Interview

足立佳奈 新作は夢を抱くすべての人へエール贈る卒業ソング。作品に注いだ温かい想いを訊く。

足立佳奈 新作は夢を抱くすべての人へエール贈る卒業ソング。作品に注いだ温かい想いを訊く。

足立佳奈のニューシングル「サクラエール」は、夢を抱くすべての人に贈る瑞々しい卒業ソング。彼女自身、この春で高校を卒業したこともあり、作詞・作曲には並々ならぬリアルな思いが注ぎ込まれたのだという。またカップリングにはライブで活躍するであろうアッパーチューン「Day by Day」と、これまでにない大人っぽい表情で新境地を感じさせるミディアムナンバー「ふたつの羽」も収録。そんなタイプの異なるカラフルな3曲には、デビューからの約半年で手にしたシンガーとしての大きな成長がしっかりと刻まれている。4月からスタートする新生活に向けて期待に胸膨らませる足立佳奈に、本作の制作についてじっくりと話を聞いた。

取材・文 / もりひでゆき 撮影 / 荻原大志

今の等身大の足立佳奈はもちろん、大人への第一歩を踏み出した足立佳奈も詰め込むことができたような気がしていて

足立さんは先日、高校を卒業されたんですよね。

はい! 卒業式では絶対泣かないと強がっていたんですけど、朝電車に乗っていたら「あーこれが最後の電車か」と思って1人で号泣し。バスに乗ったらまた同じ理由で号泣。学校についても「この廊下ともお別れなんだな」って思ってまた泣いて、友達に会ったらまたまた泣いて。何してんだろうって思ったくらい泣きっぱなしの1日でした(笑)。ただ、友達との最後のバイバイは、「またすぐ絶対会うよねー」みたいな感じで案外、あっさりしてたんですけど。

高校に行かない日々が始まってみて、何か変化ってありました?

まだ卒業したっていう実感がないんですよ。ありがたいことに毎日お仕事があって忙しくしているし、家では高校の友達と毎日ビデオ通話したりしてるんで。学校には行ってないですけど、まだ高校生の延長のような感覚でいるんですよね。

アーティストとして気持ちの変化もないです?

現段階で大きく何かが変わったっていうことはないんですけど、今回のシングルには今の等身大の足立佳奈はもちろん、大人への第一歩を踏み出した足立佳奈も詰め込むことができたような気がしていて。そうやっていろんな曲に挑戦していくことで、ちょっとずつ成長していけたらいいなっていう気持ちは徐々に強くなってきているとは思います。

おー、いいですね。では、そんなニューシングルについて伺いましょう。タイトル曲となる「サクラエール」はまさに今の時期にふさわしい卒業ソングです。

はい。私も含め、4月から新生活が始まる方々をイメージして作りました。とは言え、4月になっても変わらずに同じ日々が続くんだよっていう大人の方々にも響く曲になったんじゃないかなって思うんですよね。この曲をきっかけに学生時代を思い出して、「あーあの頃はこんな夢を抱いていたな」って懐かしんでもらえばきっと「明日からもまた頑張ろう!」って思っていただけると思うので。

どんなきっかけで生まれたんですか?

これは元々、去年の4月に15秒オリジナルとしてTwitterにアップしたものなんですよ。その段階では頭の3行だけしかなくて、<満開じゃない桜が好き>っていうフレーズも言葉通りの意味だったんです。

なるほど。

でも時間が経ってからその歌詞を眺めてみたところ、そこのフレーズは“桜が満開になったら友達とお別れしなくちゃいけない”っていう寂しい気持ちを表してもいるなってことに気づき。これはもう卒業ソングにするしかないと思って、1曲にするために歌詞をバーっと書き出していったんですよね。

作詞は足立さんと小林夏海さんとの共作になっていますね。

私が最初から最後まで一通り書いたものを見ていただいて、言葉のニュアンスなんかを直していただいた感じです。出来上がった歌詞には<いつも一緒に寄り道する小さな公園のベンチ>っていうフレーズがあるんですけど、そこは最初、<寄り道する“焼き鳥屋さん”>だったんですよ。私が高校時代、実際に友達と寄り道していたのが焼き鳥屋さんだったので。でもそれじゃ誰も共感できないよってスタッフさんも含めて指摘されたので直したっていうエピソードもあったりします、はい(笑)。

卒業する自分を想像しながら書いていたところもありましたから

実際に高校卒業を目前に控えた状況で歌詞を書かれていただけあって、ものすごくリアルな感情が描かれている印象もありますね。

卒業する自分を想像しながら書いていたところもありましたからね。2番には友達に向けた気持ちが一番出ていて、自分ではすごく好きなんですよ。嬉しいときもヘコんだときもみんながそばにいてくれたから今の私があるんだよっていう思いをどうしても伝えたかったから。そこの歌詞はスラっと書けましたね。

作曲に関しては足立さんと宗本康兵さんが共同でクレジットされています。

今回は私の中にあるイメージを細かくお伝えしながら一緒に作っていった感じですね。「こんな感じにしたいんですけど、こうしたらどうなりますか?」みたいなやり取りをしつつ。2番のサビが終わったところに“Ah~Ah~”ってコーラスを入れたのは宗本さんのアイデアでしたね。作曲のプロフェッショナルな方との作業でいろんなことを学びながら、すごくいい曲に仕上げることができたと思います。

