Interview

【インタビュー】中島愛、アニソンシーン復帰後初にして、超充実のポップス・アルバム完成。「10年選手として、良い意味で30代に向かっていける」

【インタビュー】中島愛、アニソンシーン復帰後初にして、超充実のポップス・アルバム完成。「10年選手として、良い意味で30代に向かっていける」

『マクロスF』でのデビュー以来、数々のヒットナンバーを歌ったアニソン歌手にして声優・中島 愛。約3年の活動休止期間を経て、復帰後初のフル・アルバム『Curiosity』を2月14日にリリースする。しばしの沈黙を挟んで活動10年目を迎えた現在の心境から、錚々たる作家陣とのコラボレーションの裏側まで。「Curiosity」(好奇心)と共に新たなステージに臨む彼女に意気込みを語ってもらった。

取材 / 冨田明宏 文 / 寺田龍太

10年選手として、良い意味で30代に向かっていける

2017年の活動を振り返ってみていかがですか?

中島 愛 3年間のブランクを経て音楽業界のシーンもガラッと変わった中、ある意味では腹を括り、もう一度ゼロから頑張っていくつもりで活動を再開しましたが、予想以上にライブや楽曲制作の機会をたくさんいただき、トップギアで活動できた一年でした。もう新人ではないという事実を実感する場面も多くありましたが、自分を「待っていた」と言われるのは何度聞いても新鮮にうれしくて。楽曲や衣装にも助けられ、「まだまだこれからなんだぞ」という自信を付けてもらいました。なんとか10年選手として、良い意味で30代に向かっていける、これからの土台を作れた年でしたね。

これだけ純粋なポップス・アルバムを堂々と完成させられるところに、あらためて中島さんの代えがたさを感じます。これだけ多様化した時代にはポップであること、ポピュラーであることがいちばん難しいのではないかと。

中島 今回のプロデュースを手がけてくださった田村充義さんが、最初にはっきりと「業界全体を俯瞰した上で、ポップス・アルバムを作りたい」と仰ったんです。玄人向けの変化球をいくつ投げられるかではなく、「直球の種類をいくつ作れるか」というコンセプトで。これはもっと難しいことになったな、と(笑)。リスナーとしても歌い手としても、これだけ真剣にポップスと向き合う感覚は久しぶりで、挑戦しがいがありました。

「Curiosity」(好奇心)というタイトルの由来は?

中島 私が活動休止中に燻らせていた、新しい音楽、新しい自分、新しい誰かと出会いたい、そんな欲求や好奇心を引き出すアルバムにしませんか、と。田村さんと話し合う中で、このタイトルになりました。私の個人的な興味関心を詰め込んだ、テーマがあるようでない、枠組みから解放された自由な一枚になりましたね。

依頼した瞬間に曲が上がってきた「サブマリーン」

リード曲「サブマリーン」は作編曲がラスマス・フェイバーさん、作詞はポルノグラフィティの新藤晴一さんです。

中島 驚いたのが、ラスマスさんにお声がけした瞬間に、「もうあるよ」とすぐさま曲が送られてきたんです。私が復帰した時点で、私用に想定して何曲か書いてくださっていたらしくて、最初から私の声が一番良く出るキーになっていたんですよ。トラックもメロディも、デモ段階で既に完成形に近いものだったのも驚きでした。

シニカルな歌詞と合わさって、聴こえ方が絶妙です。

中島 これぞ化学反応ですね。これに晴一さんが詞を付けるなら、きっと乙女心に刺さる曲になるだろうと予想していましたが、良い意味で毒っ気が満載の歌詞をいただき、意表を突かれました。でも、いざ歌ってみると気持ち良くメロディに乗って、頭から離れない。これまでの中島 愛の楽曲は光に満ちた世界観のものが多かったのですが、ここで晴一さんが陰の部分を足してくださった。今後の自分の音楽の作り方にも影響すると思います。

「Life’s The Party Time!!」は前山田健一さんの作編曲で、作詞は中島さんが共作で入っておられます。

中島 パワフルなパーティーチューンですが、明るさだけではなく、妙に切なさも感じるサウンドですよね。そうした部分に私が暗めの歌詞を書き、ヒャダインさんに人生の先輩としてポジティブな歌詞を投げ返してもらう作業になりました。ライブを想定してお客さんの顔を思い浮かべて歌い、掛け声の部分は私の声を重ねたり、振り切ったこともできて楽しい楽曲でしたね。

様々な化学反応を見せる豪華作家陣の楽曲たち

「残像のアヴァロン」は作詞が岩里祐穂さん、作曲がバグベアさんです。

中島 バグベアさんパワーで、今のメインストリームな音楽のテイストを入れていただいて。歌詞については、岩里さんは母性をテーマにしたと仰っていましたが、シンプルで普遍的なテーマをこんなにたくさんの言葉で言い換えられるのか、というプロの凄みに圧倒されました。歌唱には悩みましたが、出来る限り何も考えず、純粋にメロディや歌詞と向き合って表現しましたね。

