Report

「もしも」と「もしかしたら」を織り交ぜた、華やかな本格時代劇! 舞台『義風堂々!!』会見&ゲネプロレポート

「もしも」と「もしかしたら」を織り交ぜた、華やかな本格時代劇! 舞台『義風堂々!!』会見&ゲネプロレポート

11月17日(金)AiiA 2.5 Theater Tokyoにて、舞台『義風堂々!!』が開幕した。原作は原哲夫・堀江信彦による漫画「義風堂々!!」シリーズ。戦国時代に”智”と”義”を以って駆け抜けた武将、直江兼続と前田慶次の鮮やかな生き様を描く。
人気急上昇中の若手俳優・猪野広樹とLeadの鍵本輝がW主演を務めることでも注目が集まっている本作。初日前日の夜に行われたゲネプロと初日挨拶の模様をレポートする。

取材・文 / 片桐ユウ


本作は、人気漫画「花の慶次-雲のかなたに-」の魂を受け継ぎ、原作者の原哲夫が「花の慶次」では描き切れていなかったと語る、前田慶次の莫逆の友・直江兼続との物語を中心に据えた漫画「義風堂々!!」シリーズの初舞台化作品。
ステージ上で行われた初日挨拶には、メインキャストが勢揃いした。
直江兼続 役・猪野広樹、前田慶次 役・鍵本輝(Lead)、茂助 役・志村玲於(SUPER★DRAGON)、島左近 役・古川毅(SUPER★DRAGON)、次郎坊 役・早乙女友貴、下坂左玄 役・小野健斗、上杉景勝 役・伊藤裕一、薄雲 役・倉持由香、豊臣秀吉 役・窪寺昭、白雲 役・鈴木健介、伴太郎左衛門 役・内堀克利、Wキャストで徳川家康 役を務めるブラザートムと天宮良、そして作・演出のきだつよしが登壇。それぞれ意気込みを語った。

猪野 僕は途中からの稽古参加だったのですが、カンパニーの良い空気が出来ていて、ベテランの皆さんが助けてくださったので、短い期間でしたがベースを作ることは出来たかなと思っております。初日に向けて良いモノが出来ればと思いますので、プレスの皆さんには、とても良いことを書いていただければと思います(笑)。よろしくお願いします。

鍵本 この作品は、戦国武将たちをステージ上で儚くも美しく表現しています。見に来てくださったお客様に「自分にとっての生き様って何だろうな」と、帰り際に感じてもらえたらいいですね。

志村 この舞台に元気な“義の華”を咲かせられたらと思っています。

古川 島左近という男前なキャラクターを誠心誠意、演じ切りたいです。

早乙女 最後までケガなく頑張っていきたいと思います。

小野 SUPER★DRAGONの小野健斗です! ……はい、SUPER★DRAGONではないです(笑)。初めての役どころで悩み苦しみながら、でも楽しく演じることが出来ました。たくさんの方々に見て欲しいです。

伊藤  “義”というものは言葉で説明できるものではないので、態度で示していきたいです。

倉持 メインキャストでは紅一点なので緊張していますが、セクシーに作品に”華”を添えられればと思います。

窪寺 長いおヒゲがチャームポイントです。宜しくお願いします。

鈴木 一幕では前田利家、二幕では伝説の忍者・白雲を演じます。頑張ります!

内堀 今日はゲネプロとはいえ本気でいきます!

ブラザートム こんな役をやっております、こんな男です。

天宮 小さい方の徳川家康を演じます(笑)。“良い加減”に家康を演じたいと思っています。

きだ マンガを舞台化するというより、大河ドラマを舞台でやるという気持ちで作らせていただきました。2.5次元舞台史上、最も骨太な作品になっていると思います。女性ファンだけでなく、男性ファンの方、大人の方、時代劇ファンの方……色々な方に見ていただきたいと思っています。

キャストたちは時にユーモアを交えて挨拶。
フォトセッションの際にはブラザートムがスマホを取り出し、舞台上で全員集合ショットの撮影を開始したりと、和気藹々としたカンパニーの空気感が伝わってくる初日挨拶となった。

初日挨拶の後、マスコミ・関係者に向けて公開ゲネプロが行われた。

時は戦国時代。上杉家の軍師・直江兼続(猪野広樹)は、従者・茂助(志村玲於)と、忍び・次郎坊(早乙女友貴)と共に、命を賭して上杉家盟主・上杉景勝(伊藤裕一)に仕えていた。ある事件をキッカケに、兼続は天下一の傾奇者にして伝説のいくさ人・前田慶次(鍵本輝)と出会い、二人は『莫逆の友』となっていく。

「莫逆」とは、意気投合してきわめて親しい間柄のこと。初めて会った瞬間から、互いの才能と性格を見抜く兼続と慶次。2人を巡り合わせた事件の真相から、兼続が聡明な男であること、慶次が歪みのない真っ直ぐな気性の持ち主であることが観客にも伝わってくる。実にテンポの良い滑り出しだ。
柵や布、襖をステージ上で交差させる場面転換が、展開を一層スムーズに運んでいく。オリジナル作品でも時代劇を小気味良く描いている、きだの演出が光る。

