Interview

羽多野 渉、劇場版『ダンデビ』とこれまでの主題歌への思いを語る。“歌い続けて皆さんと世界観を一つにできた”【MVオフショット24枚】

羽多野 渉、劇場版『ダンデビ』とこれまでの主題歌への思いを語る。“歌い続けて皆さんと世界観を一つにできた”【MVオフショット24枚】

アニメとゲームで人気コンテンツとなっている『Dance with Devils』が劇場版となって公開中。新たな世界観を堪能させ、話題をさらっているなか、その劇場版『Dance with Devils -Fortuna-』で立華リンドを演じる羽多野 渉が歌う主題歌「KING & QUEEN」がリリースされる。豪華で軽快な音に彩られたこの曲について、そして『ダンデビ』という作品について、羽多野を直撃した。

取材・文 / えびさわなち


自分が傷つくこともいとわない強さ、がリンドの魅力

ニューシングル「KING & QUEEN」は劇場版『Dance with Devils -Fortuna-』の主題歌ですが、今回の劇場版はいかがでしたか?

羽多野 渉 ありがたいことに、アフレコの早い段階からきれいに絵のついた状態でアフレコさせていたいたんです。オールカラーでのアフレコで、さらに世界観に入りこめての収録でしたから、とても満足のいく形に仕上がったと思っています。

その『ダンデビ』は、CDにゲームにアニメに、と多岐に展開してきた作品です。演じ続けている立華リンドについて、今、改めてどのような人物だと感じられていますか?

羽多野 テレビシリーズから変わらぬ想いはずっとあるんですけれども、何があっても、何を犠牲にしてでも、たったひとつの大切なものを守る、という心の強さがあって。テレビシリーズをご覧になって下さった方は結末もご存知だと思うんですが、「自分が幸せになってのゴール」という考え方ではなくて、「自分の大切な人が幸せになることが自分の生きる意味」だと。ともすれば聖人のような考え方の人間ですね。僕としてはそういう部分はリンドの非常に好きな部分というか。私利私欲ではない部分が、リンドの強さというか。自分が傷つくこともいとわない、そういう部分が魅力かな、と思います。時に思い切りの良さがあるキャラでもあるな、と思いますけれど、彼自身も生まれに大いなる秘密があるので、その秘密に振り回されたり、苦しんだり傷ついたりということがあるので、非常に痛々しいお芝居を要求されることもあったんですね。

羽多野 テレビシリーズの中で僕が非常に印象的だったのが、エクソシストとして長年にわたって修行を重ねてきて、その修行の一貫で儀式みたいなものをしているところがワンシーンだけありまして。そこで半裸の背中に液体を垂らされ、強い痛みを感じて「ワァッ!」と叫んで、「痛い!痛い!痛い!」と絶叫するシーンがあったんです。そこの痛々しさを何テイクも録ったんですね。監督から「もっと痛いです」「もっと声をあげてください」とのディレクションがありまして。男としてはそこでグッと堪えて、歯を食いしばっていたいんですが、「堪えられるような痛みではありません。もう一回お願いします」と言われながら、声が枯れるくらいに芝居をしたんですね。だから、そこで最後にOKテイクが出たときに「気持ちよかったです」という監督の声が妙に印象に残っています(笑)。

歌い続けてきたことで、楽曲がどんどん形を変えていった

『ダンデビ』では、これまでにもアニメのOPテーマ「覚醒のAir」、そしてゲームのOPテーマ「運命のCoda」と歌ってこられています。これまでの2曲についてはずっと歌い続けていらっしゃるだけに、ご自身の中でも楽曲への想いも深まってこられると思いますが、今、どのような印象をお持ちでしょうか。

羽多野 今年の夏のイベント「おれサマー(おれパラ- 10th Anniversary ~ORE!!SUMMER)」で「覚醒のAir」と「運命のCoda」を歌ったときにも思ったのですが、長く歌えば歌うほど、曲の世界観をお客さんとひとつにできる、と言いますか。お客さんの持っているこの曲の世界観と自分の持っている世界観がイントロから一致していくというのが、すごく気持ちよくなれる楽曲かなと思っています。特にテレビを観てくださっているお客さんも多いので、曲を聴けば『ダンデビ』の世界観を想像できるだろうし、歌い続けたことでライブに来て下さる皆さんと一緒に、どんどんこの楽曲が形を変えて、みんなの形になっていったのかな、と思っているんです。自分の中でも、モードが切り替わる楽曲のひとつですね。タイアップ曲のありがたいところは、その曲が流れた瞬間に、お客さんも楽しみ方がわかっているし、僕自身もその作品の羽多野 渉になれる、そういうスイッチを持っているんです。どの曲もそうで、タイアップ曲がかかると、その瞬間、違うパフォーマンスが、自然とできるようになります。特にこの「覚醒のAir」はライブごとに演出が変わっているので、楽しい曲のひとつですね。