LIVE SHUTTLE  vol. 246

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三浦大知 KREVA、宇多丸、絢香など、豪華なゲスト陣を迎えたツアーファイナルの武道館。スタイルを貫き、努力の積み重ねとともに作り上げた一級品のステージを振り返る。

三浦大知 KREVA、宇多丸、絢香など、豪華なゲスト陣を迎えたツアーファイナルの武道館。スタイルを貫き、努力の積み重ねとともに作り上げた一級品のステージを振り返る。

「DAICHI MIURA BEST HIT TOUR in 日本武道館」
2018年2月15日 日本武道館

三浦大知が2018年2月15日(木)、日本武道館で全国ツアーの最終公演『DAICHI MIURA BEST HIT TOUR in 日本武道館』を開催した。2017年1月にリリースされた21stシングル「EXCITE」(テレビ朝日系「仮面ライダーエグゼイド」テーマソング)がキャリア初のオリコン・シングル・チャート1位を獲得。さらにシングル「EXCITE」「(RE)PLAY」「Cry&Fight」を含む6thアルバム「HIT」をヒットさせ、大みそかのNHK紅白歌合戦に初出場するなど、デビュー20年目を迎えて名実ともに大ブレイクを果たした三浦大知。自身最大規模(全29公演・8万5000人動員)となった今回のツアーのファイナルで三浦は、豪華なゲスト陣とともに世界標準のエンターテインメントをたっぷりと見せつけた。

会場の照明が落とされ、ツアータイトル「BEST HIT」と記された赤い幕にスポットライトが当たった瞬間、大きな歓声が沸き起こる。幕が上がり、大量のスモークが溢れるなか、ステージには三浦大知の姿が。何秒か静止した後、バックバンドの生々しい演奏とともにオープニングナンバー「Cry&Fight」が放たれる。アッパーなダンスビート、エモーショナルなメロディ、そして、卓越したダンスを軸にしたパフォーマンスによって、会場の熱気は一気に上昇。楽曲の後半ではNHK紅白歌合戦でも話題になった“無音シンクロダンス”を挟み、三浦のダイナミックなフェイクへとつなげる。サウンド、歌、ダンスのすべてが一級品。世界的ダンスチーム“s**t kingz”(シットキングス)を中心としたダンサー陣のステージングも素晴らしい。

「『BEST HIT TOUR in 日本武道館』へようこそ! 今日はツアーファイナル。スペシャルな夜にしたいと思います!」という挨拶の後も「(RE)PLAY」「FEVER」といったヒットシングルを次々と披露。R&B、ヒップホップ、エレクトロ、ロックなどを自在に取り入れた楽曲、映像を巧みに取り入れた演出、ダンサーとのリレーションシップが相乗効果を生み、歓声と拍手がどんどん大きくなっていく。すべての中心を担っているのはもちろん、三浦の歌とダンス。感情豊かなボーカル、緩急とダイナミズムが正確にコントロールされたダンスは、世界トップレベルと言っても過言ではないだろう。

ライブ中盤では、三浦と縁の深いアーティストが次々と登場し、ステージを彩った。まずはお洒落なバーのセットが用意され、アコースティックギターを持った三浦が「Your Love」をシックに歌い上げる。楽曲の途中で「スペシャルな日にこの方を呼ばないわけにはいかないでしょう!」とKREVAが呼び込まれ、成熟を感じさせるラップで楽曲に深みを与える。さらに千晴とともに「NAMIDA」を披露した後、「KREVAさん、千晴さん、僕をつないでくれた方を紹介します!」(三浦)というコールに導かれRhymesterの宇多丸が登場。「No Limit」をコラボレーションし、客席を沸かせる。さらに三浦が「夢があるんですよ。KREVAさん、千晴さん、宇多丸さん、僕で同じステージに立ちたいんです!」と語り、4人のコラボによる「全速力」のスペシャルバージョンが実現。この夜だけの貴重なシーンを目の当たりにした観客も凄まじいばかりの声援を送る。「大知くんが大きくなって戻ってきたとき、“日本の音楽を救う天才が帰ってきた!”って言ったんですよ。いまのブレイクは当然。正義は勝つ!」という宇多丸の言葉も強く心に残った。

「スペシャルはまだあります!」(三浦)と絢香を呼び込み、コラボシングル「ハートアップ」をステージ初披露した後、極上のアッパーチューン「Right Now」からライブは後半へ。「Unlock」ではダンサーの菅原小春とのダンス・セッションが実現、ストリートダンスと現代舞踏が生々しく融合させた圧巻のステージを見でつける。さらに「I’m on Fire」ではダンサーとともにステージ前方でシンクロ率の高い群舞を見せ、「EXICTE」ではアクロバット・ユニット「BLUE TOKYO」とともにアグレッシブなステージングを披露。華やかで解放的な「music」を気持ち良さそうに歌い上げ、本編は終了した。

