Interview

赤澤遼太郎が役者として、生きる意味を見つける旅に――舞台『龍よ、狼と踊れ ~Dragon,Dance with Wolves~』~草莽の死士~

赤澤遼太郎が役者として、生きる意味を見つける旅に――舞台『龍よ、狼と踊れ ~Dragon,Dance with Wolves~』~草莽の死士~

原作ものの舞台は多い。2010年代の終わりに差し掛かっても“2.5次元の流れをぶっ飛ばす作品を作る”、そんな気概を感じさせる舞台はなかなか現れなかった。しかし、そんな既成のあり方を蹴っ飛ばす舞台が誕生した。原作にゲームクリエイターのイシイジロウ、脚本・演出・出演に演劇企画『SP/ACE=project』主宰の松崎史也というトップクリエイターが集結した舞台『龍よ、狼と踊れ ~Dragon,Dance with Wolves~』だ。格闘ゲームさながら、時代を、性別を超えた男女のリアルな戦いが描かれるオリジナル作品。既成の概念を打ちこわした武士道ファンタジーともいうべき作品は瞬く間にヒット。わずか1年で、第2弾『龍よ、狼と踊れ ~Dragon,Dance with Wolves~』~草莽の死士~の上演が決定。主演は、今最もときめく俳優・赤澤遼太郎。そんな彼にインタビューを行った。今作の見所のみならず、俳優としての生きる意味を見出したいという彼の凜とした言葉をお届けしたい。

取材・文 / 竹下力 撮影 / 友澤綾乃


第1章のハジメの人格そのものが変わって始まる舞台

ビジュアル撮影という大変な最中、インタビューをさせていただきありがとうございます。

赤澤 こちらこそありがとうございます(笑)

すでに、撮影所には『龍よ、狼と踊れDragon,Dance with Wolves』のただならぬピリピリした雰囲気がありましたね。率直にビジュアル撮影を終えられた感想を教えてください。

赤澤 ようやく第2章が始まった感覚ですね。第1章は、清国の姫君、麗貴人という大好きな人を、しかも憧れの人に殺されて、それを間近で見ていたという物語です。当然だと思いますが、役柄がティーンエイジャーの男の子だとショックでやさぐれていきますよね。それが第2章の始まりです。彼は人格そのものが変わってしまいます。第1章のビジュアル撮影の時は、少年漫画の主人公みたいにキラキラしていたんです。今回はそれとは反対、ダークで少し血に汚れている役を意識して撮影にのぞみましたね。いずれにせよ、1回演じたキャラクターだったので、役に入るのは難しくなかったです。第1章のインパクトの余韻を引きずっているんだと思います。だから、撮影している間は、目の前で好きな人が殺されて、バッとそのシーンが思い浮かび怒りが湧きました。

まさに凄まじい役どころですね。ハジメという役柄を教えてください。

赤澤 少年漫画の男の子の主人公をイメージしていただければわかりやすいかもしれません。正義感があって、一本気で、女の子に弱い。そして、第1章は人間味があった。

思わず怒りがふつふつ湧いてくる

それが第2章になると変わっていくわけですね。どのように演じ分けていこうと思いますか。

赤澤 正義感や一本気の性格がほとんどなくなって、簡単に人を殺めてしまう。どんどん荒ぶっていく感じを出そうと思っているのですが、第1章の正義感もあるし女の子に弱い、そんな面白さや人間味を醸し出しつつ演じたいですね。ハジメというキャラクターの芯だけはずさないようにしたいですね。

脚本をお読みになられた感想は。

赤澤 今作で感じたのはセリフが全く違うんです。どんどん悪ぶっていくんですね。そこに感情の高ぶりがありました。当然そうなるだろうし、怒りがふつふつ湧いてくる。それから、たくさんの豪傑が出るわけですから、豪華だなと思いました。歴史上の偉大な人物が出て、ぶつかり合うわけですから観ていて飽きないです。展開もジェットコースターみたいに変わって行くので台本を読むだけで楽しくなりましたね。少年漫画が好きな人にはたまらないと思います。堂々として潔い。同時に、昔の新撰組の話でも、女性が興味を持ってくれる絢爛な舞台の美しさもあります。歴史を知らなくてもキャラクターが生きているし、ビジュアルから豪華なので、敷居は全然高くないですよ。

原作のゲームクリエイターのイシイジロウさんの印象を聞かせてください。

赤澤 背が高くて優しそうなお父さん。なのに、描かれる世界はぶっ飛んでる。

ギャップがあるんですね。

赤澤 そうですね。子供の心を持っていらっしゃる方ですね。新撰組が時代を超えた武士達と戦う企画も、イシイさんだからこそ、ここまで広げてくれたわけですから、壮大な世界観をお持ちの方で感服します。

史也さんはとてつもなく信頼できる人

脚本・演出を松崎史也さんの印象を伺わせてください。松崎さんは、山南敬介役でもご出演されます。

赤澤 史也さんは愛のある方ですね。親身にアドバイスをくれるし、演出家でありながら、役者として舞台にも出ていらっしゃるから、本番でもコミニュケーションできるのは助けになります。性格もフランクで接しやすいですね。演出家と同時に役者としての演じ方も理解する手助けをしてくれる。全力で史也さんについていこうと思えるし、助けてもらえるところは助けてもらいたい。とてつもなく信頼できる人です。

松崎さんにお伺いしたところ、今までに描いたことのない役だから赤澤さんを起用してみたいとおっしゃっていました。

赤澤 『龍よ、狼と踊れ~Dragon,Dance with Wolves~』で、これからの役者人生の糧になったし、お芝居が面白いと思ったきっかけなので、嬉しいですね。感謝しています。

1 2 >