると思うんですよ。

オーバーに歌いがちだったんだけど、いまは話すような感覚で歌えているんじゃないかなと(藤原)

藤原裕輔(Vo&G)

音楽をやっている人間に評価されたいっていう。

坂口 はい。そうじゃなくて、僕らがカッコいいと思っている音楽をやって、幅広い人に共感してもらうことが大事だと思うんですよ。そのためにはガチガチに作り込むのではなくて、もっと余白を持つことも必要だなと。

藤原 歌も変わってきたと思います。前は勢い重視だったんですが、今回のアルバム(「GREEN」)のレコーディングが始まった頃から、もっと素直に歌えるようになって。楽曲自体も素直に自分たちを出せるものが多かったし、自分としても「こう歌えば届くはずだ」ということを意識できたので。オーバーに歌いがちだったんだけど、いまは話すような感覚で歌えているんじゃないかなと。

確かにニューアルバム「GREEN」は、すんなり歌が入ってくる曲が多いですよね。制作はどんなふうに始まったんですか?

坂口 タイトルを先に決めて、そこから連想できる曲を当てはめていったんです。前作(「BLUE」)は初めてのフルアルバムだったんですけど——それ以前はデモCDしか作ってなかったのでーー山崎が「『BLUE』『GREEN』みたいに続くタイトルはどう?」って言って。そのときは“ひとつの提案”と感じだったんですけど、それを僕がすごく気に入ったんです。

なるほど。では「レイングリーン」がアルバムのイメージの軸になってるんですか…?

坂口 「BLUE」に「ウォーターブルー」という曲が入って、それがタイトルのもとになってたから、「今回は“グリーン”が付く曲を入れないと」と思って(笑)。曲同士も関連しているので、ぜひ「ウォーターブルー」も聴いてほしいです。そうやって続いていくのが好きなんですよね。今回のアルバムは“2巻”という感じもあるし、“この曲とこの曲がじつはつながっている”とか。ポケモン世代だから、その影響もあるかも(笑)」