Interview

EINSHTEIN & 言×THEANSWERが放つ、アルバム『Two Pawns』。互いをプロデュースし合い、それぞれの新たな扉が開く──

EINSHTEIN & 言×THEANSWERが放つ、アルバム『Two Pawns』。互いをプロデュースし合い、それぞれの新たな扉が開く──

〈高校生RAP選手権〉出身の2大スター、EINSHTEIN & 言xTHEANSWERががっちりタッグを組み、ついにメジャーフィールドへ打って出る。アルバム『Two Pawns』は、生まれや育ち、思想もスタイルも異なる2人だからこそ実現した、新鮮な刺激とスリル溢れるポップなラップアルバムだ。バトルを挑む相手はすべての音楽ファン、はるかな頂点を目指したラップゲームが今、始まる。

取材・文 / 宮本英夫 撮影 / 関信行

ダラダラ遊んでる時間を音楽に費やしてみたら、曲が作れるんじゃないか

ラップ好きなら当然、知らないはずがない2人ということで。

EINSHTEIN いえいえ、全然ですよ。街なかを歩けないぐらいになりたいですから。今、全然歩けてるんで(笑)。

でも、それもあって、今ここにいるんでしょ? メジャーレーベルと契約して、もっと広いフィールドに届けたいって。

EINSHTEIN はい。全員に知って欲しいという想いで。10代だけ知ってるとかじゃなくて、ひとケタの年齢からおじいちゃんおばあちゃんの年まで、「あ、知ってるよ」って言ってくれるぐらいになりたいですよね。

EINSHTEIN

〈高校生RAP選手権〉はもう、過去のいい思い出って感じ?

言xTHEANSWER そうですね。もう一回、高校生の子に混ざれたとしても、おそらく勝てないかな。当時の自分と今の自分がバトルしたら、たぶん思いっきり負けるんで。そんぐらい、毎日やり続けることは大事だと思います。今の僕らは、曲作りがすごく楽しくて。

使う頭の回路がかなり違うのかな。

言xTHEANSWER そうですね、別ものかもしれないですね。

そもそも、コンビ結成のなれそめは?

言xTHEANSWER これはいつもしてる、いい話なんですけど……。

EINSHTEIN おっ、言っちゃって(笑)。

言xTHEANSWER アインが一個上で〈高校生RAP選手権〉に出てるのをテレビで観ていて「かっこいいヤツいるな。でも、俺負けねえし」ぐらいに思ってたんですよ。その1年後に俺が高校1年生で最年少出場するときに初めてアインに会って。そもそもバトルしか観てなかったから、怖い人なのかなって思うじゃないですか? でもすごく気さくに話してくれるし、優しくて。それで、本番前にたまたま一緒にコンビニに行ったんですよ。俺は腹が減ってて、パンとかレッドブルとか水とかいろいろ持ってレジに並んでたら、アインが「ええで」って。

おお~!

言xTHEANSWER 会って1時間も経たないぐらいですよ、このあとバトルするかもしれないのに。だから気まずくて、「いやいや」とか言ってたら、「俺も去年まで最年少で、初めて後輩ができたから、先輩ヅラさせてや」みたいな。そこで、「なんだこのイケてる人は!?」って(笑)。

EINSHTEIN で、そのあとのバトルで僕が負けるんですけど(笑)。

言xTHEANSWER それもすごい名試合と呼ばれる試合ができたんだよね。

いい話だなあ。それが出会い?

EINSHTEIN そうですね。そこから、ライヴでちょこちょこ一緒になって。終わったら遊んだりしてたんですよ。たまたま大阪で、僕のバックDJをやってくれてるDJ MA-SHAさんが「2人の曲を作りたい」と言ってくれたことがきっかけで、初めて2人で曲作りをしました。

言xTHEANSWER あれが人生初コラボですね。

EINSHTEIN そこで「意外とイケるんちゃう?」って。

言xTHEANSWER そうそう、「バランスいいんじゃない?」みたいな。

EINSHTEIN 歌系とラップと、すごくうまい具合に混ざり合ってるなと思いました。そのときに「またやりたいね」という話をしてて。そのあと上京してきたタイミングも一緒だったので。

言xTHEANSWER 「じゃ、やっちゃおうか?」みたいな。ほんと、毎日一緒に遊んでたんですよね。そこで「俺ら音楽でメシなんて食えるのか?」「学歴もないから、この武器がなくなったら何して働くの?」とか、これから東京で生きていく不安を語り合いながら、カフェとかでずっとダベッてたんですけど、俺らアーティストだし、このダラダラ遊んでる時間を音楽に費やしてみたら、曲が作れるんじゃないかということで。それで、外国人のトラックとかを2人で漁って、その日のテンションでどんどん曲を作っていきました。「今日はムカつくことがあったから攻撃的な曲を作ってみない?」とか、日常の気分をそのままレコーディングしたような曲が数曲出来ていって。5曲ぐらいまとまったタイミングで、いろんなきっかけがあってビクターさんから出せるということになりまして。録り貯めていた5曲と、追加で作った曲を混ぜて作ったのが、今回の作品です。

わかりやすい。今言った“ダラダラ遊んでる時間を音楽に費やしてみたら”とか、もろ「原宿シーシャ」のリリックまんま。

言xTHEANSWER そうですね。

言xTHEANSWER

最初は、リリースのあてもなく作っていたと。

言xTHEANSWER まあ、インディーズで出そうかぐらいの感じでしたね。生活の足しになればもちろん嬉しいことだし、それより自分たちの新しい一面も見せられるし、いろいろおいしいなと思って作っていたら、想像もしてなかったこんなに大きい形で発表できて、夢あるなーみたいな。

EINSHTEIN 急展開だったよね?

言×THEANSWER ビックリしたよね。

ひとりで作るのとは全然違うもの?

言xTHEANSWER 2人でやると、めっちゃ早い。僕はサビに悩んじゃうタイプなんですけど、アインはサビをいっぱい出せて、そういうところがすごく頼もしくて。お互い助け合えるし、単純に一曲の中でソロと比べたら歌う部分が半分じゃないですか。そう考えると、お互い思ってることをすごいスピード感で制作ができるので。

前のヴァースの最後のワードをもらって、次のヴァースを始めたりするでしょ? ああいうのが、2人でやってる面白さだなって。

EINSHTEIN 一小節をメモに書いて、LINEで「続きを書いて」って送って。それを真横でやりあいしてたんですよ、一緒にソファに座って(笑)。

言xTHEANSWER 今の時代、遠隔でどこにいても作業できるけど、隣にいるからこそのパスのしあいというか。「面倒くさいぐらい細かいやり取りしてんなこいつら?」みたいな曲は間違いなく、一緒にいるときに作った曲ですね。

1 2 >