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『大逆転裁判2』逆転につぐ逆転が生み出す至高の爽快感

『大逆転裁判2』逆転につぐ逆転が生み出す至高の爽快感

逆転につぐ逆転が生み出すピンチとカタルシス

事件関係者や事件現場からある程度情報や証拠品を集めると、いよいよ法廷での戦いが始まります。従来の『逆転裁判』シリーズ同様、基本的な流れとしては証人の証言にムジュンを見つけ出し、そのムジュンを指し示す証拠品を相手に突きつけることで新たな事実が発覚、事件の真相に近づいていく、というものです。証人の発言にゆさぶりをかけてムジュンをあぶり出し、そこに決定的な証拠を叩きつけて真実を明らかにしていく爽快感こそが本シリーズ最大の魅力と言っても過言ではないでしょう。

▲ムジュンを指し示す証拠を提示したときなどに飛び出す『逆転裁判』シリーズを代表する「異議あり!」のフレーズ。セリフの勢いもあって、単に正しい選択肢を選んだ以上の“してやったり感”が得られます

序盤の裁判ではムジュンを見つけることも、それに対応する証拠品を選ぶことも難しくはないのですが、個々の事件を解決し、日英の国家間に秘められた壮大な謎に迫る物語の進行とともにどちらの難度も上がっていきます。ムジュンがない発言に異議を唱えたり、ムジュンに対して正しい証拠品を提示できなかったりした場合には裁判長の心証を示す“心証ゲージ”が減少し、心証ゲージがなくなるとその場で依頼人の有罪が確定、ゲームオーバーとなってしまいます。ゲーム終盤になるとムジュンを探し出すこと自体が難しくなってくるため、「この証言に対して、この証拠品で本当に合っているのか?」と証拠品選びにもスリルが生まれてきます。

▲画面右上に表示されているのが心証ゲージ。なお、本作では証言台に複数の証人が立つこともあり、ひとりの証人が話す証言に対するほかの証人の反応も重要な手がかりとなります

また、法廷パートにおいても独自の要素が用意されており、本作の法廷パートには“陪審バトル”というシステムが導入されています。本作の法廷には6人の陪審員が参加し、彼らの評決によって被告人が有罪になるかどうかが決まるのです。多くの場合は6人全員が被告人のことを有罪だと判断してしまいますが、陪審員同士の発言にムジュンがあることを示せば、陪審員に評決を再検討させることができます。

▲事件ごとに個性豊かな陪審員が揃います。真面目に審議をする人もいれば、まったく話を聞かない困った人も……

▲陪審員同士のあいだにあるムジュンを突きつける瞬間の演出も小気味よく、「異議あり!」に負けず劣らずプレイヤーの気分を盛り上げてくれます

証言に隠れたムジュンを見つけ出して証拠品を突きつけ、陪審員同士のムジュンした発言を照らし合わせることで事件の全貌を明らかにし、6人の陪審員から無罪評決を勝ち取れば見事依頼人は無罪となります。

法廷で真実を明らかにし、逆転無罪を勝ち取るのが本シリーズの醍醐味ですが、逆転を行うのはなにも弁護側だけではない、というのもポイントです。依頼人、つまりは被告人の無罪を証明するのが弁護士なら、被告の有罪を立証するのが検事です。『逆転裁判』シリーズでは、常に検事が難敵として立ちふさがるのです。

▲本作のライバル的キャラクターとして登場する検事、バロック・バンジークス卿。彼が法廷に立てば被告人は有罪、無罪に関係なく命を落とすとされ、“死神”の異名で恐れられています

仮に弁護側が不利な状況を覆したとしても、つぎの瞬間には検事が新たな証拠を提出して被告を追い詰めたり、弁護側の立証した事実がむしろ被告にとって不利な事実を引き出してしまったりと、裁判中には検事側も少なからず逆転を起こしてきます。

ボクシングやプロレスにおいてチャンピオンと挑戦者が互いに逆転をくり返すことで試合が白熱するように、弁護側と検事側との逆転に次ぐ逆転がより大きなスリルを生み出し、無罪判決を勝ち取った瞬間のカタルシスをこの上なく大きくしているのです。

▲物語の後半になればなるほど、検事側の起こす逆転も手ごわいものとなってきます。しかし、その苦境でさらなる逆転を起こしたときの爽快感と言ったらありません!

『大逆転裁判』シリーズは陪審員が鍵を握っているうえに、舞台が19世紀末ということで科学捜査も本格化していないため、証拠品はもちろん大事ですが、証人から証言を引き出すことの重要性がより大きくなっています。科学が発展途上にあるからこそ証拠品の示す事実が揺らぐ可能性が大きく、逆転が起こりやすい本作の法廷バトルは、過去の『逆転裁判』シリーズをプレイし尽くした人であっても新しい面白さを見出すことができるでしょう。

次回の記事では、『逆転裁判』シリーズの人気を支える柱のひとつである個性的な登場人物、そんな登場人物に対してプレイヤーが抱く印象の逆転、そして前作『大逆転裁判』と『大逆転裁判2』が描く、日英をまたぐ逆転を描く壮大な物語について触れていきます。2年越しに結末を迎えた物語は大満足の傑作です! 

冒頭で述べた、前作『大逆転裁判 -成歩堂龍ノ介の冒險-』(ニンテンドー3DS)のダウンロード版が10/31まで期間限定半額セール中です。今なら、ゲーム本編が1,495円(税込)、ダウンロードコンテンツ「ランドストマガジン」のシーズンパスが1,000円(税込)で手に入ります。これを利用して前作から続けてプレイすれば、キャラクターたちはより脳裏に焼き付き、『大逆転裁判2』の終盤で展開する怒涛の逆転劇にもより一層のめり込めることでしょう。


■タイトル 大逆転裁判2 -成歩堂龍ノ介の覺悟-
■対応ハード ニンテンドー3DSシリーズ
■ジャンル 大法廷バトル
■発売日 好評発売中(2017年8月3日)
■価格 パッケージ版 5,800円+税、ダウンロード版 5,546円+税


『大逆転裁判2 -成歩堂龍ノ介の覺悟-』公式サイト
http://www.capcom.co.jp/dai-gyakuten2/
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