Interview

【インタビュー】『ギルティクラウン』からの7年間を総括する初ベスト。EGOIST・chellyが明かす、“ALTER EGO”に込められた深い意味

【インタビュー】『ギルティクラウン』からの7年間を総括する初ベスト。EGOIST・chellyが明かす、“ALTER EGO”に込められた深い意味

『甲鉄城のカバネリ』以来のタイアップとなるTVアニメ『Fate/Apocrypha』OPテーマ「英雄 運命の詩」をリリースし、活動6年目を迎えてなお独自のサウンドでアニソン・シーンを彩り続けるEGOIST。7周年を目前に控えた2017年12月27日、これまでの楽曲を集成した初のベスト盤『GREATEST HITS 2011-2017 “ALTER EGO”』をリリースする。それぞれの楽曲に込められた想いについて、ボーカルのchellyに振り返ってもらった。

取材 / 冨田明宏 文 / 寺田龍太

これまでを振り返るための逆順の収録曲

昨年が怒涛の1年だった分、今年は落ち着いた活動量だったかと思いますが。

chelly 次の年に向けての準備期間だったかな、とは年末に入って感じました。諸々の制作は徐々に進んでいるので、来年こそは、という気持ちですね。

これまでの6年の活動をまとめたベストアルバム『GREATEST HITS 2011-2017 “ALTER EGO”』が完成した、今のお気持ちはいかがでしょうか?

chelly 一曲ずつレコーディング当時のことを思い返して、懐かしみながらの作業でした。今回はタイトルから曲順まで、自分で考えた部分がかなり多いこともあり、感慨深いものがありましたね。

最初に最新曲「英雄 運命の詩」、ラストに初期の『ギルティクラウン』関連曲が来るという曲順になっています。ベスト盤には珍しい構成のような気がします。

chelly 初心を忘れないためにこれまでのことを振り返ってみよう、という意図があって、あえて逆順にしたんです。かえってこのほうが分かりやすく、ファンの方にも当時の思い出を振り返っていただけそうだなと思いました。

タイトルの『ALTER EGO』はどんな意味合いを込めたのでしょうか?

chelly この6年間の活動を振り返ったとき、むしろこの単語しか無いな、と思ったんです。親友、別の自己、分身など、複数の意味がある言葉ですが、私にとっては、『ギルティクラウン』の楪いのり(ゆずりはいのり ※注)ちゃんが、まさにそういうお互いがお互いのような存在で。それは6年間を通じて思ったことでもあるし、言ってしまえば最初に楪いのりとしてEGOISTとして歌うことになったときに思ったことでもあるんです。

「EGO」も入って。

chelly そうですね、ちょっとかけてみたりして(笑)。

※アニメ「ギルティクラウン」のヒロインの名。作中に登場するアーティストグループEGOISTのボーカルという設定。

楪いのりに対する変わらない距離感

こうして原点に帰ってみると、活動の初期と現在の間に何か変化が見えてくるのでは?

chelly 曲に対するアプローチの仕方は変わりましたね。『ギルティクラウン』という作品から飛び出し、楪いのりとして他の作品の主題歌をどのように歌うべきなのか。その作品を自分で解釈すると同時に、楪いのりならどう表現するのか、と考える過程がひとつ増えたんです。

逆に変わらなかったことは何かありますか?

chelly それもやはり、自分が出過ぎないように気をつけることですね。EGOISTに楪いのりという存在は必要不可欠なので、彼女と近づいたり離れたり、そのさじ加減を間違わないように活動することは変わらないと思います。

音楽的には大胆な変化もいくつか見えてきます。

chelly 初期のEGOISTとはまた違う雰囲気の曲も増えてきましたが、歌ってみて、出来上がったトラックを聴いてみると、予想以上に良いと思ってしまうのがryoさんマジックですね。良い成長にもなり、新しいEGOISTらしさが生まれてくる。それで言うと、私自身苦戦したのは「Welcome to the *fam」だったんです(笑)。ラップ未経験の人間にこれを歌わせるかと。最初は韻も全然踏めず、いちばん苦戦したレコーディングでしたね。

ryoさんならではの攻めた楽曲ばかりですが、制作中にギブアップを言ったことも?

chelly それは意外とないんです。「Welcome to the *fam」は当初本当に行き詰まっていたのですが、ひたすら練習していたらいつの間にか乗り超えられて、あれは不思議な体験でしたね。あらためて通して聴くとバラエティに富んでいる一方で、どこまでハードルを上げていくんだろう、そろそろ落ち着いてほしいな、とも思います(笑)。

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