Interview

三浦 香・内藤大希へインタビュー。姉弟のように仲の良いカンパニーが贈る、舞台『Like A(ライカ)』はエンタメ界を挑発する!?

三浦 香・内藤大希へインタビュー。姉弟のように仲の良いカンパニーが贈る、舞台『Like A(ライカ)』はエンタメ界を挑発する!?

大ヒットを記録したオリジナル作品『Club SLAZY』シリーズで演出・脚本を務めた三浦 香、脚本の伊勢直弘、振付の當間里美、楽曲制作のAsu(BMIInc.)ら手練れの製作陣が再びあなたに贈る、完全オリジナル新作舞台『Like A(ライカ)』が2月3日から新宿FACEにて上演される。原作ありきの舞台が中心の昨今、オリジナル作品にこだわり、まさにエンタメ界を挑発する舞台として2018年の演劇史に記憶を残しそうだ。そんな舞台の三浦 香、三浦作品に出演したこともある俳優・内藤大希のインタビューを奪取。彼らの熱い絆で結ばれた言葉を届ける。

取材・文 / 竹下力 撮影 / 岩田えり


ミステリー仕立ての作品を作りたかった

原作舞台が多い時代に、あえて完全オリジナル新作というのは、とても勇気が必要なことだと感じました。

三浦 香 私たちは、約1年前に今作と同じスタッフ陣で『Club SLAZY』というオリジナル作品の最終章を上演して、ラストを知らないままもがきながら生きる人間のたくましい姿に刺激を受けました。お客様もキャストもそう感じてくれたと思います。現場でゼロから作っていく感覚は新鮮でした。稽古では、キャストからアイデアが出たら結末を変えてしまうこともありましたから。その感動的な名残があって、スタッフは一緒で、キャストと内容を一新して、ミステリー仕立ての作品を作りたかった。原作があるとお客様が結末を知っていますからね。とにかく、キャストに内容さえしっかりと明かさないスリリングな状況を作っています。

出演される内藤さんのお気持ちをお聞かせください。

内藤大希 顔合わせの時にみんなに宣言したんです。僕は『Club SLAZY』がお客さんとして好きだった。製作陣への信頼感を持っているから、この作品に対する不安はまったくなく、むしろ楽しみながら現場に臨みたい、と。例えば、漫画や小説という原作があると、役作りにおいて誰でもわかるところがあって、一人で作業が完結できてしまう傾向があります。

三浦 そうだね。

内藤 今作は、原作がないから、お互い知っている情報が違う。結末もわからずに僕らは協力しながら役を作っていく。僕は味わったことのないフレッシュな感覚に身を任せたくてウズウズしています。キャストも概要と役割だけを与えられて、作品の中を進んでいくのは役者にとって幸せだと思います。この人はどういう意図を持って演じているのだろうと、常にアンテナを張らないとキャッチできない部分があるから緊張感がありますしね。

共同作業は、とんでもない球をどうやって綺麗に打ち返すことを考えるのか

脚本は、伊勢直弘さんとの共同作業ですね。

三浦 NetflixやHuluなどで公開されるアメリカのドラマは長い期間続きますよね。それは脚本家が何人もいるからなんです。私はミステリーやサスペンスの謎解きモノが好きです。だから、伊勢さんが何を投げてくるか知らない怖いもの見たさにゾクゾクします。当然、私が何を投げるか伊勢さんも知らない。土台をどちらかが書いて、それにとんでもない球を返されることも、返すこともあります。共同作業は、野球のように伊勢さんのとんでもない球を、どうやって綺麗に打ち返すことを考えるのかが重要になります。それが結末の読めないミステリー要素がふんだんに盛り込まれた舞台に変わるんですね。例えば、大希が銃で撃たれたところを伊勢さんが書かれたら、死ぬだろうなとお客様は思います。ただ、私は「~という夢でした」と書いてみる。

確かに、結末が見えなくなりますね。

三浦 どうなってしまうのかわからない驚きの連続だと思いますよ。伊勢さんとは話し合いをしてゴールだけを決めました。大希が美人と結婚することを決めたとする。けれど、そこまでには3回は銃で撃たれるといった具合に。

内藤 大枠はあるんですね。『Club SLAZY』のどう展開していくのかお客様もわからないところに似ていますね。ラストを含めて誰が最後に板に立っているのかは、初日にしかわからないスリルがあります。

三浦 きっと、役者はこれからの稽古で、この言葉は伊勢さん、この言葉は私とそのうちわかるようになってくると思いますよ。

ストーリーがわからないという面白さ

それでは、そんなオリジナル新作のストーリーを教えてください。

内藤 あらすじは、1月8日の新宿ロフトプラスワンで開催した『Like A(ライカ)』公演記念イベントでお客様にお伝えしたのが始めて。ですから、まだ知らない方は多いかもしれませんね。

三浦 そうだよね。そこもオリジナルのワクワクする面白さだよね。静かな街High-Tide(ハイタイド)に立つ一軒のホテル『PERMANENT(ペルマネント)』とライバルでもある客船型ホテル『ROXANE(ロクザン)』のホテルマンたちの話です。そこに『ロクザン』のホテルマンの大希が演じるキャプテンRが『ペルマネント』にやってきて、それまで築き上げてきた人間関係が変わっていきます。

内藤さんの役どころを教えてください。

内藤 キャプテンRは、ペルマネントの完結している人間関係に入って、亀裂を作ります。思惑はもちろんあって、それが徐々に明らかになっていくサスペンス要素があります。

キャラクターをかき回すんですね。

内藤 新たな人間関係を産むための役所ですね。

三浦さんと内藤さんは一緒の舞台を作られたこともあるそうですが、当て書きなんですか。

三浦 ええ。大希はいつも一人でいる印象なんですよ。だからキャプテンRに性格が近いんです。こちらは気にしてなくても、気にかけて話しかけるとよく話しかけてくる。そんな人懐っこい犬のようなイメージがあります。

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