Report

FLOWからfripSideまで。全編生バンドによる“日本一エモいアニソンライブ”武道館で今年も完結!【リスアニ!LIVE 2018 アフターレポート】

FLOWからfripSideまで。全編生バンドによる“日本一エモいアニソンライブ”武道館で今年も完結!【リスアニ!LIVE 2018 アフターレポート】

2010年から開催されている“リスアニ!LIVE”は、アニメ音楽誌「リスアニ!」主催の大規模アニソンイベント。全編生バンドによる“日本一エモいアニソンライブ”である本イベントが今年も“リスアニ!LIVE 2018”として1月25~28日までの3日間に渡り、日本武道館で開催された。上質なサウンド、クリエイティブな映像表現でアニソン界のみならず日本のライブシーンを牽引してきた“リスアニ!LIVE”。ここでは、1月28日に行われた最終公演“SUNDAY STAGE”の模様をお届けする。

取材・文 / 鈴木遼介


1月末の日本武道館。それは全国のアニソンファンにとって重要な意味をもつ場である。過去8年間、アニソンの最前線を駆ける様々なアーティストが出演し、数々の名演を繰り広げた場所。そして今年もまた、新たな奇跡の目撃者となるべく、戦いの舞台に多くのオーディエンスが詰めかけた。

公演最終日となる28日においても前日2日間の興奮の残香が感じられる熱気を帯びた場内。その渦中で、オーディエンスは宴の幕開けを今か今かと待ちわび、ステージ上のモニターに映るスタートまでのカウントダウンを凝視し続けていた。

そして開演の時、MCを務める冨田明宏氏が開演の挨拶を述べると、暗転したステージに壮大なストリングスが奏でられる。

登壇するのは5名の人影。そう、記念すべき最終日のトップバッターはデビュー15周年目を迎えたベテランロックバンド、FLOWだ。昨年は大トリを務めた彼らが今年はオープニングを彩るというゴージャスな演出に、フロアからは割れんばかりの歓声が巻き起こる。

「風の唄」「WORLD END」といったヒット曲の連続に会場のボルテージはいきなり最高潮に達する。そんな彼らのステージで最も印象的だったのは、バンド自身初のアニメタイアップ曲であり、代表曲のひとつでもある「GO!!!」。ステージ上を縦横無尽に駆け回るKOHSHIとKEIGO、メロディアスなギターソロを展開するTAKEの姿には、音楽にかける熱情とエモさを感じずにはいられない。また間奏中、KEIGOの掛け声で始まった場内のウェーブも圧巻のひと言。武道館の広大な客席をペンライトの赤い荒波が駆け巡っていく。15年のキャリアで円熟味を増したパフォーマンスは日本有数のライブバンドの真骨頂ともいえる姿であった。

そんな彼らが構築した場内のテンションを一手に引き受けたのは、鋭いサウンドとメッセージ性の強い歌詞が印象的なシンガーソングライター、“酸欠少女”さユり。小柄な身体で巨大なドレッドノートのギターをかき鳴らす彼女が最初に披露したのは、大ヒットTVアニメ『僕だけがいない街』のEDテーマ「それは小さな光のような」だ。

若干21歳という年齢で“リスアニ!LIVE”初参戦ながらも堂々としたステージングで場内を沸かすと、2曲目には2月28日にリリースされる最新シングル「月と花束」を歌唱する。本楽曲は1月末から放送開始されているTVアニメ『Fate/EXTRA Last Encore』のEDテーマ。ステージの巨大モニターに映し出された独特の世界観を放つアートワークも相まって、月をモチーフにいくつもの楽曲を歌ってきた彼女の新たな一面を垣間見せるとともに、その存在感をフロアに印象付けていた。

3番目に登場したのは、4年ぶりの“リスアニ!LIVE”参戦でオーディエンスの歓声を浴びた小松未可子。音楽集団・Q-MHzのプロデュースを受け、怒涛の快進撃を続けている彼女は一曲目にTVアニメ『ボールルームへようこそ』の第1クールEDテーマ「Maybe the next waltz」を歌唱し、場内をホットに盛り上げる。モニターに映された宮殿の扉のようなグラフィックから階段を下ってくる姿はさながらお姫様のようだ。

