Interview

w-inds. デビュー日にリリースの40thシングルは、徹底的に”今のサウンド”にこだわった意欲作。追い求める世界観と制作秘話を3人にたっぷりと訊く。

w-inds. デビュー日にリリースの40thシングルは、徹底的に”今のサウンド”にこだわった意欲作。追い求める世界観と制作秘話を3人にたっぷりと訊く。

その日から撮影までの2週間、「ピンクで撮影するのか……」っていうのが頭の中でグルグル回ってて(龍一)

真っピンクな世界に囲まれたビデオの撮影はどうでしたか?

慶太 龍一くんは抵抗だらけでした。ピンクに溶け込めないっていう(笑)。

龍一 僕はもうギャップだらけで(笑)。打ち合わせのときに、今回はピンクをメインでいきましょうとなって、確かにw-inds.のここ数年の作品はわりと無機質だったから、ピンクは確実に新しいイメージを打ち出せるだろうし、パッと見で印象づけられる映像になるだろうとはわかってたんです。ただ、その日から撮影までの2週間、「ピンクで撮影するのか……」っていうのが頭の中でグルグル回ってて。

葛藤に苛まれた。

龍一 心配と葛藤が50:50でずっとあったんですよ。で、撮影当日、本当にこれでイケるのか?ってスタジオのドアを開けたら、もう想像以上のピンクで(笑)。正直、違和感があるというか、落ち着かない感じ。「俺の居場所、ここじゃないな感」がギリギリまでありました。

涼平くんはどうでした?

涼平 僕は純粋に新しいなと。今までこういうのはなかったんで、新鮮さの方が強かったです。でも、あれがもっと甘いピンクだったら抵抗があったかもしれない。

龍一 確かにね。あれが淡いピンクだったら、俺はもっとヤバかった。

涼平 でも今回はショッキングピンクで、色気があるピンクじゃないですか。だから抵抗はなかったですね。

今回はセットだけじゃなく、小物も全部女性モノで揃えましたよね。ヒールやハンドバックに囲まれるっていうのはどういう心境でした?

龍一 全然、2人はナチュラルでしたよ。

慶太 いや、ヒールに囲まれたときはちょっと「おや?」と思ったよ。「俺、ヒールに囲まれてる……」って(笑)。

龍一 俺はもう撮影中ずっと気になって。ソロ撮影のときも他のメンバーの撮影を見に行ってましたから。

涼平 確かにずっといたね(笑)。

龍一 「次は涼平さん、お願いしまーす」とか言われると、俺も一緒に行くっていう。で、どんな感じになってるかずっとモニターに張りついてて。結果、全然問題なかったんですけど、もう気になってずっとソワソワしてました(笑)。

けど、結果ポップな仕上がりですし、なによりインパクトがありますよね。

龍一 そう。ポップに伝わるっていうのはすごく大事なことだと思うんです。何回も見ないとわからないっていうのは、好きな人にとってはいろんな考察ができていいかもしれないけど、やっぱスピード感でいうとポップなモノの方がいい。まずはビシッと刺すっていう意味で、今回はそういうものを意図して作れたのが良かったです。

MVのダンスは誰が振り付けたんですか?

龍一 前回の「Time Has Gone」や「INVISIBLE」ツアーでも数曲お世話になってる「GANMI」というクルーの、21歳とかの若手3人にお願いしました。最初は昔からお世話になってる先輩のダンサーさんにお願いしてみる?っていうアイデアもあったんです。

完全に90年代のNJSをやるっていう方向。

龍一 でも、そっちじゃないよね?っていう話になって。で、GANMIの子にお願いしたら、Bメロの前にシュートっていう動きがあるんですけど、そういう「ちょっと昔っぽいけど見たことない」とか、「最近の動きだけどちょっと懐かしく感じる」っていうフリを入れてくれて、面白かったですね。

振付も曲とリンクしてるってことですよね。古いものをまんま再現するんじゃなくて、今の感覚でやると。

慶太 曲もそうだし、ダンスもそうだし、ファッションもそう。今の感覚で90年代のものを採り入れるっていうことはかなり意識してますね。90年代に寄りすぎないっていう。

龍一 その辺は入念に話したんですよね。まんまやっちゃマズイよねっていう。そのバランスはアートワーク含め、徹底的に詰めていったんです。

すごくドラマティックで、ひとつの映画を観終わったような感覚がありました(涼平)

カップリングの「If I said I loved you」は、龍一くんと涼平くんがメインボーカルを担当しています。こちらの曲を訊いたときの印象は?

