Interview

「卒業する鯛造に悔しがらせる舞台を贈りたい。」斬劇「戦国BASARA」第六天魔王、松村龍之介&椎名鯛造インタビュー

「卒業する鯛造に悔しがらせる舞台を贈りたい。」斬劇「戦国BASARA」第六天魔王、松村龍之介&椎名鯛造インタビュー

原作は大人気アクションゲームの『戦国BASARA』。歴史に名だたる戦国武将たちが、歴史を超えて闘いを繰り広げる同シリーズは、アクションゲームの傑作として名高い。そして熱烈な支持を得て2009年、舞台版の『戦国BASARA』が上演された。上演されるや、縦横無尽な殺陣あり重厚なストーリーありのアクションエンターテインメントとして高く評価された。そんな作品も、約10年かけて13作を積み上げてきた歴史ある壮大な舞台となった。そして、第14作の斬劇「戦国BASARA」第六天魔王がAiiA 2.5 Theater Tokyoで3月2日から上演される。どんな殺陣が繰り広げられるかワクワクするが、その中心を担っているともいえる、真田幸村役の松村龍之介を主従とする猿飛佐助役の椎名鯛造が今作で卒業する。華麗なアクロバティックな殺陣を披露した彼がいなくなると思うと寂しいが、新たな歴史の始まりに彼らはどんな思いを秘めているのか、松村龍之介と椎名鯛造にインタビューを行った。彼らの師弟愛を超えたコンビ愛を感じて欲しい。

取材・文 / 竹下力 撮影 / 友澤綾乃


真田幸村と猿飛佐助のタッグの真骨頂を見せたい

今年も『戦国BASARA』の季節がやってきました。斬劇「戦国BASARA」第六天魔王」に帰ってきた率直なお気持ちを聞かせください。

松村龍之介 まず織田信長が登場することが重要です。「第六天魔王」というサブタイトルどおり、彼は『戦国BASARA』においても大切なポジションを占めていてワクワクする武将です。僕は、織田信長を演じる唐橋充さんが大好きで、唐橋さんと『戦国BASARA』で共演できることをとても楽しみにしています。僕と椎名鯛造さんの2人が唐橋さんに対してどんな演技のアプローチをしていくのかワクワクしています。

椎名鯛造 単純にアクションが多いので、そこを観ていただくのも、演じるのも楽しみです。こうして何作も“のすけ”(松村龍之介の愛称)の真田幸村とタッグを組んで演じさせていただくことに感謝しながら、息のあったアクションをお届けしたいと思います。

松村さんは真田幸村を、椎名さんは猿飛佐助を演じます。

松村 僕が演じる真田幸村はとにかくまっすぐで頑固です。頑固さゆえに、一緒にいる猿飛佐助を困らせる。伊達政宗に対してもそうですが、まっすぐだからこそエネルギーのある武将で、仲間の意思だったり行動を変えたりすることのできるパワーを秘めています。当然、僕も佐助や政宗に思いや行動を変えてもらう。近しい人物にとって原動力になる人です。

椎名 猪突猛進な真田幸村の裏で舵をとって、正しい方向に進ませる舟守のような役です。ただ、猿飛も完璧な人間ではないので、違った方向に進んでしまったら、2人で困難を乗り越えて、親方様や民を守るために新たな道を模索する。忍びなので、あまり目立たない役だと思うんですけど。

松村 殺陣を見ると無理だと思います(笑)。

今までやってきた関係性を消化できるように

今作で椎名さんは卒業になりますね。

椎名 もちろん、寂しい思いはありますし、僕は次回作からいないですが、『戦国BASARA』シリーズは、これからも続いていくと思います。そうは言っても、これからの『戦国BASARA』に残る人たちはたくさんいるから、みんなにガンバレという気持ちと申し訳ない気持ちが混ざって複雑な心境ですね。僕は初演の舞台『戦国BASARA』の頃から参加しているから余計に感じます。周りは先輩ばかりだったのに、いつの間にか後輩たちが増えて、『戦国BASARA』は大きい怪我に繋がることもあるからから気をつけようね、と言っていましたし、言われてきた過去もあるから、いい思い出も辛い思い出も、それがなくなるのは……。それでも、まだ本番が始まっていないので、実感はあまりないのが正直なところですね。

松村 今の時点では、椎名さんが卒業する感覚がなくて、いつも隣にいるのが当たり前だと思っています。稽古をしても隣にいるので、100%実感できないのですが、本番になるとその思いが強くなっていくと思うんです。本当は気持ちがブレるからあまり考えないようにして、今までやってきた関係性を消化できるように全力でやっていきたいですね。

お互いぶつかる愛があるからこそ主従の関係が成り立つ

脚本はあえてではないと思いますが、盟友の猿飛と真田がぶつかり合う印象を持ちました。

松村 今回の台本は斬新で、惹きつけられるものがありました。こんな感動は2013年の舞台『戦国BASARA3 宴』の時以来だなと思いつつ、役者、スタッフと作・演出のヨリコジュンさんで今までの全てをお客様にぶつける舞台になっています。

椎名 僕たち2人の関係性は、和気藹々として、笑える設定もあるのですが、今回は殺伐とするシーンもあります。ただ、重くなりすぎないようにしたいですね。『戦国BASARA』というゲーム自体が、ぶっ飛んでいる設定やクスッと笑いがあったり、そんな敵もいるので、遊び心を忘れずに、舞台の上で原作の世界観を表現できたらと思っています。

舞台上でどんな主従関係を見せようと思っていますか。

松村 お互いぶつかる愛があるからこそ主従の関係が成り立つんですね。普段の生活でダメ出しを言ってくれる先輩は、とてもありがたいし、言う方も勇気がいるはずなんです。鯛造さんは優しさもあるし、ダメ出しも言ってくれる。激しくやりあうぐらいの勢いでぶつかってくれる人に出会って嬉しくて笑顔が自然と多くなるほど絆が深まりました。舞台では何作も経てからこその深まった僕らの絆を感じられますよ。

椎名 これが完璧な真田主従だとおっしゃってもらえる自信はあります。どんなことがあっても、真田主従の関係は壊れないですよ。

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