Column

『最後のジェダイ』で〈カイロ・レン〉はどうなる!?〈カイロ・レン〉&アダム・ドライバーが愛される理由

『最後のジェダイ』で〈カイロ・レン〉はどうなる!?〈カイロ・レン〉&アダム・ドライバーが愛される理由

2015年、『スター・ウォーズ』ファン待望の新三部作の一作目『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』が公開され、旧作からのキャラクターはもちろん、ヒロイン〈レイ〉や〈BB-8〉など新キャラも続々と登場するなど、新たな物語で楽しませてくれた。その中で圧倒的な存在感を放っていたのが〈ダース・ベイダー〉の孫〈カイロ・レン〉。おじいさまを崇拝するあまりにダークサイドへ堕ちてしまった悪役キャラには、誰もが惹き付けられたはず。12月15日(金)にはその続編『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』が公開されるということで、〈カイロ・レン〉と、演じた俳優アダム・ドライバーの魅力を紹介する。

文 / ROTTA

前作でマスクを外したときの衝撃!〈カイロ・レン〉の魅力は深い闇とナイーブさ、光と闇に揺れ動く二面性

Star Wars: The Last Jedi..Rey (Daisy Ridley)..Photo: Lucasfilm Ltd. ..© 2017 Lucasfilm Ltd. All Rights Reserved.

前作では、フォースが覚醒し自身に強大な力を持っていることに気付いたヒロインの〈レイ〉が、帝国軍の残党ファースト・オーダーを率いていた〈カイロ・レン〉と対決するが、〈カイロ・レン〉に傷を負わせただけでとどめを刺せず離ればなれに。その後〈レイ〉は、銀河に生き残ったたった一人のジェダイである〈ルーク・スカイウォーカー〉と出会ったところで『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』は幕を閉じた。その続編となる最新作『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』では、〈カイロ・レン〉が最高指導者〈スノーク〉に自身の力を証明し、心の弱さを克服するべく過去を葬る決意をする展開が噂されており、さらに〈カイロ・レン〉が〈ダース・ベイダー〉を受け継ごうとする理由や、〈レイ〉と〈ルーク〉の関係も明らかになると期待が高まるが、その真相はいかに――?

Star Wars: The Last Jedi..Kylo Ren (Adam Driver)..Photo: Film Frames Industrial Light & Magic/Lucasfilm..©2017 Lucasfilm Ltd. All Rights Reserved.

というわけで、まずはアダム演じる〈カイロ・レン〉が、前作でどんな活躍を見せたのか振り返ってみたい。『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』(83)の約30年後を描いた『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』では、冒頭から〈カイロ・レン〉自ら手作りしたマスクを被って登場し(とても中二病っぽい!)、“暗黒面を見せてやろうか”と村人たちを虐殺するダークサイドな一面を発揮していた。まるで高校デビューしたヤンキーのようなドヤ顔(マスクなので顔は見えず)で、フォースを使って〈ルーク〉の居場所を示す地図の在りかを吐かせたり、部下の失態にイラっとして大事な機械をライトセーバーでギッタギタに壊したりとやりたい放題。ところが、彼はなんといっても〈ハン・ソロ〉と〈レイア〉の息子なので、暗黒面に堕ちたとはいえ、“光の誘惑”を断ち切れずにいた。そんなナイーブな〈カイロ・レン〉さん、実は映画が始まってから1時間26分ぐらいまでは素顔を一切晒しません! 焦らしただけあって、マスクの下から鼻筋の通ったアダムの顔が現れた瞬間に「イ……イケメンやないか!!」と心の中で叫んでしまったほど。「なんでもっと早く顔を出さんかったんかい!」と思いつつ、憂いのある表情が妙に色っぽくてドキドキしたので、一回目の鑑賞時は〈カイロ・レン〉と〈レイ〉の会話が全く頭に入ってこなかった記憶(笑)。しかし、カッコいいだけじゃなく、時にはイライラして暴れているところをストームトルーパーから「あいつまた暴れてやがるぜ」と思われているようなシーンがあったり、かと思えば物語の終盤に暗黒面に堕ちるため父親の〈ハン・ソロ〉を殺してしまうという深い闇を感じさせられたりと、どこか憎めない魅力的なキャラクターとして描かれていた。