龍一 なんて切なくて、なんて壮大なんだっていう印象がありました。あと、サビが最後にしか出てこないっていうのもあるかもしれないけど、Bメロまででのストーリーでグッと掴まれて、サビが来ずに2番に行って、1回掴まれたのに今度は突き放される感。で、ようやくサビ!みたいな。そういう焦らされ感がありましたね。

涼平 すごくドラマティックで、ひとつの映画を観終わったような感覚がありました。終盤で過去を振り返って、最後のサビがエンドロールみたいな。そこまで描いてきた物語がバババッとフラッシュバックしてくる、みたいな。ほんの数分の中にドラマがあって、切なくて、良い曲だなと思いました。

龍一くんを見ててもよく思うんですけど、男性って雨に打たれるのって好きじゃないですか?(慶太)

そういう歌詞の構成や展開は最初から意図して作ったんですか?

慶太 最近は自分の中でポイントになる部分……ここはこういう歌を聞かせたいっていう部分をまず書いて、そこからストーリーを構成していく書き方が多いんです。これはBメロで絶対、雨の歌詞を書きたいと思ってて。雨の設定で、歌詞の1番で回想する、2番で現在の状況を歌う、それで最後に土砂降りだと思って。龍一くんを見ててもよく思うんですけど、男性って雨に打たれるのって好きじゃないですか? 雨に打たれて、自分に浸るっていうか(笑)。

わかります(笑)。雨に打たれると感傷的な気分になるとか、野外ライブで雨が降ると妙に盛り上がる、みたいな。

慶太 そうそう(笑)。その印象があって、最後は土砂降りの中で自分の思いを叫ぶっていう。そういう流れだけ最初に考えて書いていったんです。

龍一 いや、ホント、そういう曲だよね、これは。

慶太 でも、アレってどう考えてもただのナルシズムじゃないかと思うんですけど。特に冬だと、寒いからか孤独感が増さない? すごく独りにならない?

涼平 なる(笑)。

慶太 この曲を作ってるときも、仕上がったデモを聞こうと思ってヘッドフォンをして超寒い日にコンビニまで行ったんです。そしたら、もう完全に曲の世界観ができあがりましたから(笑)。完全に浸れた。だから、季節的にはもう遅いかもしれないけど、みなさんにはなるべく頑張ってもらって、今年の冬が終わるまでに聞いてもらいたいです。絶対イイカンジに浸れると思うから。

僕たち、デビューシングル以来、3月14日に出してないんですよ(慶太)

ところで、今回のシングルは、デビュー日である3月14日のリリースになりました。それは意図したものなんですか?

慶太 シングルを出そうと思っていたら、3月14日が水曜日と言われたんで、「ここしかないな」と思って。

龍一 そりゃそうなるよね。ここで出さないわけにはいかないだろうと。

涼平 18年ぶりだもんね。3月14日に出すのは。

慶太 僕たち、デビューシングル以来、3月14日に出してないんですよ。だから、どうせならその日に出したいなと。そしたら偶然、曲が3分14秒に終われる尺で、MVの長さも3分14秒になって、衣装の色味もファーストシングルと同じようになったりして。

龍一 全部偶然なんですけどね。スタイリストさんが気付かずに「Forever Memories」と同じ色味を持って来て。

慶太 最初は狙っていたっていうことにしようかと思いましたけど、基本的に嘘をつくのは嫌なんで。でも、これだけ偶然が重なるとすごいなって思います。それに不思議と最近、3人の関係性とか仕事へのスタンスがデビューのときの感じになってきていて。僕が2人に結構ガミガミ言う感じとか、デビュー当時と似てるよね?

