Interview

“ラーメン中毒”をアニソンで表現!? さらに「蒙古タンメン中本」コラボソングも…『ラーメン大好き小泉さん』EDテーマの画期的な試みを西沢幸奏に聞く

“ラーメン中毒”をアニソンで表現!? さらに「蒙古タンメン中本」コラボソングも…『ラーメン大好き小泉さん』EDテーマの画期的な試みを西沢幸奏に聞く

パワフルなハイトーンが魅力の若手アニソンシンガーの西沢幸奏(にしざわしえな)がニューシングル「LOVE MEN HOLIC」をリリースする。これはアニメ『ラーメン大好き小泉さん』のエンディング主題歌で、恋愛に溺れる女性のストーリーが根底にありつつも、随所にラーメン用語を織り交ぜてあるというユニークなリリックが特徴だ。さらには作品に合わせて「蒙古タンメン中本」とのコラボレーションまで展開するという。これまでにない曲でありながら確かな手応えを掴んでいるという彼女に、その思いを聞いた。

取材・文 / 日詰明嘉 撮影 / 山本哲也


「熱くする」だけが目標ではないと気付いた成長の手応え

昨年はファーストワンマン、夏のツアー、海外イベントなどライブが充実した1年でしたね。特に印象に残っている公演は?

西沢幸奏 12月に行ったファンクラブイベントですね。久しぶりのバンドスタイルでのワンマンで、年内最後ということもあり気合を入れて挑んだのですが、それ以上にお客さんの熱が尋常でなくて。

場所は下北沢 GARDEN。お客さんと近い感じですね。

西沢 かなり近かったですね。限られた空間の中で本当にお客さんがガーッと集まってくださって、モッシュもスゴくてとても密度の高い空間でした。春に行なったワンマンでサークルピットが発生したときも驚きましたし、夏のツアーのときは場所によってはリフトが発生したこともあったのですが、それを格段に上回るほどのモッシュが起きたことにはびっくりしました(笑)。

そういうのを見るとステージ上のアーティストはどんな感情を抱くんですか?

西沢 盛り上がって嬉しいという思いはもちろんあるのですが、「ちゃんとしなくちゃな」と思いました。注意喚起という意味で。お客さんが怪我をするというのはあってはならないことですし、私としても悲しいですから、そこを私を含めたチーム全体でやっていかなくてはいけないなと。

パフォーマンスをする側としては盛り上げたい思いがありつつ、安全上の責任も果たさなくてはいけませんし、構成上も緩急が必要ですから、ライブの空間づくりというのはなかなか一筋縄ではいかないものがありますね。

西沢 そうですね。「緩急をつける」という事が今後のテーマであると思っています。今まででしたら、一生懸命パフォーマンスを行なおうとすると、「熱くする」で終わってしまっていたと思うんです。でも、ワンマンをさせていただける機会が増えて、自分自身を俯瞰してみるとそれだけではいけなくて、曲だけではなく表情や動きで違いを見せるということも、今後は研究していかなくてはいけないなと思っています。

夏のライブツアーも含めて1年間にさまざまな経験をされましたね。

西沢 去年得たものとしてはそうした「経験」が一番ですね。そして今年のテーマは「魅せる」なんです。今までは、「学ぶ」とか「頑張る」ことに一番重きを置いていたのですが、そろそろそこから抜け出してもいいんじゃないかと感じていて。経験を積ませていただいたことで自分のことも分かってきたし、周りのこともだんだん見えるようになってきたので、長所を伸ばすという形にしていきたいなと思っています。

「ラーメン×西沢幸奏」新境地となる楽曲の誕生秘話

さて今回のニューシングル「LOVE MEN HOLIC」は『ラーメン大好き小泉さん』の主題歌で、西沢さんにとってまた新境地と言えそうな1曲です。この作品はどのように作られていったのでしょうか?