また、3曲目には「リスアニ!」ファンには懐かしい名曲「LISTEN!!」を披露するサプライズも。本楽曲は「リスアニ!TV」内のミニコーナー「みかこっそり探検隊」で企画された楽曲で、ヒャダインのプロデュースによるもの。ステージを袖から袖へと動き回り、ファンとの距離が近づくにつれキュートな笑顔を振りまく彼女の姿に魅了されたオーディエンスも少なくなかったはずだ。

続いてステージに姿を現したのは、“リスアニ!LIVE”三度目の出場となる綾野ましろ。端正なビジュアルと透明感のあるパワフルな歌声でロックを体現する歌姫は、スタートから「ideal white」「NEWLOOK」といったヒット曲を連発し、オーディエンスを休ませることなくコール&レスポンスの渦へと巻き込んでいく。ステージ上を駆け巡るアグレッシブなパフォーマンスに加え、尽きることのないハイトーンボイスは興奮に包まれた場内をさらにヒートアップさせる。

さらに彼女がそのステージングを決定的にしたのは、5曲目に披露したのは、1月から放送中のTVアニメ『グランクレスト戦記』のOPテーマに起用されている最新シングル「starry」。昨年、全国6箇所を回った大規模ツアーを敢行した彼女は、ライブを重ねる中で大きな心境の変化があったと言い、その言葉通り新たな飛躍をみせる圧倒的なパフォーマンスでイベントの中盤を担ってくれた。

そしてここからは折り返しの後半戦。5組目に登場したのは、近年声優のみならず、アーティストとしても目覚ましい跳躍を見せた内田真礼だ。2年ぶりの“リスアニ!LIVE”に登場した彼女だが、数々のアニソンイベントの大舞台を経験した胆力は本物。会場を出だしから自らのカラーへと染め上げる貫禄のステージングを披露してくれた。

「c.o.s.m.o.s」や「+INTERSECT+」といったおなじみのナンバーを続々と展開したところで彼女が4曲目にセレクトしたのは、最新シングル「aventure bleu」。ステージで披露するのは初めてだということで、ファンにはこれまたうれしいサプライズとなった。放送中のTVアニメ『たくのみ。』のOPテーマにもなっている同曲は、スウェーデン人ミュージシャン、ラスマス・フェイバーが作曲、meg rockが作詞を手がけたハウスミュージック。ジャズのエッセンスを根底に据えたポップなサウンドとテクニカルなメロディ、そしてチャーミングな歌声がクセになる「aventure bleu」は、アーティストとしての新天地をめざす彼女の新たなキラーチューンとなることを予想させてくれた。

さて、ここまで最高潮の盛り上がりを見せてきた“リスアニ!LIVE”だが、そんな中でも“SUNDAY STAGE”において最も未知数であり、期待値が高かったのは、アイドルマスター ミリオンライブ!ミリオンスターズ(以下、ミリオンスターズ)ではないだろうか。かつて“リスアニ!LIVE 2016”ではTHE IDOLM@STER THREE STARS!!!が出演しているが、ミリオンスターズとしては今回が初めての出場となる。今回参戦したのは、フェアリー属性のアイドルたちで構成されたユニット“フェアリースターズ”の中から北沢志保役の雨宮 天、天空橋朋花役の小岩井ことり、ジュリア役の愛美、最上静香役の田所あずさの4人。

個性的なキャクターが織りなすソロ楽曲は壮観で、雨宮が「CAT CROSSING」でクールでキレキレのダンスを繰り出せば、小岩井は「Maria Trap」で三つ編みを手に妖艶な世界観を披露する。また、愛美が彼女のアイコンともいえる黄色いレスポール・ジュニアを軽快にかき鳴らし、ロックな「流星群」を演奏すれば、田所は「SING MY SONG」を迫力のボーカルで聴かせるといった具合に劇的な舞台が展開されたのだ。“フェアリースターズ”の中でも異色ともいえるこの4人の組み合わせはまさに“リスアニ!LIVE”のためにチューンされた“エモいユニット”。

そんな彼女たちのステージで目を引いたのは、11月からゲーム内で解禁されたユニットオリジナル楽曲「Fairytailじゃいられない」だ。期待の高さが伺える割れんばかりの大歓声とともに武道館の広大な場内が揺れに揺れ、ペンライトの光がフロア一面を埋め尽くす。そのすさまじいエネルギーの化学反応に“リスアニ!LIVE”とミリオンスターズの親和性を身をもって体験することができた。

