Interview

【インタビュー】今後10年経っても“節目の曲は「全力☆Summer!」と答えると思う” angela、アルバム『Beyond』と新しい世界観のスタートを語る

【インタビュー】今後10年経っても“節目の曲は「全力☆Summer!」と答えると思う” angela、アルバム『Beyond』と新しい世界観のスタートを語る

一度聴いたら必ず耳に残るであろうオリジナリティ溢れる歌声とサウンドで多くのファンを魅了するアーティストユニットangela。2017年は活動14年目にして初の単独日本武道館公演を実現し、12月20日にはその先を見据えた9thアルバム『Beyond』をリリース。まだ公開される前の『蒼穹のファフナー』、『K』の新作のファンに向けたイメージソングから、新境地であるEDMの「Beautiful day」まで、バラエティ豊かに作れたのはファンからの「angelaなら、やるよね」という全幅の信頼を得たこれまでの活動の賜物だ。いかにして2人はそれを獲得したのか。アニメソングアーティストとして作品への深い思いと関わり方を中心に話を聞いた。

取材・文 / 日詰明嘉


バナナジャケットの炎上商法が失敗するほどの
ファンからの「なんでもアリ」という信頼

今回のアルバム『Beyond』の内容の前にまず伺いたいのですが、この作品のジャケット発表の際に前日に、冗談でバナナの着ぐるみジャケットにした“フェイクニュース”を出されて、翌日、”訂正”のニュースを出されたのが面白かったです。これもangela流のエンターテイメントかなと思いました。この取り組みはどういった経緯だったのでしょうか?

atsuko このアルバムにも収録されている「全力☆Summer!」はアニメ『アホガール』の主題歌で、その主人公がバナナが大好きという設定なので、これまでにもいろいろとモチーフとして使っていたんです。それとはまた別に、日髙のり子さん・山寺宏一さん・関俊彦さんで組まれているバナナフリッターズというユニットが今年復活して、ライブを観に行ったところ、もう大ベテランの方がバナナの着ぐるみを着て歌い踊ってらっしゃるのに感動して、後日ラジオにも呼んでいただいたときにそれをお話ししたところ「着たかったらいつでも貸すよ。いやむしろ着るよね?」という話になり(笑)。そこで本物のジャケット撮影の際に一緒に撮って、すべてがノリノリで進んでいったというわけです。

先にバナナをリリースとして出して、その後で正式なものを出そうと考えた段階で、我々としては怒られること覚悟だったんです。だって真面目な『蒼穹のファフナー THE BEYOND』のイメージソングとか入っているアルバムですから「何をやってるんだ!」って。そうしたら意外とファンの人から受け容れられてしまって(笑)。

KATSU 炎上商法失敗!

(一同笑)

atsuko 「本人たちがやりたいならしょうがないよね」みたいに(笑)。でもそれでファンの方がすべてを受け入れて下さっているんだなということに気が付きました。バナナのジャケットの方が可愛くて良かったという人もいましたし(笑)。

KATSU 今回、この『Beyond』を作る段階で既発表の『アホガール』と『BLAME!』の主題歌がそれぞれ1枚のアルバムに入ると決まった段階で、収拾がつかないことは分かっていたんです。バナナの着ぐるみという、angelaらしい表現で、事前にこういうアルバムなんですよという遊び心を感じてもらえたらうれしいなという意味での企画でした。

atsuko angelaというと『蒼穹のファフナー』(以下、ファフナー)や『シドニアの騎士』の主題歌を歌う人というイメージがどうしてもあって、そこで格好良い曲だけではない部分もビジュアルとして出せたらいいなと。その意味で今年、『アホガール』の主題歌を出せたのは私たちにとって大きな転機だったと思います。よくある「節目の曲は何?」という質問には、今後5年10年経っても「全力☆Summer!」だと答えると思います。

「angelaにとって新しい世界観のスタートとなるアルバムに」
という想いを込めたタイトル

『Beyond』というタイトルと、「angelaのその先へ」というコンセプトはいつ頃、意識されましたか?

KATSU 3月の武道館が終わった後ですかね。やっぱり自分たちが目標としていた一つの場所に立ち、本当にangelaがやりたいことだけをやって、最後は「来たぜ武道館、いくぜその先へ」で終わったので、その先に何があるんだろうとか、何を持っていけばいいんだろうと考えたんです。そのときにプロデューサーから「angelaさんは自由を手に入れましたね」と言われて。それはどういう意味かというと、何をやっても「angelaならやるよね」とファンから認識してもらえるということ。

今回のアルバムでも本当にやりたいことだけを集めたアルバムになっていて、『ファフナー』や『K』のイメージソングが収録されています。angelaがそれぞれの作品について「こうだよね」とイメージソングを出すと、それをファンが受け容れてくれるという、すごく幸せな状況に来られた。これはangelaにとって新しい世界観のスタートというアルバムにしたかったんです。