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舞台『ACCA13区監察課』開幕。荒木宏文、丘山晴己らがエンタメ感に溢れたACCAを実現

舞台『ACCA13区監察課』開幕。荒木宏文、丘山晴己らがエンタメ感に溢れたACCAを実現

11月3日(金・祝)、品川プリンスホテル クラブ eXにて舞台『ACCA13区監察課』が開幕した。オノ・ナツメ原作によるテレビアニメ『ACCA13区監察課』の初舞台化。歌やダンスを織り交ぜたステージの中で、登場人物たちの思惑が謎解きのように明かされていく。
初日公演に先駆けて、前日の夜に会見とゲネプロが行われた。ジーン・オータス役の荒木宏文、ニーノ役の丘山晴己、モーヴ役の蓮城まことが出席した会見と、ゲネプロの模様をレポートする。

取材・文 / 片桐ゆう 撮影(★を除く) / 冨田望

何度観ても満たされない、次を期待してしまうような作り込み

『ACCA13区監察課』は、月刊『ビッグガンガン』(スクウェア・エニックス刊)にて連載されていたオノ・ナツメの人気漫画。アニメは2017年1~3月まで放送された。

13区の自治区に分かれた王国にある巨大統一組織・ACCA(アッカ)に関わる人々の姿を中心に、登場人物たちの秘密と、この国を取り巻く陰謀が明らかになっていく様を描く。

開幕前日会見は、3方の客席に囲まれた円形ステージ上で行われた。

主人公のACCA監察課副課長、ジーン・オータスを演じる荒木宏文は「円形のステージだからこそ、どの角度から観ても満足していただける作品にするために、皆で一生懸命取り組んできました。リハーサルで関係者の方に『これ、いい意味ですごくグッタリする舞台だね』と感想を言われたのですが、それほどに観ている方を引き込んでいく作品になっているのだと思います。このまま気を抜かずに、どこから観ても大丈夫というパフォーマンスを精一杯千秋楽まで努めたいと思います」と、自信を見せた。

ジーン・オータス 役 荒木宏文

また、円形ステージの難しさについては「演じる側としては、見せている・見られている意識の範囲が広い」ことを挙げつつ、「ステージは全員で作っているものなので、どこで歌っても拾えるスピーカーの位置や、どの席から見ても顔が見られる照明の当て方などが実は難しい。役者も立ち位置を考えたり、スタッフさんと相談しながら作り上げてきました」と、カンパニーが一丸となって取り組んできたことを打ち明けた。

フリー記者のニーノを演じる丘山晴己は、開口一番に「今回、尋常ではないくらいのセリフの量と、台本に漢字がいっぱいでした!」と述べ、記者たちから笑いを誘う。続けて「最初はとても大変だったのですが、本を読んで理解していくうちにすんなりと入ってきました。僕や皆様の中にあるアニメやマンガのニーノのイメージと、舞台版とでは、また違ったニーノの姿があるかもしれません。でも“ニーノっぽさ”が凝縮されていると思います。自分の中でどう繋げていくか苦心しましたが、精一杯やらせていただきますので楽しんでいただけたらと思います!」と意気込んだ。

ニーノ 役 丘山晴己

そして、円形ステージで演じることについて「僕は客席近くにいることが多いのですが、どこかしらに後ろ姿を見せてしまうことにはなるので、お尻までキレイに見せたいですね(笑)」と語り、ここでも明るいムードを作って盛り上げていた。

ACCA本部長・モーヴ役の蓮城まことは、宝塚退団後、初のマンガ&アニメ原作作品への出演。初日を控えての気持ちを聞かれて「もうすぐ皆様にお見せできることが楽しみであり、緊張であり……ワクワクと、ドキドキしております」と、間を置きながら慎重に答え、荒木から「めちゃくちゃ緊張していますね(笑)」とツッコミを入れられる。蓮城は荒木からの言葉かけにホッとした様子で「そうなんですよ! こういうの本当に苦手で……」と苦笑しつつ、「モーヴという役が私自身大好きです。マンガ&アニメ原作の作品を演じるのは初めてですが、頑張りたいと思います」とコメント。

モーヴの役作りとして「とても強い女性なのですが、ちゃんと人間らしい感情があって、弱い部分もある。それを必死に隠して存在している、そうした強さの裏側も意識してやっています」と、重視した部分を挙げた。

