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ミュージカル『HEADS UP!』再演。哀川翔、相葉裕樹、中川晃教、池田純矢らが会見に登場。ライブパフォーマンスも披露

ミュージカル『HEADS UP!』再演。哀川翔、相葉裕樹、中川晃教、池田純矢らが会見に登場。ライブパフォーマンスも披露

ラサール石井が構想から10年をかけて上演実現を果たしたオリジナルミュージカル『HEADS UP!』。2015年にKAAT神奈川芸術劇場で初演され、第23回読売演劇大賞演出家部門優秀賞も受賞した、この人気作品が今年12月に再演を迎える。そこで9月26日に、初演に引き続き出演する、哀川翔、相葉裕樹、橋本じゅん、青木さやか、大空ゆうひ、中川晃教らに加え、初参加となる池田純矢、オレノグラフィティ、外岡えりかも登壇し、製作発表会見&ミニライブが行われた。

取材・文 / 編集部 撮影 / 冨田望

初演のときにトイレに並んでいるお客さんも、売店の売り子さんまで口ずさんでくれていた

会見は、中川晃教の柔らかくも深い歌声を響かせたソロから始まった、劇中曲4曲(「劇場で起こること」「HEADS UP」「チケットは売れている」「古い劇場」)のメドレーを披露するミニライブから。

相葉裕樹が「2年ぶりに楽曲を披露させていただいたんですが、今回、『あーだっけ?』『こーだっけ?』と思い出しながらやってみて、ほんとにみんなが楽しくなるような楽曲がたくさんあるなと改めて思いました。またみなさんと楽しい時間を共有して楽しんでいきたい」と、歌い終わって感想を述べていたが、歌がストレートに耳にすっと入ってくる感じも心地よく、気持ちをワクワクさせてくれるようなポップなナンバーが揃っていた。

ラサール石井も「初演のときにトイレに並んでいるお客さんも、売店の売り子さんまで口ずさんでくれていたのが嬉しかった」「ミュージカルは、客入れのときに調弦のEの音が聴こえてきて背筋がゾゾっとする。で、最後出て行くときにいままでの楽曲のフレーズをみんなが口ずさんでいる。それがミュージカルの醍醐味」と話していたように、本作の耳馴染みが良くもフックのある歌詞は観劇後、脳内をループしそうだ。

しかも、キャストたちはみな終始笑顔で、互いの顔を見合いながら楽しそうに歌っており、再びのチームワークの良さを前面に出したパフォーマンスには、これらの楽曲が本番、物語の中でどのように歌われ、そして芝居が展開していくのかに期待が高まった。

ラサール石井は「初演をやってもう一回やりたいなと思いましたが、こんなにも早く再演できて。しかも、ほとんどのキャストが、もちろん、みなさんお忙しいので全員同じというわけにはいきませんでしたが、これだけのキャストに集まっていただいたのは奇跡ですし、本当にありがたいことだなと思います。みなさん作品を好きでいてくれてるということもあると思うのですが、一番は哀川翔さんの魅力じゃないかなと思います」と再演への感慨と哀川に対してのリスペクトを述べた。

そして、「公私共々アニキと呼ばせていただいてますけど、この2年の間もグループLINEが途絶えたことがない」と、芋洗坂係長にLINEでの仲のいいやりとりエピソードも暴露された哀川翔は「初演は2015年ということですから、2年前。自分はそのときが初ミュージカルで、稽古場に行ってみなさんの歌声を聴いたときに、正直驚きました。『なんて、声が大きいんだ!』と(笑)。今日久しぶりにみなさんにお会いできて大変嬉しく思っています」と当時を振り返りながら、再びの共演への喜びを口にした。

今回初めてチームに参加する池田純矢は「初演はいち観客として観させていただいて本当に感動しましたし、こんな作品があったんだなとウキウキした気持ちになったんですけど、今度はそんな作品の内側に入れるとは、こんなこともあるんだなと不思議な気持ちになりました。自分がお客さんとして受け取ったワクワク感だったり、楽しかったという純粋な想いを、お客さんに届けられるように頑張りたい」と意気込みを放ち、「みなさんとっても仲がよろしくて。僕も本番前までにみなさんに愛していただいて、本番に入る前に、できれば翔さんにカブトムシをいただく。それを第一目標に頑張っていきたいです」と場に笑いを提供しつつ、座長・哀川へもアピール!

