Interview

TVアニメ『アイドルマスター SideM』楽曲作りの核心は“歌っているアイドル自身にも夢や希望を届けること”にあった─音楽担当・EFFYインタビュー

TVアニメ『アイドルマスター SideM』楽曲作りの核心は“歌っているアイドル自身にも夢や希望を届けること”にあった─音楽担当・EFFYインタビュー

大人気TVアニメ『アイドルマスター SideM』のオープニング主題歌「Reason!!」の作曲編曲を担当した音楽クリエイターのEFFY氏。劇伴から歌モノやインストなど幅広いジャンルで音楽制作を手掛ける彼に、『アイドルマスター SideM』の音楽について話を聞く。

取材・文 / えびさわなち


ゴールドディスクにも認定された
TVアニメ『アイドルマスター SideM』OPテーマ「Reason!!」

今期のアニメに於いて『アイドルマスターSideM』が起こした煌めくような旋風は、音楽シーンにも大きな金字塔を打ち立てる。オープニング主題歌の「Reason!!」が発売から1カ月と経たないうちにゴールドディスクに認定されたのだ。『アイドルマスター SideM』に登場するユニットたちの中からアニメに登場したDRAMATIC STARS、Beit、S.E.M、High×Joker、W、Jupiterによる「315 STARS」が、華やぐ歌声を響かせた「Reason!!」は、躍動感と多幸感に満ちた一曲。この「Reason!!」の作曲と編曲を担ったのがEFFYである。

EFFY「「Reason!!」を作るのは、大変でした。満足できるものになるまでには苦労しましたね。歌っているのは6ユニットなんですけど、彼らは『アイドルマスター SideM』では最初のほうに声がついたユニットではあるので、新鮮な気持ちというか、この6ユニットを見たときには“始まり感”を意識しました。TVアニメ『アイドルマスターSideM』のOP主題歌と言えばこの曲、と作品の名刺になるような曲。あとは作詞の松井洋平さんの歌詞が届いたときに「すごい!」と感動したんです。タイトルの「Reason!!」にも感銘を受けました。受け取ったのが深夜3時くらいだったのですが、歌詞のテキストを見ながら、どんな譜割なのかな、と自分で歌ってみたんです。それで「この曲はすごいな」と改めて思いましたし「松井さん、ありがとう」な気持ちになったのも思い出です」

そんなEFFYが『アイドルマスター』シリーズに関わるようになったのは『アイドルマスター ミリオンライブ!』の楽曲提供からだった。2013年の誕生以来、着実に、脈々と歴史を紡ぎ、多くのプロデューサーの心を躍らせてきた同シリーズの男性アイドル版が出来ることを聞いた彼の胸には期待感が湧いたと言う。

EFFY「『アイドルマスター』シリーズの『ミリオンライブ!』で既に楽曲を作るお仕事をさせていただいていたんですね。それに『シンデレラガールズ』だったりのTVアニメもずっと観ていて、そのイメージから入ったので、「『アイドルマスター』シリーズで男性アイドルをメインにした作品が始まるんだ」という気持ちが最初にありました。どんなコンテンツになるのかな、とすごく期待をしていましたね。そこにお話をいただけたのは大変光栄でしたね。この『アイドルマスター』シリーズというコンテンツって、まずはレコード会社のランティスさんの熱量が尋常じゃないんです。「とにかく頑張ろう!」って、スタッフがみんなお互いに鼓舞しあっているような、それくらいの熱なんです。だからこちらとしても、その熱に負けないぞ、と気合も入りますし、意気込みを共にしている感覚が強いですね」

女性アイドルと男性アイドル
それぞれのアイドルソングの違いとは?

熱いスタッフの想いにクリエイターも熱で応える。そんな相乗効果で華やぎと煌めきを宿すアイドルソングを数多く輩出してきた『アイドルマスター』シリーズの新コンテンツである『SideM』は2014年に始動。ゲーム初期こそ音楽も声もついていなかったが、その後に楽曲やアイドルたちの声が加わっていく。そこに、『ミリオンライブ!』で歴史の一端を担ったEFFYが参加することに。

EFFY「『SideM』ではDRAMATIC STARSの「STARLIGHT CELEBRATE!」から作らせてもらっているので、携わらせていただいてもう3年になるんです。なので、今期、TVアニメが始まって、3年間培ってきたものがいちばん素晴らしい形で花開いているな、というのがとてもうれしいですね」

水樹奈々や三森すずこを始め、田村ゆかりや中川翔子など数多くのアーティストへの楽曲提供のほかに『SideM』などの二次元アイドルの楽曲制作と、音楽での表現の幅広さを要求されるクリエイター。そんなEFFYにとって、アイドルソングとは、どんな音楽であると意識しているのだろうか。

EFFY「アイドルソングとひとことで言っても、女性アイドル、男性アイドルといろいろあるんですけど、ひとつ言えることとしては、聴いている人に夢や希望を与えるもの。もちろん、夢を届けるのはアイドルなんですけど、曲はその手助けとなるもので、僕の個人的な理想は、聴いている人にはもちろん夢や希望を感じて欲しいんですけど、歌っているアイドル自身にも夢や希望を与えられるような、届けられるような曲を作れたら最高だな、と思っています。そのアイドルソングの中でも男性が歌うか、女性が歌うかで音楽の表情は変わるとも思います。魅力が変わって来ると思うんですね。女性はやっぱりかわいらしさだと思いますね。男性でもかわいさを出す曲もありますが、カッコ良さだったり爽やかさだったり、押し出す部分が違ってくるかもしれません。カッコいい女性アイドルさんというのもいらっしゃるし、かわいい男性アイドルさんもいらっしゃると思うんですけど、楽曲を作るときには意識的にもその傾向がちょっと変わって来るかもしれないですね」

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