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玉木宏が美しすぎる肉体を披露。愛と性の遊戯を描く舞台『危険な関係』で、千葉雄大も惚れるほどのプレイボーイを熱演

玉木宏が美しすぎる肉体を披露。愛と性の遊戯を描く舞台『危険な関係』で、千葉雄大も惚れるほどのプレイボーイを熱演

シアターコクーンが海外の演出家を迎える新たな演劇シリーズ“DISCOVER WORLD THEATER”の第2弾として上演される『危険な関係』の公開ゲネプロが10月7日にBunkamuraシアターコクーンにて行われ、囲み取材とフォトセッションに主演の玉木宏、千葉雄大、高橋惠子が参加した。

取材・文 / 永堀アツオ
写真 / 細野晋司 撮影(縦集合写真を除く会見写真) / エンタメステーション編集部

玉木さんの上半身の美しさ。無駄なものがなく、しなやかで、強い

まず、4年ぶりの舞台となる玉木宏は「みなさんと一緒にできることはやりました」と稽古の充実ぶりが伝わってくる言葉を残す。

6年ぶり2度目の舞台挑戦となる千葉雄大は「すごく緊張してます」と不安げな表情を見せながら、「玉木さんとは映像で3回ご一緒しているので、頼りにしてます」と話し、チームワークの良さを見せた。

原作はフランスの作家ピエール・ショデルロ・ド・ラクロによる書簡体(手紙)で展開される恋愛心理小説。18世紀末のパリの華麗なる社交界を舞台にした貴族の恋愛ゲームのような愛の駆け引きが描かれている。

その中でプレイボーイの〈ヴァルモン子爵〉のセクシーなシーンについて「セクシーといえばセクシーだけど、下品といえば下品かもしれないです」と、演じる玉木が苦笑すると、そんな彼を娘や知人に近づけまいとする〈ヴォランジュ夫人〉役の高橋惠子が「何より玉木さんの上半身の美しさ。こんなに美しい裸は初めて見ました! これはみなさんに見ていただいたほうがいいと思います。無駄なものがなく、しなやかで、強くて、ちょうどいい具合に筋肉がついてる」と玉木の身体を絶賛。笑顔で玉木は「言い過ぎです」と否定したが、「稽古中も一日2〜3時間、毎日運動してます。トレーニングが純粋なストレス発散になってますね」と肉体美を保つ秘訣を明かした。

さらに役作りにおいて玉木は「いろんな言葉を操って周りの人をコントロールする役なので、容姿よりも内面を重視した」と語ったが、高橋が再び「ただ、ですね……」と話し始め、「無意識かもしれないけど、目が本当に女を誘惑して、夢中にさせる。これは芝居ではできない特性ですね」と熱弁。すると、純粋な若き騎士の〈ダンスニー〉役で玉木と恋敵になる千葉も「男でも目で殺されそうなメロメロになる色気があります」と同意した。

またタイトルにかけて、自らの「危険なものとは?」を聞かれた玉木は「お酒が好きなんですけど、稽古期間中は心の余裕がなくて飲めてなかったんですね。ある意味、お酒は自分を開放してしまうので危険な存在。ちょっと心が落ち着いたら飲みたいです」と返答。千葉は「芝犬が大好きなんです。一人暮らしなので飼えないんですけど、飼いたいっていう葛藤があって。雨の中でダンボール箱に捨てられてるとか、運命的な出会いがあれば……」と回答。

そして「こういう美しい男性が危険」と答えた高橋は、「もしも娘の旦那さんにするならどちらか?」と問われ、「玉木さんは優しいし、ハードな稽古でも愚痴ひとつ言わない日本男児。雄大さんも、いつも新しいチャレンジをして稽古場で実践して見せてくださって、楽しませてくださる。2人とも真面目に芝居に取り組んでる姿を見ているので、どちらも捨てがたい」と語った。

 

さらに、「お互いにここだけは負けないことは?」と問われると、玉木は「体力だけは自信がある」と答え、劇中で玉木との対決シーンもある千葉は「ずっと(舞台上に)出てらっしゃるのにアクションシーンも息がまったく乱れてないんですよね」と敬服し、「僕は笑いに関しては負けません」と胸を張ると、玉木から「千葉くんのおかげで現場が明るくなった」とカンパニーのムードメイカーを担っていることに対して感謝の気持ちが伝えられた。

初日を迎える意気込みを聞かれた玉木は「いままでに見たことのない“危険な関係”になっています。非常にスタイリッシュですし、セットも斬新ですし、僕らが演じる貴族たちの恋愛ゲームを楽しんでいただけるんじゃないかなと思ってます」と語った。

最後に高橋が「男性に支配されていた時代の女性のお話です。鈴木京香さん演じる〈メルトゥイユ伯爵夫人〉は一見、悪女のようですけれども、女性は共感できる部分もあると思いますし、玉木さん演じる〈ヴァルモン子爵〉の魅力、最後に明かされる真実を含めて、とても見ごたえがあります。男性が観ても、女性が観ても、思い当たるところやクスクスを笑えるところがあると思います」と締めくくった。

