22/7 キャラクター・ファイル「僕らの想像の先へ向かう彼女たち」  vol. 9

Interview

高辻麗(22/7)が夢を実現させる舞台で向き合う葛藤と希望

高辻麗(22/7)が夢を実現させる舞台で向き合う葛藤と希望

-22/7(ナナブンノニジュウニ)特集-
「僕らの想像の先へ向かう彼女たち」
メンバー・ソロ・インタビュー vol.9 高辻麗

この先、2次元と3次元をクロスオーバーさせるのは、彼女たちだ!
秋元康×Aniplex×Sony Music Recordsがタッグを組んでシーンへと送り出す、新たな「デジタル声優アイドル」グループ、22/7(ナナブンノニジュウニ)。
9月20日「僕は存在していなかった」でデビューを果たした注目の11人組を、エンタメステーションではメンバーを11日連続で1人ずつ、ロングインタビュー形式で紹介していく。
9人目は、目ヂカラと張りのある声が特徴的な高辻麗(たかつじ うらら)。
背負った過去の殻を破った勇気ある少女の告白を、しかと受け止めてほしい。

取材・文 / 平田真人 撮影 / 荻原大志

「2+2+7」=11で「運命の数字だ!」って、1人で感動していました。

まずは、エンタメステーションをご覧になっている方々へ、自己紹介をお願いします!

みなさん、こんにちは。22/7(ナナブンノニジュウニ)の高辻麗です。千葉県出身で、小さいころには北海道にも住んでいたことがあります。赤ちゃんのころから猫と暮らしていて、北海道に引っ越すときも猫二匹と一緒に海を渡りました(笑)。犬も飼っていたので、動物はみんな好きです。

では、この〝デジタル声優アイドルグループ〟のオーディションに応募した動機や理由をお聞かせください。

私は元々、不登校の時期があったんです。その時期に、ふと我に返って、「こうやってずっと閉じこもっていて、私は将来どうするんだろう?」と考えたことがあって。周りの子がどんどん進んでいくなか、自分だけ狭い世界に閉じこもっていたらダメだなと思うと同時に、学校以外で世界を広げてみたいという気持ちが強くなっていったんです。私、本来は人前に立つのが苦手じゃなくて…むしろ好きだったんです。それと、たぶん、母が小さいころから絵本の読み聞かせをしていた影響を受けたのか私も朗読が得意になって。引きこもっていた期間にアニメとアイドルにハマって、声優さんにも憧れていたので、このオーディションを見つけたときに「これしかない!」と思って、受けました。ただ、親にはオーディションを受けたことを言っていなかったんです。一次審査に通過した通知の封書が来たとき、「え、学校に行っていないのに…」と言われてしまいました(笑)。

封書が届いた時点で、親御さんにお話したわけですね?

本当は自分の手でポストから受け取りたかったんですけど、お母さんから「何かソニー・ミュージックから郵便が来ているんだけど…」って言われて、「あっ(バレちゃった)!」ってなりました(笑)。なので、一次が通ったというよりもお母さんに知られてしまって、「どうしよう」という気持ちの方が強かったです。でも、部屋に閉じこもっているよりも、私がやりたいことをやる方がずっといいと言ってくれて…すごく理解のある両親なので、それからは見守ってくれました。

もっと早く言えばよかったな、といった感じでしょうか。で、2次〜3次〜最終審査へと続くわけですが、その過程を振り返ってもらえますか?

2次審査では面接と歌の審査がありました。誤解を恐れずに言うと、2次審査は通るんじゃないかなと思っていたんです。それには理由があって、自己PRと歌の審査がひととおり終わった後に、1人ずつ質問されていくんですけど、私の時だけほかの子と違う質問だったんです。「もし、神様に一つだけ力をもらって最強のアイドルになれるなら、何がほしい?」って聞かれて。

その時、高辻さんはどういうふうに答えたんですか?

