Interview

フレデリックが創り出す“理想郷”に誘う『TOGENKYO』が完成。新体制で見据える彼らのこれから──

フレデリックが創り出す“理想郷”に誘う『TOGENKYO』が完成。新体制で見据える彼らのこれから──

フレデリックというひとつのジャンルを作ろうとしているバンド

そして、「かなしいうれしい」がこうやって収録されると、また印象が違いますね。

康司 ミニアルバムの世界に入っていると、シングルで聴いた方もまた聴こえ方が変わってくると思います。それぞれの音楽にストーリーがあるから、それを身に感じた状態で聴くと違いますよね。でもそこは、「かなしいうれしい」のテーマでもあって。この曲の中の2つの感情を、ミニアルバムの一曲一曲を聴いたうえでの感じ方と比較して考えてもらえたら、フレデリックのストーリーとリンクする場所があるんじゃないかなとも思えるので。

よりストーリーが膨らんで聴こえますね。ところで『TOGENKYO』=桃源郷というのは、この世のものじゃない、ここにはないはずの場所、という意味ですよね?

康司 バンドが求めているものですね。“ユートピア”というのは自分たちで作ることができる楽園ですけど、“桃源郷”は掴むことができない楽園、想像はできるけれどそこには行けない場所。誰も知らない初めて味わう感覚、そういう衝動に憧れて僕は音楽を始めたので、誰も作れない理想郷、俺たちにしかできない場所をどう作っていくかということですね。それには“桃源郷=TOGENKYO”という言葉がいちばん合ってるなと思って。それに、この言葉は考えて出したわけじゃなくて、この曲を歌っていたら自然と出てきた言葉なので、自分の中に今あるものなんだなって。これからより大事な言葉になってくんだろうなって思います。

いきなり口を突いて出たんですね?

康司 ちょっとでも考えていたらフィルターを通して違う表現をしていたと思うんですけど。自然と出てきたものは素直に大事にしてきたいですね。

しかもフレデリックが音楽の理想を追い求める姿の象徴だし、ここからまたいいスタートを切れそうですね?

康司 そうですね。自分がゴールにハマっていく感じがしましたし、そこが聴いてくれる人にとってのゴールでもあって欲しいと思っていて。自分たちだけでこれが気持ちいいからというだけじゃなくて、共感してもらってライヴとかで一緒になれる感覚、そこが本当のゴールだと思いたいです。そこで音楽の楽しみ方を共有できるというか。今の4人でやってるスタイルが好きなので、もっと突き詰めて、ジャンルの壁なくいろんな音楽を楽しんで、みんながいろんな音楽人生を歩んでいけるひとつのきっかけになるといいなと思っています。しかも、今回そういう作品になったので、頭から最後まで聴いてもらいたいですし、ライヴでも実際に感じてもらいたいです。

健司 今の自分たちを象徴する7曲だなと思っていて、曲の持つ力というものを7曲とも感じますね。いままで好きでいてくれた人には「フレデリック、また違う方向に行ったな」と感じてもらえる一枚だと思いますし、初めて聴いた人にも「フレデリックってこういうバンドなんだ」って新鮮な感動があると思う。芯はブレてない。いろんな音楽性が混ざってこういう音楽を作っているバンド、新しいことをやろうとしているバンド……いろんな音楽ジャンルがある中で、フレデリックというひとつのジャンルを作ろうとしているバンドなんだなって思ってもらえたら嬉しいです。2017年の今の音楽を作れたなと思っているし、ライヴでやるとまた新しいアプローチができると思うので、ライヴで感じてもらってまた音源に戻ってもらったら、さらに違う印象になると思います。本当にいろんな楽しみ方ができると思います。

赤頭 毎回、いままででいちばんいい作品が出来たという印象があるんですけど、今回もその印象があって。ミックスのときにいままでよりギターのバランスを大きくしてもらったんですけど、それも前より自信がついたからだと思っていて。胸を張って誰かに勧められるアルバムになりました。

高橋 音源を作ったときって、バンドのその先が見えると思うんです。『TOGENKYO』は本当にものすごいアルバムが出来たなと思っていて。これから作品を作るとき、死に物狂いで作らなきゃって思わせてくれる作品です(笑)。この4人がひとりだけだと辿り着けなかったし、確実に普段以上の力が出ている。それは、フレデリックの力でもあるし、音楽の力でもあるというか……それを実感できて、自分たちの天井を壊せた、もともと天井なんてなかったんですけど、改めてどこまでも行けるんだなって再認識させてくれたので、今後のレコーディングもライヴもめちゃめちゃ楽しみになりました。

