Interview

お人よしな『泥棒役者』がハマり役!丸山隆平が語る魅力&「関ジャム」裏話、“本当に楽しい”30代とエイターへの想い

お人よしな『泥棒役者』がハマり役!丸山隆平が語る魅力&「関ジャム」裏話、“本当に楽しい”30代とエイターへの想い

仕方なく盗みに入った豪邸で、次々と現れる訪問者と家主に“別人”に勘違いされる“元・泥棒”が、正体を隠すために一人で何役も必死に演じるという超喜劇エンタテインメント『泥棒役者』が公開される。本作で主人公〈大貫はじめ〉を演じたのは、今回が映画単独初主演となる関ジャニ∞の丸山隆平。5年前に舞台『BOB(ボブ)』で丸山とタッグを組んだ西田征史監督による同名舞台の映画化で、共演には市村正親、ユースケ・サンタマリア、宮川大輔など個性派揃い。丸山の“人のよさ”がそのまま反映されたかのような役柄は、まさに“ハマり役”。クランクインを前に丸山家に集まった市村、宮川、監督との嘘のような本当の“本読みの話”から、「30代になった今、最高に楽しい」と話すプライベートまで、たっぷりと話してもらった。

取材・文 / 吉田可奈

市村の声量に驚きながらも“贅沢な時間”に感動。事前購入したお茶は「出番がなかったです……」

泥棒役者 丸山隆平

本作の脚本を読んだときの感想を教えてください。

丸山 すごく緻密に計算されている脚本であり、ハートウォーミングな作品だと思いました。登場人物もチャーミングな方たちばかりで、それぞれのキャラクターを愛おしく思えるような、温かいお話に仕上がっているんです。あまりにも面白い脚本だったので、「やばい、めっちゃおもろいぞ」って思いながら、演じるにあたってプレッシャーがありました(笑)。この与えられた高い山を登るという楽しみな気持ちと、恐ろしさが同時に訪れましたね。

西田(征史)監督とは、2012年の舞台『BOB(ボブ)』以来、二度目のタッグになりますね。

丸山 はい。その舞台でご一緒させていただいてから、西田さんとはすごく仲良くさせていただいているんです。実は、僕は自分の家に人をあまり入れたくないタイプなんですが、監督には心を許しているので、家でお酒を飲むこともありますし、泊まりに来たこともあるんです。その流れで、今回稽古が始まる前に、僕の家で脚本の読み合わせをしようということになったんですよ。断る理由もないので快諾したら、その場に市村正親さん(豪邸の家主〈前園俊太郎〉役)と宮川大輔さん(〈はじめ〉を脅して盗みに入らせる泥棒〈畠山則男〉役)もいたらしく、「二人も一緒でいいかな?」って言われて。

家にあまり人を入れたくないタイプなのに……(笑)。

丸山 そうなんです(笑)。でも、そこで大先輩方の申し出を断るのもどうかと思って、「いいですよ」って言ったんです。それに“うちに市村正親さんと宮川大輔さんがいる”っていう絵面を想像して、クスッと笑っちゃったんですよね。だって普通に生活してたら、絶対にそんなことありえないじゃないですか(笑)。

泥棒役者 丸山隆平

あはは(笑)。そうですね。

丸山 いざ本読みを始めたら、市村さんは舞台の大千秋楽直後だったこともあり、第一声から、ミュージカル仕込みのめちゃくちゃ良い声で「〈前園俊太郎〉で~すっ!」って全力でやってくれたんです。それはそれはものすごい声量で、「僕の部屋って、こんなに声が響くんや……」って驚きました(笑)。それと同時に、「こんなに贅沢な空間はないな」って、間近で聞きながら感動していました。

泥棒役者 丸山隆平
泥棒役者 丸山隆平

その読み合わせのおかげで、4人の距離がグッと縮まったんですね。

丸山 そうですね。この時点で監督が細かく演出をつけてくださったんです。この読み合わせがなかったら、また違った認識のまま撮影に入っていたと思うので、すごく良い時間が過ごせました。そういえば、その日は大人4人が我が家に揃うということで、何か準備しておかなきゃと思って、3人が来る前に大きなペットボトルのお茶を購入したんですよ。でも、みなさん自前のお茶を持ってきていたので、そのお茶の出番がなかったんです……。おかげで、一人でそのお茶を飲み干すのにすごく時間がかかりました(笑)。

自分の瞬発力を一番感じるのは「関ジャム」! ゲストに寄り添って「瞬時に判断して演奏しています」

あはは(笑)。そんな“人のよさ”が、丸山さんが演じた〈大貫はじめ〉にすごくフィットしていたように感じました。中でも、会話によって次々と役柄を変えていく瞬発力に凄さを感じたのですが、普段、そうした瞬発力をご自身で感じるときはありますか?

丸山 「関ジャム(完全燃SHOW)」(EX)での演奏シーンは、ほぼ一発撮りなんです。ゲストによってのリテイクはあれど、自分たちからはリテイクしないという空気があるので、一回に込める熱量がすごく高くて。主役はゲストのアーティストさんなので、その方たちのフィーリングに合わせて演奏するんですが、やっぱりほとんどのアーティストさんがCDとは違う、そのときの気持ちで歌われるんですよね。なので、その方の気持ちに寄り添って、ドラムの大倉(忠義)と目を合わせながら探っていって、瞬時に判断して演奏しています。僕らはホスト役なので、ゲストに気持ち良くなってもらうことが大事。そう考えられるようになったのは、我ながら大人になったなぁと思います(笑)。

本作の〈大貫はじめ〉も、そのホスト役のごとく、周囲の人々の“勘違い”に瞬時に対応していましたよね。

丸山 彼は流されてしまう性格なので、それしかやり方がなかったんですよね。そうじゃなければ、“鍵開け”なんかやっていないですよ。それが彼の良いところでもあり、残念なところでもあるんです。そんな彼が小さな成長を遂げるのか、それとも負けてしまうのか、観客のみなさんには見届けてほしいですね。

泥棒役者 丸山隆平