『モンスターハンター:ワールド』が引き出すハンターのチカラ  vol. 4

Review

『モンスターハンター:ワールド』ハンティングアクションが創る奇跡の瞬間

『モンスターハンター:ワールド』ハンティングアクションが創る奇跡の瞬間

世界中のプレイヤー(ハンター)の“狩猟本能”に火をつけた『モンスターハンター:ワールド』(以下、『MH:W』)。つぎつぎ遭遇する表情豊かなモンスターに心踊らせ、今日もひとりで、あるいは仲間と手を取り立ち向かう。「まだ狩り足りない!」 そんな狩猟の日々はしばらく続きそうだ。

『MH:W』でさらなる進化を提示した“ハンティングアクション”。それがハンターにもたらすものを探究する全4回の記事は最終回となる。これまで、個人技を磨く楽しさ、仲間と協力しつつも競い合う楽しさ、ハンティングアクションの持つ芸術性について述べてきた。第4回では、いま一度日々の狩猟体験に立ち戻り、本作が今後、我々ハンターをどんな“世界”へ導いてくれるか、筆者の期待も寄せつつ語っていきたい。

文 / wodnet


悩み抜く! ハンター自身の狩猟コンセプト

“狩猟スタイル”と言えば『モンスターハンター』(以下、『モンハン』)シリーズに馴染みの読者は『モンハンクロス』や『モンハンダブルクロス』を連想するだろう。これらの作品は、たとえば“エリアルスタイル”を選ぶと回転回避がジャンプ回避になるといったように、アクション自体がスタイルによって変化する。さらに“狩技”と呼ばれる武器種ごとに用意された大技の選択も含めると組み合わせは多様で、ハンターの個性を発揮しやすいタイトルだ。

▲『モンハン』は、モンスターの素材を新たに入手すると作れる装備の種類が増え、それに伴って発動するスキルも増える。選択肢が増えるたびに「今度はこのスキルを組み合わせてみたい」といった気持ちが芽生え、それが悩ましくもあり、また楽しくもある

▲マイハウスや加工屋、アイテムBOXなどで行える“装備変更”。よく使う武器・防具の組み合わせをマイセットに登録しておくと、一瞬で呼び出せるので便利だ。マイセット名の編集も可能なので、筆者は用途やスキルの組み合わせを記しておくことが多い

『MH:W』には『モンハンクロス』のようなスタイルは存在しないものの、上の写真のように防具・護石・装飾品の組み合わせでさまざまな“スキル”を発動できる。第1回の記事で“個人技を磨く楽しさ”を述べたが、スキルはハンターが抱く理想のハンティングアクションを実現するために大いに役立ってくれる。ちなみに筆者は、以下のスキルを好んで発動させている。

■ランナー:Lv1~3
ダッシュなど、徐々にスタミナを消費する行動のスタミナ消費量が減少する

■スタミナ急速回復:Lv1~3
スタミナの回復速度が速くなる

■集中:Lv1~3
太刀、双剣、剣斧、盾斧のゲージ、大剣、ハンマー、弓の溜め速度が速くなる

■属性解放/装填拡張:Lv1~3
武器の隠された属性を解放する。ボウガンの装填数が増える ※装填数に上限あり

■特殊射撃強化:Lv1~2
ボウガンの特殊弾と弓の竜の一矢の威力が上がる

■貫通弾・竜の一矢強化:Lv1
ボウガンの貫通弾または弓の竜の一矢の攻撃力が上がる

このチョイスには筆者自身の「スタミナ管理が明暗を分ける」、「ダメージ源の竜の一矢を強化したい」という考え、すなわち“狩猟コンセプト”が色濃く出ている。ハンターによってこのコンセプトはさまざまあるはずだ。

モンスターの咆哮で耳を塞がず、むしろ咆哮をチャンスにしたいハンターは“耳栓”スキルが手放せないだろうし、普段は食べられないキノコを食べることで有利な効果を得られる“キノコ大好き”をLv3まで発動してマンドラゴラを秘薬代わりに使っているハンターもいるだろう。

▲スキル“キノコ大好き”Lv3で鬼ニトロダケを食べると、強走薬を使ったときとおなじく、スタミナの上限を回復させ、さらに消費を抑える効果が得られる。広域化スキルも発動すれば一定範囲内の仲間にも効果を与えられるキノコもあり、サポートにも大活躍のスキルだ

スキルの話は一見すると小難しく思えるかもしれないが、本作の遊びかたは基本的になんでもアリ、自由だ。こうしたスキルの効果を常に気にするハンターがいれば、見た目優先で装備を調えるハンター、とにかく防御力の高い装備をその時々で買い換えるハンターもいて、そのどれもがハンターの狩猟コンセプトといえる。

▲スキルといえば“食事スキル”も有効活用したい。装備スキルとは別に効果を得られるので、自分の強みをより伸ばしてもいいし、弱点を補う食事の摂りかたも可能。食材を増やすことで選択の幅は広がっていく

▲食材の種類は合計で102種類にもおよぶ。中にはこんな絶景ポイントに、特定のタイミングで足を運ばないと手に入らない食材も。探索前に表示される「◯◯増殖中」といった情報を見逃さずに見つけよう

もちろん対峙するモンスターや状況に応じて、スキルが有利に働く場面はいくつもあるから、無いよりあったほうがいいというのが筆者の考えではある。それでも、スキルをあまり意識しないハンターがいることで、それを補う、サポートする楽しさが生まれるのも『モンハン』だと筆者は感じている。だからこそ生まれる連携もきっとある。どんなスキルを発動しようか。そもそもスキルを気にせず遊んでみようか。そんな悩みさえも本作の協力し合う楽しさにつながってくるのだ。

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