ハンサムクリエイター・中道慶謙が『Last Standard』に仕掛けた野望  vol. 5

Interview

『Last Standard』を生み出したI From Japanの秘密

『Last Standard』を生み出したI From Japanの秘密

中道氏をよく知る意外な人物 

I From Japanオフィスの撮影と『Last Standard』試遊を終えた我々が向かったのは、最寄り駅近くのとあるラーメン店。実はこのお店、I From Japanの1Fで営業していたラーメン店が駅前に移転したもの。移転前はI From Japanスタッフ全員が足しげく通っており、店主とも昵懇の仲だという。

今回はふだんの中道氏をよく知る人物として、このラーメン店のご店主にも話を聞くことができた。ゲーム業界関係者ではなく、I From Japanの食生活をサポートしてきたラーメン店店主にインタビューをするという不思議な展開。ここからは人間の基本である“食”を通じ、若きインディーゲームクリエイターのプライベートに触れていく。

▲中道氏ひいきのラーメン店、『はな・3』。つけ麺と油そばが看板メニューだ

▲サラリとしてしつこさのない魚介豚骨スープと、独自のカロチーノ麺が特徴的なつけ麺。関西圏はつけ麺に抵抗のある人も多いとのことだが、それでも人気メニューとして定着するほどに食べやすく、味わい深い一杯だ

とても美味しかったです。これが同じ建物にあったら、毎日でも通いたくなる味ですね。

中道 そうなんです。迷ったら下に行って食べる、みたいな。30秒で行けて、めっちゃよかったのに……。これからは確実に痩せていきます(笑)。 

店主 戻ろうかな? 仲良くしておけば新しいビル建ててくれそうやし(笑)。 

中道 みんな待ってますよ! 最近はみんなコンビニ弁当食べてますもん、かわいそうに……(笑)。

とても愛されていますね。現在の店舗とI From Japanのオフィスは、結構な距離があるように感じます。

店主 ぼくも準備で前の店舗と今の店舗を往復してましたけど、結構遠いなと思いましたよ。距離としてはだいたい歩いて10分~15分程度ですね。

往復で30分程度はかかるわけですね。

中道 ぼくはご飯を30分とかで終わらせちゃうんですが、行って帰ってだと合計1時間かかる。その間作業がストップしちゃうのが、他のスタッフに申し訳ないんですよね。

移転前のお店はどのような雰囲気だったのでしょうか?

中道 カウンターとテーブルが1つあって、ぼくらはいつも通ってました。まわりの会社の人たちもめっちゃ来てましたよね。うちの母親も通ってたので、それで鉢合わせたりとかもありました。 

店主 でもホンマね、一週間ほぼ毎日誰かしら、I From Japanスタッフが来てくれてましたよ。ただ、一緒に来ないもんだから仲悪い説まで出てて(笑)。 

中道 適当なもんで、みんなバラバラに食べに行っちゃうんですよね。 

店主 入ってきたら他の子が先に食べてた、とかあったよね。それでちょっと離れて座る(笑)。 

そうなんですか!? それは不仲説も出ますね。

店主 みんなが一緒に来てくれたときはホッとしますね(笑)。 

中道 何週間かに1回はみんなでまとまって食べる、という感じでしたね。

▲関西の某人気ラーメン店で修行したという店主。取材当日は本来定休日のところ、中道氏が事前に連絡を取り、特別に店を開けていただいた

ご店主から見た中道さんについてお伺いします。

店主 全然わからへん業界やし、そんな人が身近におるとは思ってませんでした。 

中道 週刊ファミ通に載ったときは持っていって見せました(笑)。 

店主 そんときに初めて、すごい人なんやな、と。ただ大きい何かをやっているんだろうというのはわかっていたので、そういう意味では驚きはなかったですね。スタッフの方といても、喋る前から「この人が代表なんやな」というのがわかりました。

将来的に大物になるだろうという、片鱗のようなものはありましたか?

店主 いろいろなお客さんと数多く接しないとあかん商売なので、オーラ的に違うな、という人はなんとなくわかるんです。「この人上司やけど、この部下のほうがやるやろな」みたいな。その感じで言うと、やっぱり他と違いますね。なにか違うことをしてるんやろな、というのはわかりました。 

中道 めちゃくちゃ汚い格好で行ってましたけどね、ジャージとか(笑)。 

店主 でも目とかも違うし、一言発するだけでも違います。学生の頃から、「こいつ何か考えて物事やっとるな」というのは伝わってきましたね。あと身近なところで、お母さんとかおばあちゃんにもお世話になっていた時期があったんですが、ご家族とのつながりを見ると、「あ、そらこういう人も育つわな」というのがわかる。ご家族がちゃんとしているんですよ。

やはり鍵になるのはご家族、ということですね。今回はお休みのところ、ありがとうございました。ふだんの中道さんの話も含めて、ごちそうになりました。

店主 いえ、僕は中道さんにも、お母さんやおばあちゃんにも本当にお世話になってますから。それに借りをあとで返してもらうために、今のうちに貸しておかんと(笑)。

▲旧店舗時代の話題で盛り上がるふたり。まるで兄弟のように仲良く語らっていた

取材協力 / はな・3(ハナテンスリー)
大阪府 JR放出駅北口から200m

手作り感と人間のつながりが作る温かみ

「メッチャおもろいゲームを作ろう!」。そんな中道氏の情熱を支えているのは、理念に共感して集まったI From Japanスタッフはもちろん、伝手を頼って借りたオフィス、食事面から支えてくれたラーメン店など、中道氏がこれまでの人生で築いた人の縁と、それによって得てきたものであった。

開発環境やデジタル配信環境が整備され、誰でもゲームがリリースできるようになった今のインディーゲーム業界だからこそ、人とは違う何かを作り上げるためには、こうしたアナログなつながりが重要な要素となってくるのかもしれない。

人情の街・大阪の夜はまだ続く。実はこのあと、中道氏のご実家も訪問させていただいた。次回は中道慶謙という人間を生み出した、最大のキーパーソンに話を伺っていく。

『Last Standard』オフィシャルサイト
https://www.laststandard.com/

I From Japanオフィシャルサイト
https://www.i-fromjapan.com

UNTIESオフィシャルサイト
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