強烈なインパクト&存在感、確かな演技力で、アート系から話題作まで幅広い役柄に挑戦

〈カイロ・レン〉を演じるまでは、どちらかというとアート系や小規模作品に出演していたアダムだが、役者になる前は、2001年9月11日に発生したアメリカ同時多発テロを機に、「母国アメリカのために何かしたい!」とアツい想いを持ってアメリカ海兵隊に入隊したのだそう。だが、マウンテンバイク運転中の事故によって胸骨を骨折したため退役することになり、その後は俳優を目指して名門ジュリアード音楽院に入学して演劇を学び始める。ドラマや映画の端役を経て2012年に出演した人気海外ドラマ『GIRLS/ガールズ』のヒロインのボーイフレンド役で一躍有名に。余談だが、その翌年にジュリアード音楽院時代に知り合った女性とご結婚されたそう。そして元軍人であった彼は、基地を慰問して軍人たちに演劇を楽しんでもらうことを目的とした「アーツ・イン・ザ・アームド・フォーシズ(AITAF)」という非営利団体を創設。そのAITAFで奥様は美術監督を務めているという噂もあり、素敵な夫婦関係が想像できる。

と、ここまでいろいろとアダムについて語ってきたが、実はわたくし、次の作品を観るまで彼のことを全く知らなかった。その作品とは『フランシス・ハ』(12)なのだが、アダムは主人公の〈フランシス〉の友人役でモテ男子という設定。しかし私からしたら「なんて面長な人なんだろう……背もバカ高い……(191㎝!)」――ただそれだけの印象だった(ファンの方ごめんなさい!)。ただ、アダムのインパクトたるや強烈だったので『インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌』(13)での美声披露シーンや、『奇跡の2000マイル』(13)での主人公の女性を見守る優しくて繊細なお芝居もしっかりとチェックしたわたくし。最近だと『ヤング・アダルト・ニューヨーク』(14)や『沈黙 –サイレンス-』(16)など話題作での彼の演技はひと際光っていた。アダムは役によって見た目の印象がガラッと変わるので、イケメンから冴えない男、古い時代の人間から現代風の人間など幅広く見事に演じきってしまえるのだ。どんな作品でも圧倒的な存在感を放っていて、誰もが「この俳優は誰?」と気になってしまうのではないだろうか。

『最後のジェダイ』ではどんな〈カイロ・レン〉が見られるのか!? その活躍につい期待してしまう理由

そんなアダムだが、やはり『スター・ウォーズ』で〈カイロ・レン〉を演じたことは彼の役者人生最大のキャリアップとなり、彼の代表作になったと思う。最新作の『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』は、タイトルロゴやポスターに赤が多用されていることから、赤のライトセーバーを持つ〈カイロ・レン〉の活躍をつい期待してしまう。2015年に来日した際には「〈カイロ・レン〉は悪役と言われているけれど、彼の世界では悪ではなく、あくまでも正義なんだ」と語っていたアダム。個人的にはライトセーバーをブンブン振り回してストームトルーパーに呆れられるお子様〈カイロ・レン〉くんや、傷が付いたお顔を気にして憂いのある表情を見せるセクシー〈カイロ・レン〉様、光の誘惑に負けて思わず優しさを出しちゃう癒し系〈カイロ・レン〉さんなども見たいが、果たして一体どんな展開になるのだろうか。12月15日(金)の公開が待ちきれない!

映画『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』

2017年12月15日(金)公開

【STORY】
『フォースの覚醒』のラストシーンで、ついにルークにライトセーバーを差し出す〈レイ〉。彼女をじっと見つめる〈ルーク〉。そこに言葉はない。観る者の胸を感動で満たし、同時に様々な想像をかき立てずにはいられなかった、このラストシーン。――そして物語は、『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』へと受け継がれる。
フォースが覚醒した〈レイ〉、〈ダース・ベイダー〉を受け継ぐ決意をした〈カイロ・レン〉に、伝説のジェダイ〈ルーク・スカイウォーカー〉は何をもたらすのか? さらには、レジタンスを率いる〈カイロ・レン〉の母親〈レイア〉と、〈ポー〉、〈フィン〉、〈BB-8〉らレジスタンスたちの新たなるミッションとは? そして、タイトルの“最後のジェダイ”が意味するものとは? 『スター・ウォーズ』史上最大の衝撃が幕を開ける。

(スタッフキャスト)
監督・脚本:ライアン・ジョンソン
出演:デイジー・リドリー、ジョン・ボイエガ、アダム・ドライバー、オスカー・アイザック、マーク・ハミル、キャリー・フィッシャー、アンソニー・ダニエルズ、ピーター・メイヒュー、ドーナル・グリーソン、アンディ・サーキス、グウェンドリン・クリスティ、ルピタ・ニョンゴ、ベニチオ・デル・トロ、ケリー・マリー・トラン、ローラ・ダーン
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
© 2017 Lucasfilm Ltd. All Rights Reserved.