Interview

【インタビュー】『プリズマ☆イリヤ』への思い、作曲への目覚め、こだわり抜いた世界観。アニソンシンガーChouChoが4年ぶりのアルバムに懸けたもの

【インタビュー】『プリズマ☆イリヤ』への思い、作曲への目覚め、こだわり抜いた世界観。アニソンシンガーChouChoが4年ぶりのアルバムに懸けたもの

『ガールズ&パンツァー』をはじめ数々のアニメ作品の主題歌を歌ってきたシンガーのChouChoが、自身3枚目のオリジナル・アルバム『color of time』を1月17日にリリースする。本作には、昨年劇場版が公開されて話題となった『プリズマ☆イリヤ』シリーズや、『政宗くんのリベンジ』『妹さえいればいい。』といったアニメ作品のタイアップ曲を収録。さらに、PS4『ガールズ&パンツァー ドリームタンクマッチ』主題歌の新曲を収録するほか、アルバム用の新曲はすべて自ら作詞・作曲するなど、自身のアーティスト性を強めたパーソナルかつ彩り豊かな作品となっている。新しい挑戦がたくさん詰まったこの意欲作について、ChouChoに話を聞いた。

取材・文 / 北野創


「時間の色」というテーマは、“今という瞬間をすごく大事にしたい”という思いから

シングルは頻繁に発表されてますが、オリジナル・アルバムのリリースは久しぶりになりますね。

ChouCho そうなんですよ。間にベスト・アルバム(2016年のベスト盤『ChouCho ColleCtion “bouquet”』)のリリースはあったんですけど、気づいたら前作から4年も経ってて自分でもビックリしました(笑)。毎年があっという間に過ぎていってしまうので。

今回のアルバムは『color of time』というタイトルになりますが、どんな想いを込めてつけられたのでしょう?

ChouCho 実は2017年の6月に病気で入院してしまって、デビューしてから初めてお仕事を休んだんです。それまではずっとせわしなく活動してたんですけど、入院したことで一日の長さを感じて、時間の見え方や色というのは自分が置かれている環境によって全然違うんだなって思ったんですね。仕事を休んだことがきっかけで、人に自分の歌を届けることができる状況の貴重さを改めて実感して、今という瞬間をすごく大事にしたいと思ったんです。それで「時間の色」というテーマでアルバムを作りたいと思ったんです。それと私の曲を聴いてくれる人たちにいろんな色を見せられたらという想いも込めてますね。

「color of time」は、テンポも落としてよりエモーショナルな楽曲にしたかった

アルバムのリードトラックでもある表題曲は、ChouChoさんご自身が作詞・作曲を手がけられています。

ChouCho 2017年は自分にとって作曲に目覚めた年でもあって、今回のアルバムに新しく収録される曲は全部自分で作詞・作曲させてもらったんですよ。劇場版『プリズマ☆イリヤ』の主題歌だったシングル曲も自分で作ったので、今回は13曲中7曲が自分の作詞・作曲という新しい試みにもなってますね。

「color of time」という楽曲は、先ほどおっしゃられた「今という瞬間を大事にしたい」という気持ちが歌詞に表れてますね。

ChouCho この曲は、自分の目の前に置かれた状況とかシチュエーション一つひとつを大事にしていきたいし、みんなにも大事にしてもらいたいという想いで書いた曲で。歌詞では視点の広がりとか距離感を表現したくて、最初は手のひらから始まった視点をどんどん広げて大きな世界に行ったり、サビではパーソナルな目の前のことを書いたりしてます。自分の表現したいことがメロディの中に収まって、自分でも良く書けた歌詞だと思ってます(笑)。

編曲はChouChoさんのライブのバンド・マスターでもある村山☆潤さんが手がけていらっしゃいますが、エモーショナルかつどこか神秘的なギターサウンドで、ChouChoさんのイメージにもピッタリな曲調です。

ChouCho 自分で作ったデモはもう少しダークな感じだったんですよ。でもこれがアルバムのリード曲になるということで、プロデューサーさんや村山さんと相談して、もっと華やかさを出してもらって。私の楽曲の場合、アニメのタイアップ曲だとアップテンポになることが多いんですけど、この曲はテンポは落としてよりエモーショナルな楽曲にしたかったんです。

この楽曲はMVも制作されてますが、ChouChoさんがカラースモークを手にされたり、ChouChoさんのシルエットに宇宙や水がCG処理で重ねられたり、すごく雰囲気のある映像に仕上がっていますね。

ChouCho 監督とは〈color〉という部分をどう表現するかしっかりと話し合って、撮影ではカラースモークを使うことにしたんです。あとは歌詞のなかに〈宇宙〉という言葉が出てくるのでスケールの大きい感じにしたくて、〈私の中に宇宙がある〉っていう不思議な感じにしていただきました。歌詞の大きかったり小さかったりという面白さを、監督に映像で表現してもらったんです。

『プリズマ☆イリヤ』は、第1期から歌わせていただいているすごく大事な作品

それと本作の特徴として、先ほどお話に上がったアニメ『プリズマ☆イリヤ』シリーズの関連楽曲を4曲も収録していることがあります。ChouChoさんはTVアニメ第1期のOP主題歌「starlog」(2013年)から同作に関わられてますが、ご自身にとって『プリズマ☆イリヤ』はどんな作品ですか?

ChouCho 第1期から歌わせていただいてるのですごく大事な作品だし、主人公のイリヤというキャラは妹のような感じで、ずっと近くで成長を見守ってきたと思ってて。テレビシリーズでは彼女の困難に打ち勝って成長していく姿を見れたので、本当に近くで応援してる気持ちでしたね。

その『劇場版Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ 雪下の誓い』の主題歌「kaleidoscope」は、主人公のイリヤをイメージさせる力強い楽曲になってますね。

ChouCho テレビ版の第4期を経ての劇場版だったんですけど、4期のストーリーが終わった時点でイリヤがすごく成長してたので、その成長したイリヤともうひとりのヒロインの美遊との絆を描きたいと思って作った楽曲なんです。

一方でこの劇場版のもうひとつの主題歌「薄紅の月」は、誰かを見守るような優しいタッチのバラードです。

ChouCho 劇場版は美遊と彼女のお兄ちゃんの衛宮士郎くんが主役といっても過言ではないストーリーだったので、こちらの曲は士郎の視点で妹の美遊を見た歌詞になってるんですよ。

この2曲では作品と密に寄り添った作り方をされたわけですが、そのことで自分の中の新しい扉を開いてもらった感覚はありますか?

ChouCho 『プリズマ☆イリヤ』はストーリーがしっかりしててメッセージ性も強いので、その強い力に引き出されて書けた歌詞だと思います。自分だったらこんなに強い言葉は出ないし、「kaleidoscope」はイリヤと美遊の絆、「薄紅の月」は士郎の美遊に対する気持ちが強いからこそ書けた歌詞だし、タイアップ曲の作詞と自分の曲の作詞はそこが全然違うので面白いですね。作品ファンの人に〈そうだよね〉と思ってもらえるとうれしいし、私もこの作品をすごく愛してるので、その愛が届けばいいなと思ってます。

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