Interview

【インタビュー】今季アニメのWタイアップで注目。三月のパンタシア、『スロウスタート』『衛宮さんちの今日のごはん』に贈る2曲に込めた前向きな思い

【インタビュー】今季アニメのWタイアップで注目。三月のパンタシア、『スロウスタート』『衛宮さんちの今日のごはん』に贈る2曲に込めた前向きな思い

終わりと始まりの物語を空想する、ボーカル・みあを中心とした音楽ユニット、三月のパンタシア。現在放送中のTVアニメ『スロウスタート』EDテーマ「風の声を聴きながら」と、アニメ『衛宮さんちの今日のごはん』EDテーマ「コラージュ」、タイアップ2曲を収録した両A面シングルが発売となる。彼ら特有の世界観をベースにしながら、作品性にも寄り添って繊細な楽曲を作り上げる、三月のパンタシアならではのアプローチの内実に迫った。

取材 / 冨田明宏 文 / 寺田龍太


初のワンマンを体験したことで、ライブが大きな原動力になった

2017年の充実した活動を経て、今のお気持ちはいかがですか。

みあ 去年は本当に濃密な一年でした。3月にフルアルバムをリリースし、夏には初めてのライブを経験し、秋には念願のワンマンも開催できて。とくに、ライブの楽しさを知れたことで、気持ち的にすごく大きな変化がありました。

もともと緊張しいな性格で、今まではライブに対する不安や怖さもありましたが、いざステージに立つと心の靄が一気に晴れて。それまでは歌で表現することの楽しさ、聴いてくれる人に届けられる喜びを糧に走っていましたが、ライブならファンの皆さんに直接歌を届けて直接反応をもらえる。本当にエネルギーのぶつかり合いで、今までにない感動があったんです。純粋に歌うことがもっと楽しくなり、ライブのために楽曲を増やしたり歌や表現を磨こうと思えるようになり、ライブが大きな原動力のひとつになりました。向かうべき目標が明確に見え、迷いなく進めるようになったと思います。

昨年のアルバムリリース日と1日違いの3月7日に新シングルを発売されます。両A面の豪華な一枚ですが、どんな印象をお持ちですか?

みあ 3月に相応しい、温かい春の風をふわりと感じてもらえるような3曲が詰まったシングルになりました。私たちにとっても特別なこの季節にリリースできることが嬉しいです。タイアップをいただくたび、テーマ曲ってその作品で得た感情を更に増幅させて盛り上げる、重要な役割にあるものなんだなと感じるんです。楽曲を含めた作品全体を好きになってもらおうという思いで歌っているので、その意味でもダブルA面はすごく光栄なことですね。

秘密を抱えた少女の心の揺らぎを描く「風の声を聴きながら」

『スロウスタート』EDテーマ「風の声を聴きながら」は、お馴染みの40mPさんが作編曲を担当されています。

みあ 爽やかなメロディの中に切なさが混じる楽曲です。内に抱えた秘密を話すことができない切なさと、それをいつかちゃんと話せるように、ゆっくりでもいいから一歩ずつ前に進んでいこう、という前向きな気持ちを歌に込めました。聴いてくれた人にも、焦らず自分の速度で歩けばいいんだと、深呼吸をするような気持ちになってもらえたら嬉しいです。

曲を受け取った際の第一印象は?

みあ 「小さな秘密をいつか話せるように」というテーマの歌詞を見て、私もこの気持ちを知っているな、と共感できたんです。大切な人に隠し事をする胸がちくっと痛むような切なさ、打ち明けたら何かが変わってしまうかもしれない怖さ。それでも今は気持ちだけで空回りせず、一歩ずつ進んでいこうという感覚。自分もそう思った経験があり、この気持ちを糸口にしてこの歌詞の物語に入り込んでいけば、自分らしい生っぽさで歌えるんじゃないかな、という印象を受けました。

『スロウスタート』の作品性にも近づけるような楽曲の世界観ですよね。

みあ この楽曲の主人公も花名ちゃんも、同じ切なさや喜びを持つ女の子だと思います。原作漫画を何度も読み、花名ちゃんの少しずつ変化していく心の繊細な揺れも楽曲に込めて歌いました。

レコーディングはいかがでしたか?

みあ 他の楽曲も同様ですが、私は自分の経験を手がかりにして感情を込めて歌うことが多いんです。その楽曲で描かれている感覚を私も知っているけど、私の場合は歌詞の通りの関係性ではなかったな、という場合もあるので、それを空想で自分の中に落とし込んだところでレコーディングに臨んでいます。

スタッフの皆さんとのやり取りは何かありましたか。

みあ レコーディングでのやり取りは多く、歌詞の細かいニュアンスで変わった部分もありました。たとえば、最初はサビの歌詞が「いつか小さな秘密 話せる日が来るよね」ではなく、「来るから」と言い切っていたんです。期待を込めるように「来るよね」と歌ったほうが、楽曲の主人公の女の子の心の機微をとらえられると思い、特に大切に歌った部分でもありますね。

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