いままでの自分たちを見てくれているお客さんを連れて行きたい場所

ライヴと言えば、10月にクアトロ、11~12月にライヴハウスツアーと、立て続けにツアーが決まってますよね。

康司 ワンマンツアーのセットリストの組み方も楽しみなんですよ。デモのときから曲ごとのテンポ感を考えたりするんですけど、セットリストを考えるときも「そうそう、そこがいい」って配置していって、その先にはゴールがある、というのが楽しみですね。見せ方も含めて僕たちにしかできない場所を作り上げられたらと思うので、そこでしっかりどっぷりハマってもらいたいです。

高橋 いいミニアルバムが出来たので、これをライヴで超えるというのは生半可な気持ちではできないと思っています。もちろん、できる自信はあるし、その手ごたえも今からあって。僕自身、メンバーになって初のツアーなので、メンバーになる前と今とでは過去の曲の聴こえ方も違うと思うんですね。だから、お客さんにはこのアルバムの曲も楽しんで欲しいんですけど、過去の曲もまた違った聴こえ方をすると思うので、そこも含めてツアーを楽しんでもらえたらと思います。

赤頭 ホントに。武くんが入って4人になった今のフレデリックを見て欲しいです。

健司 『TOGENKYO』でフレデリックの印象がまた変わったと思うんですけど、そのうえで2時間弱のワンマンライヴを見てもらうことで、今のフレデリックを確実に体感してもらえると思いますし、これからのフレデリックを提示できると思います。ライヴでは自分たちなりの“TOGENKYO”を作りますけど、お客さんにも参加型だと感じてもらえるものにしたいです。やっぱりお客さんとの一体感が生まれるのがフレデリックの良さのひとつだと思うし、それが楽曲を底上げしてくれる力だと思うので。期待してくださいとしか言えないですね(笑)。あと、さらに付け加えると、来年の4月末に神戸ワールド記念ホールで、初アリーナライヴを決行することになりました。

初アリーナはまず神戸で?

康司 神戸で生まれたバンドなので。この『TOGENKYO』というミニアルバムが出来て、地元に対する気持ちも大きくなって。いままでの自分たちを見てくれているお客さんを連れて行きたい場所なんです。いい曲、いいアルバムが出来て、こういう場所でライヴを決められたことはバンドのいい状態を表してるとも言えるので、本当にいいライヴにしたいと思っています。

東名阪クアトロツアー

10月21日(土)愛知 名古屋CLUB QUATTRO
10月22日(日)大阪 梅田CLUB QUATTRO
10月25日(水)東京 渋谷CLUB QUATTRO

フレデリズムツアー2017 ~ぼくらのTOGENKYO~

11月11日(土)岡山 CRAZYMAMA KINGDOM
11月12日(日)香川 高松festhalle
11月19日(日)北海道 札幌FACTORY HALL
11月25日(土)石川 金沢EIGHT HALL
11月26日(日)長野 松本ALECX
12月02日(土)福岡 DRUM LOGOS
12月03日(日)広島CLUB QUATTRO
12月08日(金)宮城 仙台RENSA
12月09日(土)新潟 NEXS NIIGATA
12月16日(土)大阪 Zepp Osaka Bayside
12月17日(日)愛知 Zepp Nagoya
12月21日(木)東京 Zepp Tokyo

フレデリズムツアー リリリピート公演〜みんなのTOGENKYO〜

2018年1月13日(土)東京 新木場STUDIO COAST
2018年1月14日(日)東京 新木場STUDIO COAST

FREDERHYTHM ARENA 2018 〜KOKYOのTOGENKYO〜

2018年04月30日(月・祝)神戸ワールド記念ホール

フレデリック

三原健司(vocal, guitar)、三原康司(bass)の双子の兄弟と、赤頭隆児(guitar)、高橋武(drums)から成るロックバンド。〈MASH A&R〉オーディション初年度の特別賞を受賞。2014年3月に柏原譲(Polaris, FISHMANS)をプロデューサーに迎えたミニアルバム『うちゅうにむちゅう』を発表。同年9月にミニアルバム『oddloop』でメジャーデビュー。2016年にはスペースシャワーTV主催〈列伝ツアーJAPAN TOUR 2016〉に出演、自身最大規模のワンマンツアーも実現し、10月にメジャー1stフルアルバム『フレデリズム』をリリース。2017年8月には、TVアニメ「恋と嘘」オープニングテーマ曲を含むシングル「かなしいうれしい」をリリース。
オフィシャルサイト

< 1 2