映画『ちはやふる -結び-』  vol. 1

Interview

広瀬すず、「千早」と鏡合わせで歩んだ三年間に”誇り”。映画『ちはやふる -結び-』名シーン裏にある秘話を語る

広瀬すず、「千早」と鏡合わせで歩んだ三年間に”誇り”。映画『ちはやふる -結び-』名シーン裏にある秘話を語る

2016年に公開され、大ヒットを記録した「ちはやふる」シリーズ3作目にして完結編となる『ちはやふる -結び-』がいよいよ3月17日(土)に公開される。競技かるたに情熱を注ぐ高校生たちの青春をリアルにみずみずしく描き、少女マンガ原作ものにもかかわらず老若男女から広く共感を集めている同作について、ヒロイン・千早を演じる、広瀬すずに熱い思いを語ってもらった。

取材・文 / 井口啓子 撮影 / 斎藤大嗣

三年間築き上げてきた“信頼関係”。あんなに嬉し泣きをしたのは、今のところ“人生最初で最後”。

本作の製作が発表されたのが二年前の『ちはやふる -下の句-』初日舞台挨拶。その瞬間、広瀬さんが泣き崩れたのが印象的でしたが、そのときの率直な思いは?

うわーって感じになって、あんまり憶えてないんですけど、「またみんなと一緒にいられるの!?」って、お仕事というよりは、個人的な喜びの方が大きかったです。あんなに嬉し泣きしたのは、今のところ人生で最初で最後ですね。

続編のことは撮影中は想像もしなかった?

してなかったです。前作は瑞沢かるた部のみんなで山を登るシーンがオールアップだったんですけど、「どうやったら先延ばしできるかな? 今ここで5人で逃げよう!」って、みんなで言ってたぐらい、終わりたくなくて…。だから続編が発表されたときは、本当に嬉しかったです。

今作は前作から二年後の高校三年生の夏が舞台で、撮影したのも前作から二年後ですよね。共演者の皆さんと久しぶりに再会していかがでした?

いい意味でまったく変わらなかったです。ただ、前作の時は楽しすぎて撮影後もみんなで遅くまで遊んでたんです。地方の時も次の日早いのに、誰かのホテルのシングルの部屋に7-8人で集まって遊ぶようなテンションだったんですが、今回は「ムリはしないでおこう」って(笑)。みんな大人になってました。

監督も前作から引き続いての小泉監督ですね。

監督も前は頭の中に細かいイメージを持ってらして、そこに自分たちがはまっていく感覚だったんですけど、今回は土台だけ監督が作って、あとは足したいことがあれば足していいし、台詞も自分たちが言いたい言い回しに変えていい。ご自由にどうぞ! って感じでした。前作で信頼関係ができてたんだなって嬉しかったです。私たちもずっと一緒にやってきて自分たちの中でしか生まれないものが絶対にあると思っていて、監督もそれを黙って見守って下さいました。モニタを見て泣かれてました(笑)。

なるほど、キャスト・スタッフ共に前作で築いた絆や信頼関係があってこその本作だったわけですね。今回から新たに加わったキャストさんには広瀬さん自らごはん会を開いたり、積極的に交流されたそうですが…。

そうですね。私自身、輪に入っていくのが苦手なタイプで、17歳ぐらいの時に関わった作品で、自分だけ年齢が違うこともあって、なかなか現場に馴染めないことがあったんです。そのときに主演の方が一緒にごはん食べに行こうよって誘って下さって、すごく嬉しかったし、そこから自然に現場に溶け込むことができたので、ここは自分の出番だ! と思って、プロデューサーさんに「みんなで回転寿司に行きたいです」って言って、みんなで食べに行きました。テーブルを囲んでひとつのものを食べながら話すと自然に壁がなくなって、よかったと思います。

そういう役者同士の距離感とか関係性って、お芝居にも影響します?

やっぱり遠慮しなくてよくなりますよね。自分がやりたいお芝居をちゃんと受け入れてもらえる安心感があります。あとはやっぱり、「千早」としても「広瀬すず」としても、自分の中で瑞沢かるた部の存在がすごく大きいので、新入部員の(優希)美青ちゃんと佐野(勇斗)くんもそうなってくれたらいいなって。

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