クリエイターさんの手助けを借りながらも、今回はこれまで以上に足立さんのクリエイティビティがしっかり込められているんですね。

そうですね。いつにも増して私のアイデアや意見がたくさん入っていると思います。今までは自分1人で最後まで曲が作れないっていう葛藤があったんですよ。ほんとは全部自分でやりたいけど、でもまだそれだけの力がないからクリエイターさんのお力をお借りしなくちゃいけないっていう。

そこには悔しさがあった。

はい。でも、今は自分なりのアイデアもいろいろ言えるようになってきたし、クリエイターさんが入ってくださることで楽曲により深みが出るんだなって思えるようになったというか。なので制作に関しては今まで以上に楽しいんですよね。

最近、15秒オリジナルを撮ってると15秒じゃ足りないって思えてきちゃったんですよ!

デビューからのわずか半年でシンガーソングライターとして大きく成長しているということなんでしょうね。

なんか最近、15秒オリジナルを撮ってると15秒じゃ足りないって思えてきちゃったんですよ! 今までは短いことに意味があると思ってたんですけど、それだけじゃ伝えきれない感じになってきたというか。もっとこういう言葉を入れたいなとか、ここはこういうテンポのこういうサウンドにしたいなとか、いろんなイメージが膨らむようになってきて。もちろんまだ自分だけで丸々1曲を作ることは難しいんですけど、少しずつでも成長できてるのかなって自分でもなんとなくは実感してますね。

レコーディングでは2番で号泣してしまって中断したりなんてこともありました

「サクラエール」の歌に関してはどんな想いを乗せましたか?

いつもは“笑顔”を大事にして歌っていたんですけど、今回は明るさ以外の部分も込めるように意識したんですよ。笑顔の奥に潜んでいる切なさや悲しさを表現するようにしましたね。レコーディングでは2番で号泣してしまって中断したりなんてこともありました。

落ちサビのところはかなり切ない表情が出ていますよね。

ありがとうございます! そこに関してはメロディだけ聴いても寂しさを感じてもらえるように意識して作ったんですよ。で、歌でさらにせつなくするっていう。いつもとはちょっと違った落ちサビになっているので、私もすごく気に入ってます。

学生時代の楽しい日々を想起させるミュージックビデオも素敵な仕上がりですね。

一緒に撮影してくれたキャストさんは私の1個下の学年の方々だったんですよ。でも私の精神年齢が低いので、みなさんよりもキャピキャピしててどうしようかと思っちゃいました(笑)。

本当の級友のように仲良さそうな感じでしたけど。

監督さんに「普通に話してる感じで」って言われたんで、私がバーッとオヤジギャグを連発して、私だけが笑ってる感じだったんですよ、最初は。キャストさんはみんな「シーン」みたいな(笑)。で、「みんな笑ってあげてよ」ってスタッフさんに言われて、私のテンションに合わせてくださった感じでした。

高校の友達に見せたら、「なんで私たちを使ってくれなかったのよ!」って怒られましたけど(笑)

そんな裏話が(笑)。

はい。でも結果的にすごくいい雰囲気のMVになったので嬉しかったですね。出来上がったものを高校の友達に見せたら、「なんで私たちを使ってくれなかったのよ!」って怒られましたけど(笑)。MVも含め、この「サクラエール」は自分にとってすごく大切な作品になりましたね。例えば自分が歌の活動をもし、万が一やめるときがきたとしたら、友達全員を呼んでこの曲を最後に歌いたいなって。そんな予定は全くないですが、それくらい大切な1曲ですね!

ではカップリングのお話も。「Day by Day」はライブ映えしそうなアッパーチューンになっていますね。

歌う私も、聴いてくださるみなさんも思い切りヘトヘトになれる曲です! みなさんが歌える合いの手のようなフレーズもたくさんあるので、ライブでは一緒に盛り上がりたいですね。これはもうクルクル回りながら歌いたいです。そしてみなさんのヘトヘトになった笑顔が見たいです、はい!

楽しすぎて合間に「フー!」とか「イエーイ!」とか言いまくってました。

レコーディングでも楽しく歌えましたか?

すっごく楽しかったです! ブースの中、1人でテンション上がっちゃってましたね。曲の中に<シュビドゥビドゥビドゥバダー>っていう言葉があるんですけど、そこがもう私にとってツボで(笑)。楽しすぎて合間に「フー!」とか「イエーイ!」とか言いまくってました。

その歌声で聴き手は確実に笑顔になると思います。

そうだったらうれしいです。この曲では私の笑顔をみなさんにプレゼントしたい、みんなの気持ちを楽しく引っ張っていきたいっていうイメージで歌ったんですよ。今までは「一緒に笑顔になりましょ」っていう気持ちで歌うことが多かったので、そんなちょっとした気持ちの変化がいい形で歌にも表れていたらいいなって思いますね。

