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新海誠監督の歴代作品が集結! 貴重な資料から監督の15年をたどる『新海誠展「ほしのこえ」から「君の名は。」まで』の見どころを紹介

新海誠監督の歴代作品が集結! 貴重な資料から監督の15年をたどる『新海誠展「ほしのこえ」から「君の名は。」まで』の見どころを紹介

2017年11月11日(土)~12月18日(月)の期間中、国立新美術館にて大人気劇場アニメ『君の名は。』などでお馴染みの監督・新海誠のデビュー15周年を記念した展示イベント『新海誠展「ほしのこえ」から「君の名は。」まで』が開催。館内には、新海監督が今までに手掛けた作品のポスターや絵コンテ、映像など、様々な資料が展示されており、ファンにとってはたまらない内容の展示会となっている。また、物販コーナーでは新海誠作品とコラボしたグッズも多数販売中。本稿ではそんなイベントの模様をお届けする。

取材・文・撮影 / 長田雄太

新海監督作品の魅力を余すことなく堪能できる展示イベント

新海監督作品の様々な資料を全6章にわけて見ることができる今回の展示イベント。第1章の『ほしのこえ』から第6章の『君の名は。』と、構成は監督が手掛けた作品順となっている。

第1章の展示『ほしのこえ』は監督がはじめて商業デビューを果たした、2002年公開の作品。地球外知的生命体との戦いのため宇宙へと上がった少女と、地上で彼女を待つ少年の切ない恋模様を描いた本作は、当時としては非常に完成度の高い作品でありながら制作のほとんどを監督ひとりで行っており、大きな話題を呼んだ。

展示エリアでは、そんな本作の製作過程がわかる絵コンテや場面カット、キービジュアルなどを多数展示。アニメ制作に詳しくない人でもわかりやすいよう、各資料ごとに丁寧な解説文もあり、どんな人でも安心して鑑賞できるようになっている。さらに、このエリアでは監督のデビュー作がどのような形でメディアに取り上げられたのかがわかる資料や、当時監督が使用していた制作ツールも確認でき、『ほしのこえ』の魅力を様々な角度から知ることが可能だ。

第2章『雲のむこう、約束の場所』は、日本が南北に分断されたもしもの戦後を描いた、2004年公開の長編アニメーション作品。集団制作で挑んだ本作のエリアでは、監督以外にも、キャラクターデザイン・作画監督を務めた田澤潮の作画資料などが展示されている。そのほか、映像資料として本作のビデオコンテも確認でき、見上げると4分の1モデルで再現された飛行機・ヴェラシーラの姿も。壁には作中でも特に印象的だったセリフも記されており、本作の様々な名シーンを思い出しながら展示を巡ることができる。

続いて第3章で展示では、単館上映でありながらもロングランを記録した、2007年公開作品『秒速5センチメートル』の資料を展示。

本作は「桜花抄」「コスモナウト」「秒速5センチメートル」の短編アニメーション3話で構成されており、前作までのSFから一転、時の流れとともに変化する男女の距離をリアルに描いた作品となっている。そんな本作では、徹底したロケハンによってより緻密かつ美しくなった背景が大きな魅力のひとつ。エリア内では、実際にロケハンを行った場所の写真と、その写真の風景を再現した美術背景が並べて展示されており、本作の背景画がどれほど緻密かがよくわかる展示となっている。

また、エリアの最後には山崎まさよしの「One more time, One more chance」とともに、本作を観た人の多くの脳裏に刻まれているであろう、本作ラストの映像を放映。そのほか、本作の様々なシーンが映像として各所で流されているので、ぜひ足を止めて本作の美しい風景、心揺さぶられる名場面に魅入ってもらいたい。