アンコールも見どころたっぷり。「すごいスペシャルでしたよね。自分で言うのもアレだけど、こんなメンバーを呼べるのは僕だけかなって」というトークの途中で「大知、何してるの?」と女優の満島ひかりが登場! ダンス&ボーカルグループ“Folder”(1997〜2000年)のメンバーとして活動をともにしていた2人は「(デビュー)21年目、おめでとうございます」とお互いを祝福。「7才の大知の歌を聴いたとき、”私、絶対に歌の仕事はしない”って思ったんだよね」(満島)と話したり、Folder時代の楽曲『ジャカジャカジャンケンポン』のラップを披露したり、和やかな雰囲気を生み出す。そして「これを2人で歌えたら最高だなと思って。ひかりにとっても大事な曲だよね」(三浦)「そう、私が初めて出演した映画(『モスラ2 海底の大決戦』)の曲なんです」(満島)とFolderのシングル曲「NOW AND FOREVER」(97)を椅子に座ってデュエットで歌い上げると、会場から割れんばかりの拍手が巻き起こった。最後の曲は3月7日(水)にリリースされる初のベストアルバム『BEST』に収録される新曲「DIVE!」。BPMを高めることで鋭利なファンクへと結びつけたサウンドは、三浦大知の最新モードを感じさせてくれる20周年の締めくくりにふさわしい曲だ。

この日のMCで彼は「三浦大知というチームで積み重ねてきて、その先がこの場所だと思います。これから先も一つずつ積み重ねていきたい」と語った。マイケル・ジャクソン、ジャスティン・ティンバーレイク、アッシャーなどに対する憧れから始まり、歌とダンス、楽曲を少しずつアップデートさせてきた三浦。溢れんばかりの才能を持っていることは明らかだが、自分のスタイルを貫き、地道とも言える努力の積み重ねが、現在の素晴らしい状況へとつながっているのだと思う。まだ30才。20周年のアニバーサリーを終えた彼が、これからどんなエンターテインメントを見せてくれるのか? それが楽しみでしょうがない。

文 / 森朋之
*ライブ写真は2日目の武道館公演のものです。

フォトギャラリー

「DAICHI MIURA BEST HIT TOUR in 日本武道館」
2018年2月15日 日本武道館

SET LIST
01.Cry & Fight
02.Look what you did
03.(RE)PLAY
04.FEVER
05.Can You See Our Flag Wavin’ In The Sky?
06.Who’s The Man
07.Blow You Away!
08.Complex
09.Your Love
10.NAMIDA
11.No Limit
12.全速力
13.ハートアップ
14.Darkest Before Dawn
15.Right Now
16.Unlock
17.I’m On Fire
18.EXCITE
19.music
Encore
01.NOW AND FOREVER
02.DIVE!

三浦大知

1987年8月24日生まれ、沖縄県出身。
Folder のメインボーカルとして1997年にデビュー。
2005年3月にシングル「Keep It Goin’ On」でソロ・デビュー。
天性の歌声とリズム感、抜群の歌唱力と世界水準のダンスで人々を魅了し、コレオグラフやソングライティング、楽器も操るスーパーエンターテイナー。
2012年に日本武道館、2013年に横浜アリーナ、2017年には国立代々木競技場第一体育館にて単独公演を大成功させ、ライブの規模も年々拡大させている。ミュージックビデオの祭典「MTV VMAJ」では“ベストR&B賞” を2014年から2017年まで4年連続で受賞し、ヨーロッパ最大の音楽授賞式「2014 MTV EMA」では“ベスト・ジャパン・アクト”に選出されるなど国内外でそのパフォーマンスが高く評価されている。
2015年9月リリースのアルバム「FEVER」は自身最高となるオリコン週間アルバムチャートで3位を記録。その後もコンスタントにシングルをリリースし、2017年1月にリリースした「EXCITE」で自身初のオリコン週間シングルチャート1位を獲得。
2017年3月、6枚目となるオリジナルアルバム「HIT」をリリース。11月、「第50回日本有線大賞」において「有線音楽優秀賞」を受賞。合わせて「第59回輝く!日本レコード大賞」において「EXCITE」が優秀作品賞を受賞、その年「第68回NHK紅白歌合戦」にて紅白初出演を果たした。
2018年1月31日にはワンマンでは初となる大阪城ホール公演、2月14日・15日には2daysでは初となる日本武道館公演を大成功させる。3月7日に、自身初となるベストアルバム「BEST」のリリースが決定。

オフィシャルサイトhttp://avex.jp/daichi/

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