今までのレパートリーになかった新たな表情を感じられる曲でもありますしね。

私自身、最初に曲をいただいたときはちょっとヘトヘトになっちゃうくらいの元気な曲だなって思ったんですよ。息継ぎが全然できないし。でも、何度も歌っていくにつれて、この曲のテンションがどんどんクセになっていく感じがあったんですよね。ファンの方から「この曲のテイストがちょっと意外だった」ってお言葉をいただいたりもしたんですけど、私同様に、みなさんも何度も聴き重ねていただくことで、絶対にお気に入りの1曲になってもらえると思います。いろんな曲に挑戦していきたいと思っていた私にとって、この「Day by Day」はすごく意味のある、素敵な1曲になりましたね。

そしてもう1曲の「ふたつの羽」は一転、ミディアムテンポのナンバーです。

この曲、どう思いました?

ものすごく大人っぽい曲だなと思いました。

ですよねー! 実はこの曲、3年くらい前にいただいて、一度歌ったことがあったんですよ。でもそのときは私の理解能力が低くて、歌詞の内容がいまいちわからないまま歌っただけだったんですよね。で、それを今回、あらためて歌ってみたところ、まるでひとつの小説を読んでいるかのような深い歌詞に感動してしまいまして。

今までとは違った足立佳奈を感じてもらえると思います

今度は曲の持つメッセージをしっかり理解して歌うことができたと。

はい。この曲は新しいスタートをテーマとした曲で、新たな一歩がなかなか踏み出せない人へ贈る応援歌だと私は理解したんです。その上で臨んだレコーディングでは、3年前とは全然違った歌い方ができたんですよ。これまでの楽曲のように元気な歌声というよりは、聴いてくださる方を包み込むような優しい歌い方ができたと思っていて。今までとは違った足立佳奈を感じてもらえると思います。

この曲のメロディには低音を使うところが随所にあって。そこが大人っぽさを感じさせる要因にもなっていますよね。

私は地声が低いのでどちらかというと低音のほうが出しやすかったりはするんですよ。でも、いざ歌ってみるとすごく難しくて、何度も何度も練習しましたね。最終的には気持ち良く納得の行く歌は録れたんですけど、「もっとできたかもな」っていう思いも若干あるので、これからずっと歌い重ねていく中で実力をつけて、もっといい歌にしていけたらいいなって思いますね。

誰しもに与えられた背中の“ふたつの羽”で新たな世界へと飛び出すことで、自分らしく生きていくことができる――この曲にはそんなメッセージが込められています。足立さんは自分の持つ“ふたつの羽”を実感する瞬間ってあったりしますか?

……まだないですね。他の人に対しては素敵なところしか見えないんですけど、いざ自分のこととなるとマイナスの部分しか見えなくって。まだありのままの自分を受け入れることができていないのかもしれないです。

自分の“ふたつの羽”を実感した上で大きく羽ばたけたらいなって思いますね

オーディションに合格してCDデビューを果たした段階で、すでに大きく羽ばたいているような気もしますが。

確かにそれはすごく大きな転機ではあったんですけど、まだ自分のことを信じて大きく飛び出せているようには思えてないというか。でも、デビューからの期間で多少なりとも成長はしていると思うので今後も着々と経験を積み重ねて、自分の“ふたつの羽”を実感した上で大きく羽ばたけたらいなって思いますね。

高校を卒業し、4月からは大学生になる足立さん。アーティストとしてさらなる飛躍を見せてくれることを期待してます。

あ、今後もぜひぜひよろしくお願いします! 次にお会いするときはもうちょっと大人なエレガントな女性になってるように頑張ります。

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足立佳奈

岐阜県海津市出身の現役高校3年生。
『歌手になりたい』という夢をもっていた足立佳奈に対して、「現実を見なさい!」とその夢を諦めさせる為に母親がLINE×SONY MUSICオーディション(2014年)に応募。
12万5094人の中からまさかのグランプリを獲得。
しばらく学業を中心に歌やダンスのレッスンに専念していたが、2017年2月に自宅で「キムチ」が食べたくなり、冷蔵庫を覗くと「キムチ」がなかった…その時にたまたまつぶやいた「キムチ…」という言葉で口角が上がり、笑顔に見えることを実感。その経験を歌にした15秒動画「キムチ~笑顔の作り方~」をツイッターにアップした所、中高生の間で話題となり、そのツイートは2,500万回以上のインプレッションを記録。その動画を真似してアップする中高生や部活生が多数出現し、学生の中で社会現象となる。さらにLINEバイトが等身大の高校生をキャスティングしようと探していたこともあり、存在を思い出され、LINEバイトのヒロインに大抜擢!また同時期、足立のツイッターがフジテレビのディレクターの目にとまり「新しい波24」のMCにも起用される。
そんな状況の中、LINE MUSICで配信した「キムチ~笑顔の作り方~」は、大物アーティストを押さえ堂々の1位を獲得。
デビュー前の新人が1位を獲得するのは史上初の快挙。
現在サブスクリプションサービスでの総再生回数は100万回に迫る勢い。
まさにシンデレラストーリーを駆け上がるシンデレラガールとなる。

オフィシャルサイトhttp://www.adachikana.com/