access 25th Anniversary Special 時空を巡る旅  vol. 2

Column

希望と自信に満ちた『ACCESSII』。快進撃の真っ只中、新しさに貪欲なAXS魂を見せつけた2ndアルバム

希望と自信に満ちた『ACCESSII』。快進撃の真っ只中、新しさに貪欲なAXS魂を見せつけた2ndアルバム

検証か。回想か。あるいは巡礼だろうか。願わくは、あの頃は見えなかった何かを見つけたい。access25周年スペシャル企画の8回連載。衝撃のデビューから突然の活動休止、待望の再起動から成熟期へ、8枚のオリジナルアルバムを軸に彼らの軌跡を追う。その轍は平坦ではない。真っ直ぐでもない。だから、胸が高鳴る。さあ、時空を巡る旅へ……。

♯2 2nd Album 『ACCESSII』(1993年9月22日発売)

菅田将暉、有村架純、武井咲が生まれた1993年。Jリーグ開幕と皇太子ご成婚で日本中が高揚していた。そして、新進気鋭のaccessはシングルヒットを連発していた。二人の美貌から、アイドル視されることもあったが、ロックのビートとも、歌謡曲のメロディーとも明らかに一線を画すニュータイプミュージック。新しい世代であるティーンエージャーが彼らの新しい響きに飛びついたのは必然だったのだろう。

accessはデビューから約10ヵ月、1stアルバムから約7ヵ月の速さで2ndアルバム『ACCESSII』をリリースした。そんな破竹の勢いをそのまま音にしたのが先行シングル「MOONSHINE DANCE」だった。当時のインタビュー記事によると、浅倉が目に見えない力について考えたとき、「不思議な力を表わすのにいちばんわかりやすいのは月なんじゃないか」と思ったのが、この曲が誕生するきっかけだったらしい。しかし、MOONSHINEには、密造酒(バーボンやウイスキー)の意味もある。まるで密造酒で酔ったかのような心地いいダンス、と捉えたら、なんだか少し大人の香りが漂う1曲になる。

『SYNC-ACROSS JAPAN TOUR‘93 ACCESS TO SECOND』 より(撮影/山内順仁)

このアルバムでも彼らは、新しさに貪欲だった。「NIGHT WAVE」について、浅倉は当時こう言っている。「この曲で初めて、ギターとベースを除いて、すべてサンプリングでやってみた」。それから20年以上が経った今では、全世界の音楽クリエイターの常套手段だが、当時としては斬新なチャレンジだった。また、「I SING EVERY SHINE FOR YOU」では、6/8拍子のバラードとイントロなしの歌始まりにも初挑戦。貴水が当時、「地球サイズのダンスソング」と称した「JUNGLING PARTY」でも、ラテンパーカッションを多用するアレンジに初挑戦。「LYIN’ EYES」でも、当時の浅倉が「ボク自身もラップでハモっているのを聞いたことがない」と言っているように、新しさを求めた。

では、少しばかり高い場所から、当時のaccessを眺めることにしよう。ヒット・ランキングにはB’zやZARD、WANDSや大黒摩季が連なる。カラオケを意識した音楽も目立つ。もちろんaccessにも自分たちの楽曲をカラオケで歌ってもらいたい思いがあっただろうが、彼らを受け入れたファンは、それとは異なる何かに惹かれたように思う。彼らが受け入れられたのは、もう少し直感的な何かであった気がしてならない。

一説によれば、人間の脳はもともと新しいものに惹かれるようにできているそうだ。例えば引っ越し、『ポケモンGO』のような画期的なゲーム、クラス替えや席替え、見たことのない絶景……。脳が新しさに反応すると、一気にドーパミンが放出されるという。それはひらめきにも近い、瞬間的な高揚だろう。だから、新しさを求めるaccessの二人も、新しいaccessに惹かれたリスナーも、同じ高揚感を覚えていたことになる。それこそがシンクロだ。

この年、accessは初の武道館公演を含む、全国20都市以上をまわる〈SYNC-ACROSS JAPAN TOUR ’93 ACCESS TO SECOND〉を大成功させた。彼らには希望しかなかった。さらに大晦日の日本レコード大賞では、『ACCESSII』がベストアルバム賞を受賞。まさに飛ぶ鳥を落とす勢い。自信も手に入れたはずだ。当時の彼らはこんな言葉を知っていただろうか。エッセイスト米原万里が遺した金言。「坂を登るときには希望があって、降りるときには…勇気がいる。まっすぐで平坦な道は退屈だ」。浅倉と貴水が意図したわけではないにしろ、accessの足跡をたどるとき、これよりフィットする言葉を見つけられない。

文 / 藤井徹貫
写真 / 『SYNC-ACROSS JAPAN TOUR‘93 ACCESS TO SECOND』 より(撮影 / 山内順仁)

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ライブ情報

access 25th Anniversary
double decades + half Special SYNC LIVE 1125/1126

11月25日(土)  千葉:舞浜アンフィシアター
11月26日(日)  千葉:舞浜アンフィシアター

double decades+half Christmas Special Live
12月23日(土) 苗場プリンスホテル ブリザーディウム
12月24日(日) 苗場プリンスホテル ブリザーディウム

access

浅倉大介(プロデューサー)/貴水博之(ボーカル)からなるユニット。1992年11月26日、「VIRGIN EMOTION」でデビュー以来、「MOONSHINE DANCE」「夢を見たいから」などヒット曲を連発。1994年には、3rdアルバム『DELICATE PLANET』でオリコン初登場1位を獲得し、その年の『NHK 紅白歌合戦』にも出場する。1995年、一旦活動休止をするが、2002年、access再始動。以来、毎年全国ツアーを実施、シングルやアルバムもコンスタントにリリースし、精力的に活動している。デビュー25周年のアニバーサリーイヤーとなる今年も、9月13日にベストアルバムをリリース後にホールツアーを開催。さらに11月25、26日には舞浜アンフィシアターでのアニバーサリーライブが決定している。12月20日には約5年ぶりとなるオリジナル・フルアルバムをリリースする。

オフィシャルサイトhttp://www.access-web.jp


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1992年、鮮烈なデビューを果たしてから今年で25周年を迎えるスーパーユニット「access」。その記念すべきスペシャルイヤーに、歴代ツアーパンフレット22種類の完全復刻が緊急決定。デジタル・リマスタリングを施した状態でお届けします。いまここに「access」25年の歴史が鮮明に甦ります!! 第3回配信もスタートしました!

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