本作は、原案・作詞・演出をラサール石井、脚本を倉持裕、作曲・音楽監督を玉麻尚一と、この3人でタッグを組んで作り上げた、歌あり、踊りあり、笑いあり、涙ありの作品で、ミュージカルのバックステージで働くスタッフたちが仕込みから閉幕後のバラシまで奮闘する姿を描いた、劇場愛に満ちた群像劇である。

倉持裕は「最初にラサールさんからお芝居の概要を伺ったときに、まず1幕はセットをどんどん立て込んでいくんだとおっしゃるので、それは盛り上がるエンターテインメントになるなと思ったんですけど、逆に2幕で立て込んだセットをどんどんバラしていって、最終的には素舞台にしたいんだと言われ、物悲しい展開になってしまうんじゃないかと多少心配になったんですが、初日を観たときに、ひとつのセットを立てては壊し、立てては壊ししていくことに演劇の普遍性をも感じまして、すごく希望のあるエンディングだと思った」と当時の内幕を語ってくれたが、おそらく、初演を演じたキャストも、観客も、同じようにラサール石井の舞台に対する深い愛情を感じていたに違いない。

さらに、橋本じゅんも「楽曲も楽しく、物語もわかりやすく、パフォーマンスも高い。おそらく、どの方々に見ていただいてもわかる、三世代が観れる作品なんじゃないかと思っています。そして、たとえキャストの新陳代謝が進んでいったとしても、この作品自体は残るべきものだと思う」と完成度の高い作品性を絶賛した。だからこそ、何度でも観たいと再演を望む声が多く上がったのだろう。

「日本オリジナルのミュージカルでございます。こういうミュージカルが日本から生まれるというドキドキワクワクを体験できたというのは、僕にとってなによりもの財産でした」と中川晃教は初演時を思い返しつつ、「2年間、それぞれの方々が活躍してきた経験やエンターテイメント界の進化も含めて、いろんな新しさがこの再演には現れてくるんだろうなと感じています。また新たに進化した『HEADS UP!』をお届けします」と再演への期待をにじませた。

今回、より一層ブラッシュアップして魅せる『HEADS UP!』は、観客参加型。舞台を創り上げるのは、役者、裏方だけではない。そこに観客がいるからこそ幕は開くのだから。

本公演は、12月14日〜17日KAAT 神奈川芸術劇場、2018年3月2日〜12日赤坂ACTシアターほか、富山、長野、大阪、名古屋にて上演される。チケット一般発売は9月30日(土)より(大阪公演は11月18日(土))。

ミュージカル『HEADS UP!』

【神奈川公演】2017年12月14日(木)~12月17日(日)KAAT神奈川芸術劇場
【富山公演】2018年1月20日(土)オーバード・ホール
【長野公演】2018年1月26日(金)・1月27日(土)サントミューゼ
【大阪公演】2018年2月02日(金)〜2月04日(日)新歌舞伎座
【名古屋公演】2018年2月15日(木)・2月16日(金)刈谷市総合文化センター アイリス大ホール
【東京公演】2018年3月2日(金)〜3月12日(月)TBS赤坂ACTシアター

STORY
ミュージカルファンなら誰もが知る”あの名作”が1000回目の公演を終え、華々しく終了する、はずだった。しかし、主演俳優の鶴の一声で、某地方都市の古い劇場で1001回目を上演することになり、現場はてんやわんや。舞台美術は廃棄済み、スタッフも人手不足、キャストのスケジュールも押さえていない。さらに、舞台の総指揮を執るのはこの作品が初めてという新人舞台監督だった。とんでもない条件下でスタッフたちは必死に幕を開けようと奮闘する。果たして幕は無事に開けられるのか……。

脚本:倉持 裕
原案・作詞・演出:ラサール石井
作曲・音楽監督:玉麻尚一
振付:川崎悦子
出演:哀川 翔/相葉裕樹 橋本じゅん 青木さやか 池田純矢
今 拓哉 芋洗坂係長 オレノグラフィティ 陰山 泰
岡田 誠 河本章宏 井上珠美 新良エツ子 外岡えりか
福永吉洋 大竹浩一 森内翔大 香月彩里 谷 須美子 伊藤結花 小林佑里花
大空ゆうひ 中川晃教

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