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『Skyrim』Nintendo Switch版で体験できる新たな魅力要素

『Skyrim』Nintendo Switch版で体験できる新たな魅力要素

2018年2月1日に発売されたNintendo Switch版『The Elder Scrolls V: Skyrim®』(以下、『Skyrim』)。広大なマップと膨大なクエストが生み出す自由度の高いゲームプレイによって世界中のプレイヤーを虜にした本作は、新たに携帯性という魅力を手にしたことで、より中毒性の高い作品となっている。

本稿では、『Skyrim』という作品とNintendo Switchというゲーム機が組み合わさることで生まれた相性のよさ、そして本作に収録されている3つの追加コンテンツが持つ面白さから本作の魅力に追っていく。初めて本作をプレイする人はもちろん、過去にプレイしたことがある人もNintendo Switch版ならではの要素や追加コンテンツの存在によって『Skyrim』のゲーム体験を新たに楽しむことができるだろう。

文 / 村田征二朗(SPB15)


モーション操作でリアルな感覚を体験!? 

かつてPCやいくつかの家庭用ゲーム機でリリースされてきた『Skyrim』は、当時から遊ぼうと思えば数十時間でも数百時間でも、それこそいくらでも遊び込める作品としてプレイヤーたちに愛されてきました。オリジナル版の発売から7年近くが経ったいまでも、本作におけるマップの広大さとクエストの豊富さが生み出すボリューム感には目を見張るものがあります。

Nintendo Switch版『Skyrim』独自の注目要素はいくつかありますが、プレイしていて強く実感できるのはNintendo Switchの携帯モードと本作が相性抜群であることです。大ボリュームのゲームといえばモニターの前で腰を据えてプレイするというイメージがあり、本作も筆者はTVモード中心でプレイするつもりでした。しかし、一度眠る前にベッドで寝ころびながらプレイしてみると、その考えは一変しました。そもそも、本作はクエストがつぎからつぎへと発生するおかげでテンポ感がよく、止めどきを見失いがちな作品です。そのテンポ感にどこへでも持ち歩ける携帯性が加わると、家の外だろうとモニターから離れたベッドの中だろうとプレイでき、没入感を損なわないことに気づきました。本格的に止めるタイミングを見つけられなくなってしまい、それゆえ本体バッテリーが気になってしまうのですが……。

▲クエストの途中で中断しても、スリープ機能を使えばすぐにゲームを再開できる点が魅力です。ちょっとした移動時間でもついついプレイを進めたくなってしまいます

もともとプレイし始めるとなかなか止められない本作ですが、携帯モードの手軽さが加わることによっていつでもどこでも冒険に出かけられるようになり、いい意味での時間泥棒っぷりには磨きがかかっています。本作ほどの大ボリューム作品をどこにでも持ち歩くことができる、という事実だけでも驚きに値するでしょう。

そしてもちろん、Nintendo Switch版独自の要素はそれだけではありません。Joy-Conに搭載されたセンサーを使うことで、手の動きを使って攻撃を行うこともできるのです。さすがに本作の膨大なプレイ時間を常にモーション操作で戦い抜くのは(体力的に)ハードですが、剣を振ったり盾を構えたりといったJoy-Conでの操作は、プレイ中の新たなアクセントとして、従来のプレイとは少し違った面白さを提供してくれます。その中で弓を使って攻撃する際にはモーション操作が非常に便利で、実用性の面でも魅力的なのです。

▲モーション操作は細かく照準を調整できるため、スティック操作と組み合わせればかなり敵を狙いやすくなります

モーション操作を使った弓攻撃はNintendo Switch版ならではのものであり、その操作性は今後リリースされるほかの作品でも同様の操作方法を導入してほしいと思ってしまうほどです。また、戦闘だけではなく、宝箱や扉の鍵をピッキングで開ける際にもJoy-Conのジャイロセンサーを使った操作を楽しむことができます。

▲通常の操作であればLスティックでピックの位置を調整し、Rスティックで鍵を回転させます。ピックを正しい角度に調整できれば鍵が開きますが、角度によってはピックが折れてしまいます

モーション操作でピッキングを行う場合、ZLボタンを押しながらJoy-Con [L]をひねることでピックの位置を調整し、同様にZRボタンを押しながらJoy-Con [R]をひねることで鍵を回転することができます。操作のイメージとしては、金庫のダイヤル式ロックを回す感じです。

映画などでよく金庫に耳を当てながら、ダイヤルを回して音を頼りに開錠するシーンがあるように(最近だとあまり見かけなくなってきましたが)、本作のピッキングもHD振動によるわずかな振動の違いがささやかなヒントになっているのです。振動に細心の注意を払いながらゆっくりとJoy-Conをひねるというのは、スティック操作とはまた違ったリアルな面白さがあります。

▲開錠に成功した瞬間のカチリ、という音もたまりません。モーション操作はピッキングの背徳感もいい具合に高めてくれています

Nintendo Switchの携帯モードが生み出す“いつでもどこでも”可能なプレイ、そしてモーション操作によるスティック操作とは違ったプレイ感覚。これらの要素は、すでに『Skyrim』を遊んだことがある人にとってもスパイスのように新鮮さをもたらしてくれることでしょう。

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