龍一 言ってる?

慶太 最近言ってない? お前もっとああしろよ、みたいな。

龍一 あぁー。まあ半分いじりに近いけどね(笑)。

涼平 うん。半分いじりだと思ってた(笑)。

慶太 え、本気で言ってることをお前らはいじりだと思ってんの?

龍一 言われて嬉しいなぁ、みたいな(笑)。慶太も慶太で、「勘違いして欲しくないから、ライトに受け取ってほしいんだけど」って言ってくれたりするときあるでしょ? そういうときは本当もう聞いてないし(笑)。

涼平 あはは、もう聞こうともしてない(笑)。

龍一 「かみさん、キッチンでずっと独り言言ってんなぁ」みたいな感じよ?

慶太 いやいや、聞いてよ! 結構本気で言ってるんだから!

龍一 けど、昔、慶太に言われたことは今でも覚えてるんで。こうやって活動してると、「そういえばあのとき、ああ言われたわ」ってことを思い出すんですよ。それって当時と比べて今の自分がどれくらいできているかっていう確認作業にもなるので。そうやって過去を確認しながら、ここからまた俺たちなりに進んで行ければいいなって思ってます。

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w-inds.

w-inds.(ウインズ)は、橘 慶太、千葉 涼平、緒方 龍一からなる3人組ダンスボーカルユニット。
2000年11月から毎週日曜日、代々木公園や渋谷の路上でストリートパフォーマンスを開始。口コミで瞬く間にその旋風は拡がりを見せ、デビュー直前には渋谷ホコ天に8,000人を動員。そして満を持して2001年3月14日にシングル「Forever Memories」でデビュー。同年リリースされた1stアルバム「w-inds.~1st message~」はオリコンチャート1位を記録。その功績が認められ第43回日本レコード大賞最優秀新人賞に輝く。

2002年シングル「Another Days」「Because of you」、2003年「SUPER LOVER~I need you tonight~」「Long Road」、2005年アルバム「ageha」はオリコンチャート1位を記録。また、シングルオリコンチャート38作連続TOP10入りを果たし続けている。
これまでに日本レコード大賞 金賞7回、最優秀作品賞1回を受賞し、NHK紅白歌合戦には6回出場と、実力・人気を不動のものとした。
毎年全国ツアーを実施し、各地でw-inds.旋風を巻き起こしている。2002年〜2017年の16年間で行われた単独公演は548公演を数え、総動員数は160万人を突破した。
その活躍は、台湾・香港・韓国・中国・ベトナムなど東南アジア全域に拡がり、海外でも数々の賞を受賞。台湾ではアルバム4作連続総合チャート1位を記録。日本人として初の快挙を達成。香港でもIFPI香港トップセールス・ミュージックアワードにてベストセールス・リリース日韓部門でアルバム12作連続受賞という史上初の快挙も成し遂げ続けている。
2015年にザ・ベネチアン・マカオ コタイ・アリーナにて開催された第19回 China Music AwardでAsian Most Influential Japanese Singer(アジアで最も影響力のある邦人アーティスト)を受賞。日本人男性アーティストで初の栄冠を手にした。香港では長年にわたる香港・マカオでのJ-POP普及に寄与した功績が認められ、在香港日本国総領事館総領事より「在外公館長表彰(総領事表彰)」を授与。
海外での単独公演はこれまでに台湾7公演、上海2公演、香港9公演を開催。

デビュー15周年を経て、2017年第1弾リリース作品「We Don’t Need To Talk Anymore」では橘慶太が作詞・作曲・編曲まで手掛けたセルフプロデュース作品を発表。
さらに楽曲制作のみに留まらず2017年第2弾リリース作品「Time Has Gone」ではトラックダウンまでも手掛けるなど、音楽性を追求するとともに制作形態も躍進を遂げている。
21世紀という新しい時代に日本を中心に、世界中へ新しい風を巻き起こし続けている、男性ダンスボーカルユニット―――それがw-inds.である。

オフィシャルサイトhttp://www.w-inds.tv/

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