Interview

『アイナナ』の魅力を増幅させる「歌」。登場人物、ストーリーを読み込むほどIDOLiSH7をもっと愛したくなる秘密を、作品を支える2人の作詞家に聞く

『アイナナ』の魅力を増幅させる「歌」。登場人物、ストーリーを読み込むほどIDOLiSH7をもっと愛したくなる秘密を、作品を支える2人の作詞家に聞く

お互いに出会ったばかり、性格も個性もバラバラな7人がアイドルグループ「IDOLiSH7」を結成し、互いに夢を抱きながら頂点を目指す物語。2015年に音楽+アドベンチャーのアプリゲームとしてスタートした『アイドリッシュセブン』は、女性ファンから圧倒的な人気を集め、今年1月からは待望のTVアニメシリーズが放送中だ。芸能界の先輩であり、めざすべきライバルでもある3人組グループ「TRIGGER」と切磋琢磨しながら成長していく青年たちの姿が、ドラマティックなストーリーで綴られていく。そのオープニング主題歌「WiSH VOYAGE」(IDOLiSH7)が、2月14日にリリース。女性ファンの心を掴んで離さない多彩な楽曲群も人気を集める本作で、IDOLiSH7、TRIGGERナンバーの作詞を担当しているアーティスト・結城アイラと真崎エリカのおふたりに、本作の魅力と楽曲制作について話を聞いた。

取材・文 / 阿部美香
構成 / エンタメステーション編集部


『アイナナ』の世界観に初めて触れた時、期待が膨らんだ(真崎)

まずはおふたりが『アイドリッシュセブン』楽曲の作詞を手がけることになったきっかけを教えていただけますか?

結城アイラ ゲームの立ち上げのときに、IDOLiSH7が歌うメインテーマ「MONSTER GENERATiON」のコンペに参加したのがきっかけです。そこから、IDOLiSH7やTRIGGERを中心にいろいろな楽曲を書かせていただくようになりました。私にとっては、『アイドリッシュセブン』が初めて作詞提供した作品で、そこから作詞家としても仕事が増えていったので、とても思い入れのある作品ですね。

真崎エリカ 私も男性アイドルの曲を書かせていただくことになったのは、『アイドリッシュセブン』が初めてでした。アイラさんと同じで、私にとってもこのシリーズはとても大切な作品になりました。

おふたりにとっても、初めてのチャレンジとなった『アイドリッシュセブン』ですが、男性アイドルグループをテーマにした音楽ゲーム、音楽アニメは非常に増えていますが、『アイドリッシュセブン』ならではの魅力をどこに感じていらっしゃいますか?

真崎 「MONSTER GENERATiON」の作詞の際に、ゲームの初期シナリオを読ませていただいたんですが、アイドルデビューしてからの芸能界の紆余曲折を描いている作品が多いなか、デビュー前からが描かれていたのがとても印象的で。そこに他のコンテンツと違う世界観を感じましたし、設定の作り込みもすごかった。何か新しいことが始まる予感と期待が膨らみましたね。

結城 私もそうです。初期シナリオの段階で、「これは来るな!」という気持ちになりました。

真崎 ただ、ゲームではデビューするまでの苦労や大変さも多く描かれているので……ある種、現実に即してはいるんですけど、プレイしていてユーザーさんがつらすぎないかな? というのは心配しましたね。

結城 うんうん。そこをあえて怖がらず見せていくのが、『アイドリッシュセブン』の新鮮さだなと思いました。

バックボーンがしっかりあるから、より一層応援したいという気持ちが強まる(真崎)

そんなおふたりの心配をよそに、ゲームはリリースから1年で100万ダウンロードを超える大ヒットに。アニメ化も話題になり、今もファンを増やし続けていますね。

真崎 やはり、登場人物の魅力は大きいですね。IDOLiSH7はみんなが応援したくなる若々しいグループですし。

結城 先輩でトップアイドルのTRIGGERは、プロフェッショナルな3人で。

真崎 同じグループアイドルでも、タイプの違う2組の棲み分けと設定や世界観がとてもしっかり作り上げられていたのが、ユーザーのみなさんに理解いただけたんだと思います。

結城 登場人物ひとりひとりのバックボーンも魅力的なんですよね。それぞれにアイドルをめざす理由や意味があり、中には闇を抱えていたりもして。

真崎 彼らの言動にはちゃんと意味があるんですよね。だからこそ、思い入れも強くなりますし、一層登場人物を応援したい気持ちが強まるのだと思います。

そんな作品の魅力を、歌詞として表現する際に、メイングループであるIDOLiSH7の楽曲でこだわっていることは何でしょうか?

真崎 例えば、アルバム『i7』にも収録されている「RESTART POiNTER」は、物語の中でIDOLiSH7のセンターである七瀬陸くんがセンターを一度外れ、再び戻ってきたときに流れる曲なんです。表向きの歌詞のテーマは「つらいこともあるけど頑張っていこう」と、みんなへのメッセージを発信していますが、ストーリーを追ってきた人は、「ああ、彼らはこんなバックボーンを背負ってこの曲を歌っているんだ」と、より想いを重ね合わせることができるように、ダブルミーニングのようなギミックは仕掛けています。

ストーリー作品ならではの作詞術ですね。

真崎 それに3次元アイドルさんは、例えばオフショットといっても、実際にはメディアに出てくるものは本当の意味でのオフショットではないと思うんですけど、2次元アイドルは、全てファンの皆さんに丸見えです。それを踏まえて、本当の彼らのパーソナリティや性格までも歌詞に落とし込むことができるのは、2次元アイドル作品ならではの強みだと思います。

結城 とくに女性は、歌詞をじっくり読み込まれますから、言葉に二重、三重の意味を込めて書くこともありますね。

1 2 >