何だったかなー。あ……すっごくくだらないんですけど(笑)、私、口が小っちゃいのが悩みで、小学校のころから歯医者さんに行ったときとか、大きく口を開けると痛いんです。それが嫌で、「口が大きくなりたいです!」って。意味がわからないですよね〜。

想像の斜め上の答えが良かったのかもしれませんよ。で、3次審査に進んだわけですね。

はい。ダンス審査と自己PRがありました。2次審査の時よりも緊張していて…もしかしたらダメかもと思って。ダンスが得意じゃなかったのと、演技審査もあったんですけど、思った以上に固くなってしまって、とにかく必死にやりました。でも、その日のうちに最終審査に通ったことを知らされて、もう一息だということで、SHOWROOM審査の配信を出来る限りやってみようと。でも、だんだん「もしかしたら最終審査で落とされるかも」と勝手に思い込んでしまったんです。その心配が緊張に変わって、最終審査ではすごく声が震えてしまって、言いたいことが全然言えなくて。合否が出る前から「もう受からないだろうな……」って思い込んで、ほかの候補の人たちもいる控え室で、ずっと泣いていました。お母さんにも「落ちた…」ってLINEを送っちゃって、「残念だったね」って返事がきたんですけど、ところがまさかの合格をいただいて…お母さんにどうやって報告したらいいんだろうって(笑)。結局、家に帰って、直接面と向かって「受かった…よ」って報告しました。

お母さん、どうやって元気づけようか考えていたんじゃないかと…。

そこは聞いていないのでわからないんですけど、最終審査の日がクリスマス・イブだったので、お父さんがプレゼントを用意してくれていて、「合格祝いも兼ねて、はい」って渡してくれたんです。
忘れられないクリスマスになりました。

ちなみに、受からないと思っていたところ、自分のエントリーナンバーと名前を呼ばれた瞬間はどんな思いがこみ上げてきました?

まず、合格者がキャラクターの数と同じ8人だと思っていたんです。
でも、そうじゃないことがわかって、会場がザワザワし始めて。それでも、私は受からないだろうと思って、ずっと俯いていて。だから、名前を呼ばれた時も3秒くらい固まっちゃって…司会の方に「あ、あなたですよ!」と言われてしまったんです。ようやく壇上に上がって、照明の光を見た時、ジワジワと実感とうれしさが湧いてきました。

徐々に実感したという。では、22/7のメンバーとして初めて活動した時のことを振り返って、どんな思いだったか話してもらえるでしょうか。

一番最初は…「名付け親募集配信」になるのかな? オーディションから期間が空いていたので、存在を忘れられていないかな、と思っていたんですけど、ファンの方々が覚えていてくださって。まだ顔も名前もわからない状態で、(SHOWROOM審査時の)番号と声で覚えてくださっていた方がたくさんいらっしゃったので、胸が温かくなりました。ずっと待っていてくださったんだなと思うと、うれしかったですね。

あ、順番が前後しちゃうんですけど、22/7というグループ名を初めて聞いた時は、どう思いました?

合格発表の日に聞いたんですけど、みんな最初「え…どうやって読むの?」っていう反応でした(笑)。
あと、私が見つけたことで…グループ名の数字を分解して足すと、「2+2+7」=11で、メンバーの人数になるんです。「あ、運命の数字だ!」って、1人で感動していました。

レッスンや朗読劇イベントといった活動を重ねる中で、意識もだんだんと変わってきたんじゃないかと思いますが、そういった変化は自覚していますか?

そうですね…本当に何もできないというか、できることがあってもずっと家で閉じこもっていたので披露する場もなかった私が、光の当たる──たくさんの方が見てくださる場に出てくることができたというのが、一番大きな変化でした。また、メンバーが成長していく姿を間近で見ることで、自分ももっとがんばろうっていう活力にもなって。そうやって考えると、以前の自分から変われたのかな、変われてきているかな……と思えるようになったところはあります。

こういったグループの一員として、一緒に成長していける仲間がいるという環境に身を置くのは、初めて経験することですか?

はい、初めてです。私…結構、見た目で怖がられてしまうんですよ。目つきが鋭いから、ボーッとしていても「にらまれた」とか言われたり、思っていることをハッキリ言う性格なので、人によってはそれがキツく感じられてしまうんでしょうね。それが原因でまわりと打ち解けられなかったこともありました。中には私のことを理解してくれる子もいたんですけど、少数派で。なので、22/7というグループに入った時、周りにハッキリものを言っていた自分を変えるべきなのかどうか、すごく悩んだんです。自分なりに考えた結果、そういう私みたいな人間が1人くらいいてもいいんじゃないかなと思って、自分らしくいようと決めました。でも、ハッキリものを言うことで、無意識にメンバーのことを傷つけてしまった時も、みんなもちゃんと言ってくれて…すごく…本当にありがたい存在(と、声を詰まらせる)。

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