お互いのコメントに拍手を送ったり、合いの手を入れたりと、3人の様子は和気あいあい。カンパニーの穏やかさを伺わせた。

原作が持つ“渋み”と“大人の色気”を醸しながらも、エンタメ性を持ち合わせた飽きさせないステージ

会見の後、マスコミ・関係者向けにゲネプロが行われた。

舞台は13の自治区に分かれたドーワー王国。かつて起こったクーデターのために結成された巨大統一組織・ACCAは、警察、消防、医療などを傘下に置く民間組織となり、国民の平和を守り続け100年が経とうとしていた。

ACCAの監察課の任務は、各自治区で業務が適正に遂行されているかの監視。 監察課の副課長、ジーン・オータス(荒木宏文)は、高額課税が課されて高級品となっているタバコを贈られることが多く、“もらいタバコのジーン”の異名を持つ、組織きっての食えない男だ。飄々とタバコを燻らせながら、13区を廻り不正がないか視察を行っているが、そんな彼の日常は、ゆっくりと陰謀に巻き込まれていた──。

3方の客席に囲まれた円形ステージ唯一の背景には、13の自治区を示すようにACCA各支部の制服が並ぶ。架空の国と歴史を舞台とする独自の世界だが、芝居の導入部で解説が行われるため、原作を知らない観客も物語に入り込みやすいだろう。

頭のキレの良さを持ちながらも気怠げに振る舞うジーンを中心に、洒落た会話の応酬や、国の陰謀を秘めた緊迫した場面が展開される。だが、風合いの違う各自治区を表現するダンスナンバーや、実力派の俳優陣を揃えたACCA5長官の面々が歌うシーンも随所に散りばめられており、原作が持つ“渋み”と“大人の色気”を醸しながらも、エンタメ性を持ち合わせた飽きさせないステージとなっていた。

会見で荒木が述べた「一度観た方も“また違う角度から観たい!”と思っていただける、何度観ても満たされないような、次を期待してしまうような作り込みになっていると思います」という言葉どおりの、味わい深い作品だ。

上演は11月12日(日)まで。公演期間内は、フードコート品川キッチン内にて“舞台ACCA×品プリ”コラボメニューの販売が実施されるほか、本作のBlu-ray/DVD が2018年4月24日に発売予定となっている。

舞台『ACCA13区監察課』

2017年11月3日(金・祝)~12日(日)品川プリンスホテル クラブ eX

原作:オノ・ナツメ(掲載 月刊「ビッグガンガン」スクウェア・エニックス刊)
脚本・演出:石井幸一 (一徳会/K・A・G)
音楽:滝千奈美
作詞:うえのけいこ
振付:黒田育世

キャスト:
ジーン・オータス 役 荒木宏文
ニーノ 役 丘山晴己
スペード 役 平川和宏
パスティス 役 鷲尾 昇
パイン 役 伊藤明賢
モーヴ 役 蓮城まこと
オウル 役 川本 成
ウォーブラー 役 伊阪達也
ビスキュイ 役 鳶野恭平
シュヴァーン 役 山﨑晶吾
マギー 役 北川尚弥
ロクステッラ 役 前田隆太朗
文、秉泰
Ibu
グロッシュラー 役 鈴木省吾
リーリウム 役 今村ねずみ
ロッタ 役(声の出演) 悠木 碧

制作:ネルケプランニング
主催:舞台ACCA 製作委員会

オフィシャルサイト

©オノ・ナツメ/SQUARE ENIX・ACCA製作委員会
©舞台ACCA製作委員会

Blu-ray&DVD 舞台『ACCA13区監察課』

2018年4月24日
Blu-ray BCXE-1344 ¥8,800(税抜)
DVD BCBE-4883 ¥7,800(税抜)
発売元&販売元:バンダイビジュアル

【会場限定特典】
11月3日(金・祝)~12日(日)の公演中に会場にてBlu-rayまたはDVDをご注文の方に撮り下ろしスペシャルブロマイド(L判)5枚セット(ジーン&ニーノ/5長官/シュヴァーン&マギー/ジーン&モーヴ/ニーノ&オウル)をプレゼント

©オノ・ナツメ/SQUARE ENIX・ACCA製作委員会
©舞台ACCA製作委員会

関連書籍:コミック『ACCA13区監察課』

コミック『ACCA13区監察課』1巻

著者:オノ・ナツメ
出版社:スクウェア・エニックス