access 25th Anniversary Special 時空を巡る旅  vol. 9

Column

access25周年を振り返ると、そこにいたのは「大ちゃん」と「HIRO」だった。二人は今もあの頃のままときめいている。

access25周年を振り返ると、そこにいたのは「大ちゃん」と「HIRO」だった。二人は今もあの頃のままときめいている。

access25周年記念企画として、これまでのオリジナルアルバムを軸に軌跡を追ってきた連載『時空を巡る旅』も完結を迎えた。ここでは、そのEXTRAバージョンをお届け。デビュー以来accessを見続けてきたライター・藤井徹貫氏に、あらためてこの25年を振り返ってもらった。


♯9  最新アルバム『Heart Mining』には、ファーストアルバムと同じときめきが詰まっている。

20年とはまでは言わないが、15年以上前だ。とあるコンサートの終演後のこと。浅倉大介と短い立ち話をした。何を話したかはまるきり覚えていないが、「じゃあね」「またね」と別れたあと、たまたまそばにいた大手新聞社に勤める知人の一言は鮮明に覚えている。「浅倉さんを大ちゃんと呼ぶんだ」。驚いたのか、呆れたのか、複雑な表情だった。そのとき、確かに、と思った。当時すでに「浅倉さん」と呼ばなきゃいけないくらいの実績を残していたのだから。

似たような出来事が貴水博之にもある。10年とはまでは言わないが、5年以上前だ。とあるバンドのボーカリストと話していたとき。彼は先輩への敬意を込め、「貴水さんが」「貴水さんとは」と繰り返した。「HIROはね」「HIROがさ」と言いながらぼくは、会話がうまく噛み合っていないようで、同じ人物のことを語っているとは思えないようでもどかしかった。確かに「貴水さん」が正解だったのかもしれない。アリーナツアーも経験し、アルバム売上ランキング1位の喜びも知り、紅白歌合戦にも出場し、舞台では主役も張り、当時すでに15年以上も表舞台に立ち続けていたのだから。

しかし、ぼくが知っている二人は、今なお、あの頃のままだ。小室哲哉からもらった肩パットの入ったジャケットを着ていた大ちゃんと奇妙な柄のシャツをパンツインで着ていたHIROのまま。「もうアーティストなんだから、ミッキーのトレーナーは禁止」と、安部マネからきつく言われていた頃の大ちゃんと、深夜のテレビ通販番組に電話して、「今すぐ発送してもらえますか」と急かしていた頃のHIROのまま。

あの頃のままだが、成長がないわけではない。常人にはない眼力に磨きがかけられ、表現者としての胆力は鍛え抜かれている。成長したどころではない。今や成熟の域。今年の舞浜アンフィシアターでも、その一端を垣間見た。鍵盤に視線を落としたときの浅倉。LEDに大きく映し出されたその表情は哲学的な美しさだった。一瞬だが、コンサートの熱狂を置き去りにして、自分だけの世界に行ってしまったようにも見えた。一方、背筋を伸ばし、胸を張る貴水。堂々とした佇まいだった。まさに主役の風格である。どちらも25年の歳月が成せる業だ。

それでも、二人はあの頃のまま、今もときめいている。今も胸を躍らせる。例えば先述の舞浜公演。二人はキラキラしていた。ときめきの証しだ。さらに、二人の強烈なときめきと観客の鼓動がシンクし、温かな一体感が生まれていた。例えばニューアルバムのレコーディング。インタビューでは「剛速球のキャッチボールだった」と振り返ってくれたが、それは「強烈な鼓動のシンクだった」と翻訳できるだろう。つまり、あの頃のまま、二人のあいだにシンクビートが生まれていたということ。事実、25周年を総括する『Heart Mining』には、ファーストアルバム『FAST ACCESS』同様の強烈なときめきが詰まっている。

ファンの人たちの声援もまた、あの頃のままの「大ちゃん」「HIRO」だ。二人にとっては、きっとそれが何よりもうれしいのではないだろうか。音楽業界的には「浅倉さん」「貴水さん」となった今も、ファンにとってはあの頃のままの「大ちゃん」「HIRO」。クリエイターや表現者として成熟の域に達しても、あの頃のままの「大ちゃん」「HIRO」と呼んでくれるファンがいる。これ以上の幸せはない。25周年の今年も、コンサートの締めは「LOOK-A-HEAD」だった。そりゃあステージを駆け抜けるスピードはやや遅くなっているかもしれない。駆け抜けながらも、転ばぬようにと、心がけるようになったかもしれない。しかし、「LOOK-A-HEAD」の眩しさはあの頃のままだ。「浅倉さん」「貴水さん」として大人の振る舞いをしなくていい場所。「大ちゃん」「HIRO」でいられる場所。それが二人にとっても、ぼくらにとってもaccessなんだ。

文 / 藤井徹貫

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ライブ情報

access ELECTRIC NIGHT 2018

3月31日(土) 香川:高松MONSTER
4月1日(日) 大阪:なんばHatch
4月7日(土) 新潟:新潟LOTS
4月14日(土) 神奈川:横浜Bay Hall
4月15日(日) 神奈川:横浜Bay Hall
4月28日(土) 愛知:ダイアモンドホール
4月29日(日) 愛知:ダイアモンドホール
5月4日(金) 広島:広島クラブクアトロ
5月5日(土) 福岡:DRUM LOGOS
5月12日(土) 東京:ディファ有明
5月19日(土) 宮城:仙台Rensa
6月3日(日) 北海道:ペニーレーン24

access

浅倉大介(プロデューサー)/貴水博之(ボーカル)からなるユニット。1992年11月26日、「VIRGIN EMOTION」でデビュー以来、「MOONSHINE DANCE」「夢を見たいから」などヒット曲を連発。1994年には、3rdアルバム『DELICATE PLANET』でオリコン初登場1位を獲得し、その年の『NHK 紅白歌合戦』にも出場する。1995年、一旦活動休止をするが、2002年、access再始動。以来、毎年全国ツアーを実施、シングルやアルバムもコンスタントにリリースし、精力的に活動している。デビュー25周年のアニバーサリーイヤーとなる今年も、9月13日にベストアルバムをリリース後にホールツアーを開催。12月20日には約5年ぶりとなるオリジナル・フルアルバム『Heart Mining』をリリース。そして早くも2018年春のクラブツアーが決定している。

オフィシャルサイトhttp://www.access-web.jp


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応募期間

※募集期間は終了致しました。

12月29日(金)~2018年1月8日(月・祝)23:59

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