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『アサシン クリード オリジンズ』古代エジプトでシリーズの起源に触れる

『アサシン クリード オリジンズ』古代エジプトでシリーズの起源に触れる

プレイ開始からほどなくして心臓がえぐられるような展開があり、正直コントローラーを置こうと思った。けれど、それでも生き続け、戦い続けるバエクの強さを見届けたくてやめられない。もちろん本作の魅力はそこだけではないのだけれど、痛快な戦闘や壁登りやイーグルダイブなどの爽快感溢れるアクション性と並んで、この初代アサシンの物語にはグッと心を惹きつけられた。

世界で累計販売本数1億本以上を売り上げた『アサシン クリード』シリーズの最新作『アサシン クリード オリジンズ』(以下、『ACO』)が2年ぶりに登場! タイトルからもわかるように、今回は歴代シリーズに登場した“アサシン”の誕生や“アサシン教団”の成り立ちが描かれている。

主人公のバエクはエジプトの戦士・メジャイ。メジャイとはファラオを守る者。そのメジャイ・バエクがどのようにしてアサシンとなったのか……。今回は衝撃の物語を体験することになる。

さて、今作の物語はいまなお多くの謎や神秘に包まれているエジプトで展開していく。ピラミッドやツタンカーメンの黄金のマスクといった古代の遺物はいまも多数存在していて、その実在する神秘に世界中のたくさんの人々が魅せられている。今回の記事ではそんなエジプトに注目しつつ、『ACO』の楽しさの一部を紹介! 興味が出た人は絶対にプレイして! 後悔させないから! あ、でもCEROではZ指定なので18歳未満の人は18歳になるまで我慢だ!

文 / 大部美智子


画面から強くエジプトを感じる

『アサシン クリード』シリーズと言えば、舞台となった国に行きたくなってしまうことでも有名。それは国や地域を気温や湿度、空気の匂いまで感じられそうなレベルで再現しているからだと思う。作中で体感するのはもちろん、その当時の街並みや当時の人々の生活なのだけれど、そこから時空を超えて現在までつながっているのではないかと思わせるようなリアルさが「実際に行ってみたい!」という気持ちに火を点ける。

以前、私がイタリアに行ったときの感動をなんと伝えたらいいだろう。登りやすそうな壁やイーグルダイブができそうな建物を見つけては心が躍った。思わずフードを目深にかぶりたくなる……余談が長くなりすぎた!

▲目深にかぶったフードは『アサシン クリード』シリーズの象徴のひとつ

『ACO』の物語は遺跡での闘いから始まった。舞い上がる砂埃から感じとれる湿度の低さや砂が多い地形から、すでにこれでもかとエジプトを感じる。その後、落下した遺跡内から脱出するために探索をしているとたくさんのスカラベがいた。スカラベ、いわゆる日本で言うフンコロガシ。あまりエジプト文明に詳しくないけれど、スカラベがフンを転がしている様子が太陽を転がしているように見え、「沈んでは昇る太陽、ひいては生と死の象徴……それを転がしているスカラベ……すごい!」と古代エジプトの人々は考えたらしい。また、転がしているフンの中にはスカラベの卵が入っているので、「フン=太陽から生まれる!? スカラベ……すごい!」とも考えていたとか(※諸説あります)。エジプトではスカラベは幸運の象徴であり、スカラベを模した装飾品は幸運のお守りとされていたらしい。……日本におけるフンコロガシという身もふたもない名前はどうにかならないものか。ところで私はカブトムシのメスとフンコロガシの見分けがつかない。

▲闘いの背景にはスフィンクスがチラリ

▲遺跡内にいっぱいいたスカラベ。思ったより挙動が早くてビビる。コロコロとかわいらしくフンを転がしているイメージと違った

▲壁登りでもエジプトの空気を強く感じることができる。壁画の細かな再現には驚嘆を禁じ得ない

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