「Jewel」は作編曲が本間昭光さんで、大御所らしい上質な楽曲です。

中島 この曲は本間さんが仮歌録りにいらしてくださったんですが、私の歌声を聴いてメロディを変えたくなったと仰って、その場で作り直してくださったんです。ピアノで弾いてくださったメロディを私が覚え、そのままブースで歌って修正していく、という作業の繰り返しで。試されているようで緊張しましたが、ライブ感のあるチャレンジングな楽曲制作でした。こういった洋楽チックな曲も久々ですし、色々な刺激を受けて楽しく歌えましたね。

重永亮介さんの作編曲による「思い出に変わるまで」は、中島さんが作詞を担当されています。

中島 彼にしか書けないようなメロディの、期待以上の重永さん曲が来てくれて。重永さんとは1stシングルからお世話になっているので、デビュー当時に戻るような気持ちで純粋にうれしかったです。歌詞はなんとかワンコーラスだけ書いてみるつもりでしたが、いざ書き始めるとメロディから感じたイメージをすんなりと言葉にできて、2時間程度でフルで書けてしまいました。歌謡曲や少女漫画など、自分の趣味のロマンティックなテイストが入った歌詞を、自然に引き出して書かせてもらえた気がします。

「ウソツキザクラ」は作詞がSatomiさん、作編曲が松本良喜さんです。

中島 中学時代からずっと松本さんが書かれる曲が好きなのですが、好きすぎて私情が入りすぎかなと、今まで私からはお名前を出せなかったんです。今回、田村さんから松本さんをご提案いただけた時は運命を感じて、食らいつくかのように「お願いします!」と(笑)。松本さんの思ったままに書いていただいたところ、すごく切ない、季節的な雰囲気が入った楽曲になって。とにかく直球の歌い方で、テレビから流れてきそうな王道キラキラのJ-POPバラードのイメージで歌いました。

良い意味で「どうにでもなれ」という気持ちです

「Odyssey」はAvec Avecさんによる可愛らしい楽曲です。

中島 2012年にlivetuneさんとコラボした「Transfer」というシングルでご一緒したことがあり、いつか自分の作品でもと思っていたので、約6年越しで希望が叶った形です。自分の中で世界観を作るというよりは、編曲まで含めてお願いしたAvec Avecさんのサウンドを信頼し、楽曲のイメージに乗っかって表現しました。クラブなど、体で音楽を感じる空間で流れてほしい曲ですね。

「未来の記憶」は作詞が甲斐みのりさんとTwistyさん、作編曲はCMJKさんです。

中島 頭がクラクラするようなループするサウンドで、歌い方に悩んだ一曲ですね。トラックに引きずられず、少女的な世界観や乙女心が詰め込まれた歌詞に寄り添い、精神年齢を低くした幼い声で歌ってみて、良い意味でのちぐはぐ感を出そうとしました。

「愛を灯して」は坂東邑真さんの作編曲で、作詞は中島さんです。祝祭感のあるメロディとサウンドで、締めくくりにふさわしい曲になっております。

中島 すごく心の琴線に訴えるメロディで、デモを聴いた時に少し涙が出ちゃったんですよ。今まで書けなかったような、すごく前向きな歌詞を頑張って書きました。自分の詞でこの曲を作れたことは、これから先も自分の指標となってくれると思います。

アルバム全体を通して、ストレートで力強い楽曲たちを信頼し、中島さんの素直な感情をそこに乗せられた一枚という印象を持ちます。

中島 良い意味で「どうにでもなれ」と思っている部分があります。好奇心のままに自分から日向に出ていくのは怖いことだけど、まずは出ちゃおう、そこでどうなったっていいじゃん、と。そう言えるようになったことが、今の自分の大きい変化で、それが作品にできることはとても幸せだと感じています。軽やかな気持ちを持って、2018年もなんとか良い年にできるように、これからも頑張っていきたいです。

配信情報

「Curiosity」
2月14日より主要配信サイトにて配信スタート
*中島 愛楽曲、主要配信サイトにて配信中

ツアー情報

Megumi Nakajima Live Tour 2018 “Curiosity of Love”

《名古屋》
日時:2018年3月30日(金) 開場 18:00/開演 19:00
会場:Zepp Nagoya

《大阪》
日時:2018年4月1日(日) 開場 16:00/開演 17:00
会場:Zepp Osaka Bayside

《東京》
日時:2018年4月8日(日) 開場 16:00/開演 17:00
会場:Zepp Tokyo

「Megumi Nakajima Live Tour 2018 “Curiosity of Love”」バンドメンバー決定!
西脇辰弥 (Key)/村石雅行 (Dr)/坂本竜太 (Ba)/外園一馬 (Gt)

【アルバム購入者先行抽選申込み】
2月14日(水) 10:00~2月21日(水) 23:59まで
(※2月23日(金) 13:00~:アルバム購入者先行結果発表)

※チケット先行抽選申し込みの詳細に関しては2月14日発売の「Curiosity」に封入されているチラシをご確認ください。

中島 愛 オフィシャルサイト