なお、恋愛ゲームを仕掛ける策略家の〈メルトゥイユ伯爵夫人〉役の鈴木京香からは「私たちの〈ヴァルモン〉は甘くて苦い、危険な男です。すべての女性のため息が今にも聞こえてきそうなほどです! みなさまの記憶に残る作品になるよう、とにかくやるだけです。ぜひ楽しんでください」というコメントを発表した。

囲み取材後の公開ゲネプロで最初に驚かされたのは、舞台上のセットであった。玉木が「スタイリッシュ」と言っていたように、コンクリート打ちっぱなしのようなクールな空間となっており、ガラスで仕切られた中庭は松が植えられた日本庭園のような趣となっていた。さらに、〈ヴァルモン子爵〉の叔母の家では生け花が飾られていた。この一見、無機質なようで、侘び寂びを感じる広大で清廉な空間に洋風の椅子やテーブル、ベッドやバスが運び込まれることで場面の転換が行われるのだが、舞台上の人や草木などの“いきもの”は和風、家具などの“もの”は洋風という和洋折衷具合が、18世紀末のパリの社交界を舞台にした劇曲を観に来た観客の固定観念を取り払う装置となっているように感じられた。

物語は、社交界に君臨する妖艶な未亡人〈メルトゥイユ侯爵夫人(鈴木京香)〉が、かつての愛人〈ジェルクール伯爵〉への恨みから、その婚約者〈セシル(青山美郷)〉の純潔を踏みにじろうと、稀代のプレイボーイである〈ヴァルモン子爵(玉木宏)〉に助力を求めるところからスタートする。

しかし、〈ヴァルモン〉は、叔母の家に滞在している貞淑な〈トゥルヴェル法院長夫人(野々すみ花)〉を誘惑しようとしていると、その依頼を断るのだが、〈セシル〉の母〈ヴォランジュ夫人(高橋惠子)〉が〈ヴァルモン〉を非難し〈トゥルヴェル夫人〉に彼に近づいてはならぬと忠告していることを知り、〈ヴォランジュ夫人〉への復讐を決意、〈メルトゥイユ夫人〉の計画に乗ることになる。

一方、修道院から出てきたばかりの清純な〈セシル〉は純粋な若き騎士〈ダンスニー(千葉雄大)〉と恋に落ちていた。そこに目をつけた〈メルトゥイユ夫人〉の策略によって、〈ヴァルモン〉は〈ダンスニー〉の信頼を得る一方で〈セシル〉に罠を仕掛けながら、〈トゥルヴェル夫人〉にも求愛を続ける。そして、2人が仕掛けた退廃に満ちた恋愛ゲームが過激に繰り広げられていく……。

様々な女性を言葉巧みに誘惑していく〈ヴァルモン子爵〉役の玉木は、場面転換中に執事の手伝いを得て、舞台上で生着替えをしていく。高級娼婦〈エミリー〉や〈セシル〉との情事もしっかりと描かれており、裸にガウンを背負っただけのシーンも多い。そこでの玉木の鍛え抜かれた肉体美は必見であるし、あの体(と、優しく甘い語り口)だからこそ、数多くの女性が夢中になってしまうのだという説得力も与えてくれる。

彼が“快楽と興奮”を欲する一方、作戦を共にする鈴木京香演じる〈メルトゥイユ侯爵夫人〉の根底には復讐心があり、“残酷さと美しさ”を希求している。「私は女。女が男に勝つためには、男よりもスキルと知恵が必要だ」と語り、「利用できるものはなんでも利用する」と豪語し、自身の役目を「女の復習を果たすために生まれてきた」と認識している。

また、〈ヴァルモン子爵〉の執拗な求愛に折れそうになる〈トゥルヴェル夫人〉は“愛と貞操”の狭間で葛藤し、〈ヴァルモン〉と決闘することになる〈ダンスニー〉は“愛と尊敬”を大事にし、お互いに思いやりを持った付き合いを願っている。

それぞれがまったく異なった価値観で動きながら、真実の愛を追い求めて彷徨い、傷つけ合う貴族たち。「男は自分が幸せになるため、女は相手を幸せにするために恋をする」というセリフに深く頷く女性は多いだろうし、胸が痛い男性も多いだろう。時代や国が違っても変わらない、“愛とは何か?”“自分にとって幸せとは何か?”“真実はどこにあるのか?”という命題を観客に投げかけてくる舞台となっている。

本公演は、10月31日までBumkamura シアターコクーンにて上演された後、大阪・森ノ宮ピロティホールにて11月9日から14日まで上演される。

シアターコクーン・オンレパートリー 2017
DISCOVER WORLD THEATRE vol.2『危険な関係』

【東京公演】2017年10月8日(日)~10月31日(火)Bumkamura シアターコクーン
【大阪公演】2017年11月9日(木)~11月14日(火)森ノ宮ピロティホール

作:クリストファー・ハンプトン
翻訳:広田敦郎
演出:リチャード・トワイマン
美術・衣裳:ジョン・ボウサー

出演:玉木宏 鈴木京香 野々すみ花 千葉雄大 青山美郷 佐藤永典 土井ケイト 新橋耐子 高橋惠子
冨岡弘 黒田こらん

オフィシャルサイト

関連書籍 小説『危険な関係』

小説『危険な関係』

著者:ピエール・ショデルロ・ド・ラクロ
訳者:竹村猛
出版社:KADOKAWA/角川書店