そんな“リスアニ!LIVE 2018”も気づけば残り一組。3日間の大トリを務めたのは、我らがfripSide。“リスアニ!LIVE”には2年ぶりの出演、そして大トリは2015年に開催された“リスアニ!LIVE-5”以来となり、本公演を完結させる絶好のラインナップだ。昨年から活動15周年を記念したワンマンライブ、大規模ツアーを開催してきた彼女たちだが、その旅路の最終章がこの“リスアニ!LIVE 2018”の舞台で締めくくられるとアナウンスされ、場内も高揚感に包まれる。

また、3日間に渡りアーティストたちが繋いできたバトンをどんなステージでまとめ上げるのかとファンの期待も一気に高まっていく。明転とともに最初に披露されたのは、angelaとのコラボ楽曲「The end of escape」。これを皮切りに終盤においても上昇し続けるオーディエンスのボルテージはペンライトによって解き放たれたようにフロアを真っ赤に染め上げ、波打ち、武道館狭しと場内をかき揺らしていく。そんな彼女たちのハイライトは5曲目に訪れた。サウンドプロデュースを担当する八木沼悟志が率いた伝説のバンド・ALTIMAが2月に行われるNBCフェスで一夜限りの再結成をされるというアナウンスがされたのは記憶に新しいが、今回なんとその前哨戦として「Burst The Gravity」が南條愛乃のボーカルによって披露されたのだ。

この模様はfripSideが初参戦した“リスアニ!LIVE-4”でのやり取りも想起させ、彼女たちならではのユーモアとサービスだったのかもしれない。しかし、その盛り上がりは折り紙つき。このデジロックの根底に流れるエモさこそが八木沼の真骨頂であり、彼女たちは15周年の総括に相応しいパフォーマンスをもって本年のイベントを締めくくったのである。

こうして、3日間に渡る2018年最初の宴は幕を閉じた。また閉会のアナウンスとともにステージ上のモニターには「リスアニ! LIVE」の次回開催も発表され、2019年1月25〜27日にかけて開催されることが決定した。次回はこの地にどんなアーティストが現われ、どのような名演が繰り出されるのか。奇跡の瞬間はあなたの目で確かめてみてほしい。

リスアニ!LIVE 2018

1月28日(日)“SUNDAY STAGE” セットリスト

FLOW
M01:風ノ唄
M02:WORLD END
M03:ブレイブルー
M04:GO!!!
M05:Sign

さユり
M01:それは小さな光のような
M02:月と花束
M03:平行線
M04:ミカヅキ

小松未可子
M01:Maybe the next waltz
M02:Catch me if you JAZZ
M03:LISTEN!!
M04:Swing heart direction
M05:HEARTRAIL

綾野ましろ
M01:ideal white
M02:NEWLOOK
M03:Lotus Pain
M04:infinity beyond
M05:starry
M06:vanilla sky

内田真礼
M01:c.o.s.m.o.s
M02:Resonant Heart
M03:+INTERSECT+
M04:aventure bleu
M05:クロスファイア

アイドルマスター ミリオンライブ! ミリオンスターズ
M01:Fairy Taleじゃいられない
M02:CAT CROSSING(雨宮 天[北沢志保役])
M03:Maria Trap(小岩井ことり[天空橋朋花役])
M04:流星群(愛美[ジュリア役])
M05:SING MY SONG(田所あずさ[最上静香役])
M06:Brand New Theater!

fripSide
M01:The end of escape
M02:way to answer
M03:black bullet
M04:killing bites
M05:Burst The Gravity
M06:sister’s noise
M07:Two souls -toward the truth-

フォトギャラリー

リスアニ!LIVE  2018 初日のレポートはこちら
“女性声優アーティストだけ”の貴重なライブ。水瀬いのり、中島 愛、茅原実里が武道館を沸かせた!【リスアニ!LIVE 2018 アフターレポート】

“女性声優アーティストだけ”の貴重なライブ。水瀬いのり、中島 愛、茅原実里が武道館を沸かせた!【リスアニ!LIVE 2018 アフターレポート】

2018.02.19

リスアニ!LIVE  2018 2日めのレポートはこちら
ClariS、May'n、GARNiDELiA…アニソン界の実力派7組集結、満員の武道館が熱狂した超豪華ライブ!【リスアニ!LIVE 2018 アフターレポート】

ClariS、May'n、GARNiDELiA…アニソン界の実力派7組集結、満員の武道館が熱狂した超豪華ライブ!【リスアニ!LIVE 2018 アフターレポート】

2018.02.21

リスアニ!LIVE 2018オフィシャルサイト