Interview

鈴木勝吾&池田純矢がフレンズトーク! スタンスの違う2人がタッグを組むことで生まれる魅力。それを発見できる、エン*ゲキ♯03「ザ・池田屋!」

鈴木勝吾&池田純矢がフレンズトーク! スタンスの違う2人がタッグを組むことで生まれる魅力。それを発見できる、エン*ゲキ♯03「ザ・池田屋!」

若手俳優・池田純矢が脚本・演出を務める“エン*ゲキ”第3弾は、かの池田屋事件を題材にしたその名もズバリ、『ザ・池田屋!』だ。主人公・吉田稔麿を演じるのは、池田の盟友・鈴木勝吾。
稔麿と言えば、吉田松陰が率いた松下村塾において四天王に数えられるほど才気鋭敏で知られた俊英だ。そんな才傑を池田は「どんな窮地に陥ろうとも絶対死ねない男」に仕立て、歴史に名を残す池田屋事件を笑いたっぷりの池田純矢ワールドで染め上げる。
果たして、この『ザ・池田屋!』の見どころとは? その魅力を探るべく、お馴染みの池田&鈴木のフレンズトークの始まり始まり~。

取材・文 / 横川良明 撮影 / 中原幸


勝ちゃんは、人の心にスパイク履いてスライディングしてくる男です(笑)

すっかりお馴染みの2人ですが、最初からそんなに仲良しで?

池田純矢鈴木勝吾 いや、全然。

鈴木勝吾

揃いましたね(笑)。

池田 もう最初の頃の勝ちゃんは、人の心に土足どころかスパイク履いてスライディングしてくる感じで。僕は身ぐるみ剥がされました(笑)。

鈴木 そうだね。まあ、俺は誰に対してもそうなんだけど。

池田 勝ちゃんはいい意味でも悪い意味でも分け隔てがないというか。目上の先輩にも同世代にも後輩にもスタンスが全然変わらない。僕なんか逆で、自分からは行けないし、基本的にカンパニーの人たちと連絡先を交換することもあまりしないから。のらりくらり逃げるタイプなんですよ(笑)。ただ、勝ちゃんと一緒にやったミュージカル『薄桜鬼』に関しては別で。作品が長く続いたこともあって、気づいたらみんなのことを大好きになっていたというか。

鈴木 ほんと仲いいよね、あのメンバーは。

池田 うん。それで、あるときカンパニーの何人かでスノボに行くことになって。自分としては大進歩なわけですよ。まさかプライベートで旅行に行くなんて今まで一度もなかったぞ、と。そしたら、その日の夜に勝ちゃんから「お前さ、そろそろ、その壁みたいなのやめない?」って言われて。「え! こんなに心開いているのに!?」って(笑)。

鈴木 俺は基本的にみんなと仲良くなりたいタイプなんですよ。もちろん壁なんてあって当たり前だけど、これだけ仲良くなったんだし、閉じているのは嫌だなと思って。だから、嫌な意味ではなく、仲良くなったからこそ気軽に話そう、みたいな気持ちがあったんだと思います。

池田 たしかに、どこか一線守っていたラインというのが自分の中にはあって。そのことについてあそこまでストレートに言ってくれる人はいなかったから、実はすごく嬉しかったんですよね。そこからですね、急激に仲良くなったのは。

池田純矢

お芝居も、ごっこ遊びの延長線上なんです

お互いに“ここは勝てない”と思うところはありますか?

池田 勝てないというのとはまたちょっと違うかもしれないですけど、僕から見て勝ちゃんは“立ってみたら芝居が成立する”人。相手の出方をうかがったり、演出家に何か言われて自分を変えていくのではなく、立ってセリフを発してしまえば、そこにいられる。セリフを喋ってしまえば、その役として存在できる稀有な俳優です。理屈じゃないからこそ説得力があるというか、何をやっても間違いじゃない。僕は逆に、“なぜなら”っていう裏付けがないとできない人間なので、そこはすごいなと思います。

鈴木 いやいや、そんな高尚なことじゃないけど。ただ、その人間がその物語にいる、っていうそれだけのことであって。

池田 そこが変態なんですよ(笑)。普通漫画とか読んでても、主人公とかを見てカッコいいなって憧れはしますけど、どこか一枚フィルターを通して見てるじゃないですか。でも、彼は違うんです。読んでいると、漫画の中に入っていく。変態だと思いますよ。普通じゃない(笑)。

鈴木 そうなのかなあ。あ! 昔、64(NINTENDO64)で『ゼルダの伝説』をやったときにさ、ハイラル平原って夜になると骸骨が出てくるじゃない? それが怖くて泣きながらやってた。「どうしよう、死んじゃう!!」って(笑)。

池田 あはは! 勝ちゃんはファミコンの時代からひとりVRしてたんでしょ?(笑)

鈴木 それだよ! VRは人にやってもらうものじゃないよね(笑)。ただそう考えてみると、子供の頃からごっこ遊びとか大好きでしたね。誤解を恐れずに言うと、お芝居もごっこ遊びの延長線上でしかないと思っていて。それが仕事の場合は、いろんな人が関わったものづくりになるだけであって。俺が役を演じる感覚はごっこ遊びをしていたあの頃からあんまり変わっていないのかもしれない。

では、そんなひとりVR俳優の勝吾くんから見た池田くんに勝てないところは?

鈴木 真逆ですよね。彼は全部ちゃんと組み立ててくるので、俺にはない説得力がある。だから何回でも同じことができるし。演出家からしたら使いやすいんだろうなって思います。

別のインタビューで、池田さんは自ら演出をするとき「なんとなく『これをやってください』と言うのが嫌。全部のセリフに“なぜなら”という理由を用意している」とおっしゃっていました。それは俳優をやっているときも同じなんですね。

池田 そうですね。本を読むときはいつも、台本にはこういうセリフが書かれているけれど、本当はこのセリフじゃなかったかもしれないっていう別のパターンも考えるんですよ。そうすると、逆になぜこのセリフを言わなきゃいけないかが自ずとハッキリしてくる。そこからさらに、その“なぜなら”を細分化して、こう言うんだったら音やテンポや間はこうだろうって整理していく感じです。それをしっかり自分の中で理解していると、相手が違うニュアンスできたときも、じゃあこの道筋だっていうルートが見えてくるんですよね。

逆にお互いから見て、相手のダメなところってありますか?

池田 ダメなところだらけだよね(笑)。

鈴木 たぶんね(笑)。

池田 自分が誘っておいて寝るとか(笑)。

鈴木 え? そんなことあったっけ?

池田 寝てたから! 僕、この年になって初めて男の人をお姫様抱っこして布団まで連れて行きましたから(笑)。

鈴木 あーあのときか(笑)。一緒に呑んでてね、何か楽しかったんだろうね。

池田 ほかにもダメだなって思うところはありますけど、あとは、言えないやつですね(笑)。

鈴木 そうだね。ここではとても言えない。なので、内緒です(笑)。

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