西沢 いつもは歌詞を書くときはテーマを含め、全てお任せ頂くことが多いのですが、今回は「ラーメン×西沢幸奏」というお題をいただきました。せっかくの機会ですから面白い形にしたいと思っていて、その段階でラーメンの歌詞を書くことはぼんやりと考えていました。いただいた曲はとてもポップで、これは私にとって新境地になるなと思いました。原作の「ラーメン大好き小泉さん」も全部読ませていただいて、世界観としてもポップなものが合うなと思いましたし、いろいろな部分からインスパイアを受けました。読んでいるとやっぱりラーメンが食べたくなるんですよね(笑)。

この取材で定番の質問かと思いますが、やはりラーメンはお好きですか?

西沢 はい、大好きです!(笑)。ちょうど昨日もミュージックビデオでコラボさせていただいている「蒙古タンメン中本」の本店に行ってきました。 好きなのは蒙古タンメン、味噌タンメン、塩タンメン、冷やしタンメンと、本当に何度も通うくらい好きなんです。

ホントにお好きなんですね。

西沢 あんなに美味しいスープのラーメンは他にないですね。タンメンだから野菜がたくさん載っていて、女子的にも嬉しいですし、ちょっと辛いというのも後を引くし、また食べたくなってしまう味なんですよね。一口食べた時から虜です! あとは「天下一品」も好きです。舞台になった第1話をオンエアで観た後、どうしても食べたくなって、翌日父とお店に行っちゃいました(笑)。どろっとしたスープが特徴だと聞いていたので覚悟して行ったのですが、コラーゲンがすごくてスープに嫌味がないんですよね。ホワイトシチューに似た感じです。コクもすごくて「蒙古タンメン中本」同様、ここにしかない個性というものを感じました。小泉さんを見てからだんだんラーメンに詳しくなりました(笑)。

アニメの方はご覧になってどのような印象を抱かれましたか?

西沢 「ラーメン×美少女」って、斬新ですよね。作画もすごく綺麗ですし、小泉さん達もより可愛く見えて、ラーメンを思いっきりすする女の子達が妙にセクシーだったり(笑)。女の子だけれどもグッときちゃう場面がたくさんあります。個人的には(大澤)悠ちゃんが一番好きですね。 小泉さんに一途すぎて、ちょっと空回りしているところが良い感じに引き立っていて、すごく応援したくなっちゃいます(笑)。

歌詞の内容は恋模様にラーメンの用語が隠されているというユニークな内容です。このアイディアはどのようにして生まれたのでしょうか?

西沢 いつも私はタイトルを決めてから歌詞を書いていくのですが、今回はラーメン用語でありながらダブルミーニングになるような言葉を探していて、「ラーメン、ラーメン……LOVE…MEN……、ラーメン≒LOVE MENでイケるかも」と思って。それに「HOLIC」(中毒)と付けると、小泉さんのラーメン中毒と、恋愛中毒の女性を重ねた話にできるなと思って、そこからアイデアを出していきました。

小泉さんくらいの年代の高校生は恋心に燃えていますし。

西沢 私の中ではこの歌詞に出てくる人って、高校生よりも少し大人なんで私よりも年上の方をイメージしています。恋に恋してしまって、自分でダメダメだと思っているけれども、それでも恋愛がしたいと思っている女性を思い浮かべながら書いていました。高校生くらいだとそれでも可愛いと思えるけれども、大人でそれというのは若干笑えないなと。周りにそういう人がいるというわけではないのですが(笑)。想像して書きました。

西沢さんは歌詞を書くにあたって、何かを観察して言葉を紡いでいくか、妄想して紡いでいくかでいうと?

西沢 完全に妄想タイプだと思います!(笑)。今までは自分のことでいっぱいいっぱいだったので。ただそのぶん、妄想とか想像をするのが好きで、自分の中にひとり主人公を置いて、その子が繰り広げる物語を歌詞にしたりしていました。

そういったストーリーをベースにしつつ歌詞の中にラーメンの言葉を盛り込んでいく作業はいかがでしたか?

西沢 すっごく楽しかったです! 普段から即興ソングを作ることが得意で、今回はその延長線上の感覚です。楽しく書いていたらできあがっていたという産物です。ラーメンの用語もいろいろ調べてメモして、「豆板醤」と「こんなんじゃ」をかけてみたりと、パズルみたいな感覚の作業で楽しかったですね。

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