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第28回東京国際映画祭オープニングは「ザ・ウォーク」に。アジア3監督によるオムニバス作品制作プロジェクトも発表【TIFF2015】

第28回東京国際映画祭オープニングは「ザ・ウォーク」に。アジア3監督によるオムニバス作品制作プロジェクトも発表【TIFF2015】

東京発のアジア最大規模の映画祭『第28回東京国際映画祭』の記者会見が7月28日に行われ、その詳細が発表された。コンペティションの審査委員長は「ユージュアル・サスペクツ」「X-MEN: フューチャー&パスト」などのブライアン・シンガー監督に決定。注目のオープニング上映作品はロバート・ゼメキス監督、ジョセフ・ゴードン=レヴィット主演の『ザ・ウォーク』に。高さ411m、地上110階。ニューヨークのワールド・トレード・センターをワイヤーロープ1本でつなぎ、命綱なしの綱渡りに挑んだ実在の人物、フィリップ・プティの冒険を描く。

Philippe Petit (Joseph Gordon-Levitt) in TriStar Pictures' THE WALK.

©2015 Columbia Pictures Industries, Inc. and LSC Film Corporation All Rights Reserved

クロージング作品は篠原哲雄監督、佐藤浩市主演の『起終点駅 ターミナル』。直木賞作家、桜木紫乃の最高傑作を映画化、北海道・釧路を舞台に人生の終わりへと向かっていたはずの男女が、再び新たな人生へと踏み出す感動の物語だ。ビデオメッセージで登場した佐藤浩市氏は「(本作の撮影初日に)根岸吉太郎監督の『雪に願うこと』(第18回東京国際映画祭で4冠)の初日に感じた空気感を感じました」と本作がクロージング上映に決まったことを感慨深く語った。

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©2015 Shino Sakuragi,Shogakukan/Terminal Partners

今回、新たに国際交流基金アジアセンターと取り組むアジア・オムニバス映画製作シリーズ『アジア三面鏡』が発表された。これは日本の行定勲監督、カンボジアのソト・クォーリーカー監督、そしてフィリピンのブリランテ・メンドーサ監督のアジア出身の映画監督3人がオムニバス映画を独自に製作するもので、2016年に行われる東京国際映画祭で公開される。アジアを舞台に製作されるが、会見で登壇したクォーリーカー監督、メンドーサ監督はともに日本での撮影を検討しているとし、行定監督は「僕はフィリピンとカンボジアで撮ればいいのかな。そういうストーリーができればいいけど。潤滑油になって、3人のつながりをもたせた作品づくりがしたい」とした。

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左から行定勲監督、ソト・クォーリーカー監督、ブリランテ・メンドーサ監督(Photo Hidetoshi Chiba)

2015年10月22日(木)〜31日(土)の10日間にわたって開催される同映画祭は、これまでどおり六本木ヒルズを中心に行われるが、今回、新宿エリア(TOHOシネマズ新宿、新宿ピカデリー、新宿バルト9)に会場を拡大すると発表、昨年好評だった歌舞伎座での開催も合わせて発表された。

これらの会場ではおもに『寺山修司 生誕80年 TERAYAMA FILMS』、『生誕100年 オーソン・ウェルズ ー天才の発見』、『追悼特集「高倉健と生きた時代」』などの特集上映が行われる予定だ。そして、昨年、特集上映「庵野秀明の世界」が好評だったアニメーション特集は史上最大規模の上映となる『機動戦士ガンダム』が選ばれた。劇場版第一作『機動戦士ガンダム』(総監督:富野由悠季)などテレビ、劇場の各作品をはじめ、スクリーン上映が極めて稀な短編など数十本が上映される。10月31日からは『機動戦士ガンダム THE ORIGIN II 哀しみのアルテイシア』の公開が控えており、フライング上映も期待できる?

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今年のアニメ特集はガンダム!©創通・サンライズ

また、記念すべき第1回東京国際映画祭のオープニング上映作品で黒澤明監督の『乱』の4Kデジタル復元版ジャパンプレミアも行われるなど、ここでは紹介しきれないほど、盛りだくさんの内容となる。

第28回東京国際映画祭オフィシャルサイト

取材・執筆・撮影 / チバヒデトシ