友として固い絆を得た兼続と慶次を、関白・豊臣秀吉(窪寺昭)からの圧力や、兼続の出生の秘密を知った徳川家康(ブラザートム/天宮 良)の手の者が襲う……。
家康を演じるブラザートム、秀吉を演じる窪寺昭。敵役の重厚感と、ひょうきんな一面の両方を担うベテラン俳優陣の存在感が流石。その脇を固める面々も、台詞や動きのひとつひとつに説得力があった。

そして一際の華やかさで目を引いたのが主演の2人。
猪野が演じる兼続は、才気と色気が溢れ出る美しい若武者。賢さの中にも、幼き頃に主君に忠誠を誓ったエピソードがしっかりとつながって見える人情味を感じさせた。
傾奇者・前田慶次を演じる鍵本輝は、遊郭で琵琶を奏でる姿に始まり、甲冑や正装など様々な格好を披露。“静”と“動”、どちらの姿からも艶やかなオーラを放っていた。

次々と舞い込んでくる困難に、兼続と慶次の2人は仲間と共に立ち向かっていく。歴史モノならではの「もしも」と「もしかしたら」を織り交ぜた、見応えある時代劇だ。
今時風にショーアップされた場面があるわけではないが、殺陣の迫力はもちろん、人物そのものから放たれる“華”と、立体感のある芝居で、充分な満足感を得られるだろう。
時に切なさを折り込みながらも、“漢”たちの生き様が清々しい後味の良い物語がここある。
公演は、東京公演を経て、大阪へ。大阪メルパルクホールにて、12月9日(土)、10日(日)に上演される。漢たちの熱い生き様をぜひ劇場で見届けてほしい。

舞台『義風堂々!!』

東京公演:2017年11月17日(金)~26日(日)AiiA 2.5 Theater Tokyo
大阪公演:2017年12月9日(土)・10日(日)大阪メルパルクホール

原作:「義風堂々!!」シリーズ「義風堂々!!直江兼続-前田慶次 月語り-」/(原作:原哲夫・堀江信彦、漫画:武村勇治)/「義風堂々!!直江兼続-前田慶次 酒語り-」(原作:原哲夫・堀江信彦、漫画:武村勇治)/「義風堂々!!直江兼続-前田慶次 花語り-」(原作:原哲夫・堀江信彦、作画:出口真人)
脚本・演出:きだつよし
出演:直江兼続 役・猪野広樹、前田慶次 役・鍵本輝(Lead)/茂助 役・志村玲於(SUPER★DRAGON)/
島左近 役・古川毅(SUPER★DRAGON)*中村次郎坊 役・早乙女友貴、下坂左玄 役・小野健斗/
上杉景勝 役・伊藤裕一/薄雲 役・倉持由香、豊臣秀吉 役・窪寺昭、白雲 役・鈴木健介、
伴太郎左衛門 役・内堀克利/徳川家康 役・ブラザートム(Wキャスト)、天宮良(Wキャスト)

時は戦国時代。上杉家軍師・直江兼続(猪野広樹)は従者・茂助(志村玲於)忍び・次郎坊(早乙女友貴)と共に、命を賭して上杉家盟主・上杉景勝(伊藤裕一)に仕えていた。ある時、遊郭で天下一の傾奇者にして伝説のいくさ人・前田慶次(鍵本輝)と出会い、二人は『莫逆の友』となってゆく。『義』で結ばれた兼続と慶次は、時の関白・豊臣秀吉(窪寺昭)による佐渡攻めの謀略を乗り切る。だが、徳川家康(ブラザートム/天宮 良)に兼続の出生の秘密を悟られてしまい、忍び・下坂左玄(小野健斗)や名軍師・島左近(古川毅)たちが次々と動き出す……。

オフィシャルサイト
オフィシャルTwitter

©原哲夫・堀江信彦・義風堂々/NSP2008
©舞台「義風堂々!!」実行委員会


『義風堂々!! 直江兼続 ~前田慶次 月語り~』

著者:原哲夫、堀江信彦、武村勇治
出版社:ノース・スターズ・ピクチャーズ

時は戦国末期。米沢にて余生を楽しむ天下の「傾き者」前田慶次は、夜の堂森でひとり、つきに語りはじめるのだった。莫逆の友にして義の漢、直江兼続の知られざる、その真の物語を――。我に美しく、自由に生きる、「雲」と呼ばれた漢の物語が始まる!

『義風堂々!! 直江兼続 ~前田慶次 酒語り~』

著者:原哲夫、堀江信彦、武村勇治
出版社:ノース・スターズ・ピクチャーズ

盟友・前田慶次との熱き戦国の日々!! 「義風堂々!!」待望の新章開幕!! 「花の慶次」の時代を舞台に、直江兼続と盟友・前田慶次が戦国乱世を駆け抜ける! 新たな取材の元、新解釈で「花の慶次」の名エピソード「佐渡攻め」鮮える! 「花慶」ファン必読の第一巻!!

『義風堂々!! 直江兼続 ~前田慶次 花語り~』

著者:原哲夫、 堀江信彦、 武村勇治
出版社:ノース・スターズ・ピクチャーズ

“義”に生きる漢達の魂が、関ヶ原へと集い出す。慶長三年(一五九八)八月十八日、豊臣秀吉、死去。天下人まで上り詰めた漢の死を機に、いくさの歴史は動き出す。激動の時代を“義”の下に生き抜いてきた直江兼続は、何を思い、何を為すのか。全ての道は「関ヶ原の戦い」へと続いている――。