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「パタリロ」「GANTZ」……迷ったらまずはこれを観て! ライター・横川良明がオススメする2018年期待の公演5選

「パタリロ」「GANTZ」……迷ったらまずはこれを観て!   ライター・横川良明がオススメする2018年期待の公演5選

2018年も話題の公演が目白押し。ラインナップを眺めているだけでワクワクしてきますが、中でも注目しておきたい公演といえば…? 新しい出会いを心待ちにしているファンのみなさんから、2018年、2.5次元デビューしたいあなたのために、超独断と偏見による期待の作品をチョイスします。

文 / 横川良明

アクションからコメディ、会話劇まで充実の2018年上半期

まず鉄板として紹介しておきたいのが、近年の2.5次元作品を支える人気シリーズ群。ミュージカル『テニスの王子様』は現在上演中の青学(せいがく)vs比嘉公演をもって9代目青学(せいがく)メンバーが卒業。今後の展開が待たれます。また、舞台『弱虫ペダル』やミュージカル『刀剣乱舞』も新作の上演が決定するなど、ビッグタイトルは変わらず絶好調。

その他、前回のコラムで紹介した、ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」は4月から、舞台『プリンス・オブ・ストライド THE LIVE STAGE』は5月に、舞台『メサイア』は4月に、そして『アンプラネット』は1月5日から新作を上演。こちらも外さない作品としてゲキオシさせていただきたいところです。

これらを踏まえた上で、見逃し禁止の注目公演を一挙ご紹介。あなたは、どの作品を観に行きますか?

舞台「GANTZ:L ACT & ACTION STAGE」

映画もヒットした奥浩哉による人気コミック『GANTZ』がいよいよ舞台化。1月26日より天王洲 銀河劇場にてそのヴェールが切って落とされます。作・演出は、「BIOHAZARD THE Experience」などを手がけた鈴木勝秀。これまで多くの舞台演出を手掛けてきた鈴木が、今度はこの壮大なスケールのSFアクションとどう対峙するのか。また、殺陣芝居に定評のある30-DELUXの清水順二をアクションに迎えているところも期待が募ります。

が、本作を強く推したい最大のポイントは、何と言っても主演の百名ヒロキ。2017年、彗星のごとく演劇界に現われ、すでにミュージカル『マタ・ハリ』、ミュージカル『タイタニック』と大作への出演が決定済み。高い身体能力を持つ百名だけに、「GANTZ:L ACT & ACTION STAGE」は本領発揮の1本と言えるでしょう。今後の演劇界を席巻する逸材となりそうなだけに、ぜひここで真価を確かめておきたいですね。

舞台「GANTZ:L ACT & ACTION STAGE」

2018年1月26日(金)~2月4日(日) 天王洲 銀河劇場

原作:奥浩哉「GANTZ」(集英社刊)
演出・脚本:鈴木勝秀
出演:百名ヒロキ/高橋健介/浅川梨奈/佐藤永典/村瀬文宣(30-DELUX)/影山達也/大原海輝/藤田玲/
久保田悠来/竹之内景樹/川口莉奈/渡邉公雄/中谷知彦/上島純也/松田朋樹/茂木健斗/渡部哲成
オフィシャルサイト

©奥浩哉 / 集英社・「GANTZ:L」製作委員会

舞台『おおきく振りかぶって』

いずれ来る。きっと来る。と思っていましたが、やっぱり来た、21世紀を象徴する野球漫画『おおきく振りかぶって』。従来のダイナミズムを重視したスポ根野球漫画とは一線を画し、あくまで細かな心理描写とリアリティにこだわり、主人公らの成長を描いた『おお振り』。脚本・演出を手がけるのは、演劇集団キャラメルボックスの成井豊です。まずはこの相性の良さが期待の理由。

キャラメルボックスと言えば、これまで一貫して平凡な主人公が様々な出来事を経験しながら成長する姿を描いてきました。作風は優しくハートフル。その筆致が、それぞれのキャラクターの内面を丁寧にすくい取る原作者・ひぐちアサと上手くマッチしそう。いわゆる2.5次元は初挑戦となりますが、成井自身、劇団公演で東野圭吾や辻村深月といった人気作家の小説を次々と舞台化してきた経歴の持ち主。きっとこれまでの作品で培った抜群の構成力を今回も存分に発揮してくれるのでは。

舞台『おおきく振りかぶって』

2018年2月2日(金)~2月12日(月・祝) サンシャイン劇場

脚本/演出:成井豊
出演:西銘駿、猪野広樹、久住小春、白又敦、納谷健、竹鼻優太、安川純平、
元木諒、関根翔太、湯本健一、亀井賢治、澤田美紀、筒井俊作/
石渡真修、鶏冠井孝介、吉田英成/
平田雄也、川隅美慎、島野知也/金井成大、加藤潤一、松本祐一
オフィシャルサイト

©ひぐちアサ・講談社/舞台「おおきく振りかぶって」製作委員会

舞台「パタリロ!」★スターダスト計画★

2016年に初演が上演され、大反響を巻き起こした舞台「パタリロ!」。私は34歳なのですが、夕方の再放送でアニメがやっていたのをよく観ていました。コミカルなオープニングに、アダルトなエンディング。どちらも今でも歌えるくらいインパクトがありましたが、アニメ本編はさらに衝撃的。ドタバタ感のあるギャグの合間に挟まれる、バンコランとマライヒの愛の薔薇咲く耽美なラブシーン。子ども心に、一体これは何なんだと震撼していたものです。

それが20年以上の歳月を経て、舞台で甦るんだから長生きはするものです。しかも、あの濃厚なラブシーンまで完全再現。まだ「腐女子」なんて言葉もなかった時代に、こんな設定を繰り出してくるなんて、魔夜峰央先生って一体何者!? 

そして、こんな強烈なラブシーンが堂々放送されていた80年代という時代のおおらかさに、隔世の感を禁じ得ません。舞台版もそんないい意味での昭和らしさが全開。懐かしさと古臭さのちょうど絶妙なラインを見事にタイトロープしながら、紀伊國屋ホールを文字通り抱腹絶倒させました。そんな大成功を経ての新作公演ですから期待をしないわけがない。ひとまず初演未見の方にもこれだけは言っておきたいです、バンコラン(青木玄徳)とマライヒ(佐奈宏紀)の組み合わせだけでチケット代の価値はあると……!

舞台「パタリロ!」★スターダスト計画★

東京公演:2018年3月15(木)~3月25日(日) 天王洲 銀河劇場
大阪公演:2018年3月30日(金)~4月1日(日) 森ノ宮ピロティホール

原作:「パタリロ!」魔夜峰央
脚本:池田テツヒロ
演出:小林顕作
出演:加藤 諒、佐奈宏紀、小林亮太、細貝 圭、金井成大、石田 隼、吉本恒生、蒼木 陣、
佐藤銀平、吉川純広、富岡晃一郎、三上陽永、柴 一平、香取直登/三津谷 亮/青木玄徳
オフィシャルサイト

©魔夜峰央/白泉社