LIVE SHUTTLE  vol. 254

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「私が音楽をやる原動力」──miwaを輝かせる”光”たちに力強く温かなメッセージ。4度目の日本武道館公演レポート

「私が音楽をやる原動力」──miwaを輝かせる”光”たちに力強く温かなメッセージ。4度目の日本武道館公演レポート

miwaが3月8日と3月9日の2日間にわたる日本武道館公演〈miwa live at 武道館 “We are the light ~38/39DAY~”〉を開催した。miwaにとっては、自身の大学卒業に合わせて2013年3月に開催された〈miwa live at 武道館 ~卒業式~〉、2015年3月に“女性アーティスト初のアコギ1本 日本武道館公演2DAYS”として話題を集めた〈miwa live at 武道館~acoguissimo~〉、そして、2016年3月に全国ツアー〈miwa “ballad collection” tour 2016 ~graduation~〉のファイナル公演でのステージに続き、今回が自身4度目の武道館公演。2日間限定にも関わらず、本編の18曲中6曲が日替わりというスペシャルな構成となっていた。筆者は両日とも足を運んだので、ここでは差異と共通点を探しながらレポートしたい。

取材・文 / 永堀アツオ 写真 / 佐藤薫

ここにいるみんなが誰かの光になれる。私にとってはみんなが光

“M”と“W”を組み合わせたようなセットと巨大なLEDスクリーンを配したステージに、リフトアップで登場したmiwa。初日の〈38DAY(ミワデイ)〉は「リトルガール」、2日目の〈39DAY(サンキューデイ)〉は、「again×again」で勢いよくライヴをスタートさせた。日替わり曲があることは予想していたが、まさかオープニングから違う曲を用意しているとは思っていなかったので、冒頭から驚かされた。

miwaが「武道館!」と叫ぶと観客のテンションが一気に上がり、「ストレスフリー」「Chasing Hearts」「ミラクル」と、ジャンプし、踊り、タオルを回せる強力なアップナンバーを連発して、オープニングからクライマックスのような最高潮の盛り上がりを見せたところは共通していた。

続く、5~6曲目は曲順が入れ替わっていた。「オードリーの春日さんのために作った」という受験生応援ソング「Live Fast Die Young」の初日の演奏は、実は、バンドのグルーヴがまだひとつにまとまりきっていない印象を受けていた。その後披露された「受験を頑張った人、卒業する人、節目の季節を迎えるみんなと一緒にこの曲をやりたいと思います」と語りかけた卒業ソング「春になったら」のサビ前まで、バンド内でお互いの息を合わせる時間があったように感じていたのだが、2日目は「春になったら」を先に演奏することで、「Live Fast Die Young」は曲の入りからピッタリと合っていた。細かいことではあるが、たった一日(正しくはきっとこの日のリハだけで)で修正する技術の高さにハッとさせられたし、デビューからの8年間で磨き抜いてきた技と、築いてきたバンドの絆を見せられた想いがした。

 

パーソナリティーを務めているラジオのリスナーからのリクエストをもとにした日替わりコーナーの初日は2010年3月3日にリリースしたデビュー曲「don’t cry anymore」から、同盤に収録されていたカップリング曲の「めぐろ川」、「Wake Up, Break Out!」という、1stシングルとまったく同じ曲順になっていた。この感慨深い曲順は本人いわく、「偶然で気づかなかった」そうだ。また、「Wake Up, Break Out!」からは、「アコギっていいな、ピアノっていいな、生楽器っていいなって感じてもらいたい」というmiwaの発案による、バンドメンバーとのセッションコーナーとなっていた。

デビュー前からライヴを共にしているバンマスのeji(Key)と2人だけで「9年前に2人が出会った際に初めて練習した曲で、最初の武道館でも1曲目に歌った曲」だという「Wake Up, Break Out」を観客のクラップをドラム代わりにして演奏。初心を思い起こしながら伸びやかな歌声を響かせたあと、miwaはギターではなく、ピアノの前に座り、初日はファン人気の高いラブソング「片想い」を、2日目は友達以上恋人未満の淡い卒業ソング「friend~君が笑えば」をピアノ2台でパフォーマンスした。

「friend~君が笑えば」をピアノで弾くのは今回が初めてだったため、「一日限りのために一生懸命練習してきたの。緊張した」と安堵の胸をなで下ろしていた。ギターのオバタコウジとは、初日は映画『君と100回目の恋』の劇中歌「アイオクリ」をデュエットし、2日目はダンスビートのポップナンバー「It’s you」をアコギ2本で激しくかき鳴らすニューアレンジを披露。

ベースの種子田健、ドラムのよっちとの3ピースでは、初日が「醒めない夢」、2日目が「hys-」と共にパンキッシュなロックナンバーをヘビーにプレイし、観客の熱気を再びピークに引き上げた。

また、前半の衣装も初日と2日目では違っていた。初日は赤、2日目は黄色。一日限りのためだけに作られたというハンドメイドのニットをドラムソロ中に早着替えし、動きのある白いワンピース姿で再登壇。miwaは、「最後にみんなで光を灯してもらいたいなと思ってます。ここからは光をテーマにした曲をお届けしていきます」と語りかけ、神秘的で壮大な光の渦の中でエレクトロナンバー「Delight」「B.O.Y」「ヒカリへ」を高揚感たっぷりに歌い上げた。

「Delight」は、大学卒業を目前にした彼女が「音楽一本でやっていくんだという決意」を表明したアンセムであり、「B.O.Y」には“Because of you”=あなたのために走り続けるんだという意志が込められており、「ヒカリへ」は目には見えない想いと光を重ねた楽曲であった。

miwaにとっての“光”とは決意であり、誓いであり、希望であり、想いである。ここで、彼女は武道館2DAYS公演にシングルのタイトルを冠した理由について、「ここにいるみんなが誰かの光になれるんだよっていうことを伝えたかったからです。私にとってはみんなが光です。みんながいてくれることが、私が音楽をやる原動力になっています。今日はみんなが照らしてくれる光の中で歌います」と語り、1万人の観客が掲げるスマフォのライトの中で「We are the light」をアカペラで力強く、エモーショナルに歌い上げ、会場に集まったひとりひとりの胸に、「私はあなたを照らす光になりたいという願いであり、あなたは私を照らす光になっているという事実であり、“誰もが誰かの光”になれるんだ」というメッセージを届けた。この2日間のライヴは、このメッセージを伝えるためにあったと言っても過言ではないだろう。

初日のアンコールでは、3月8日が日本記念日協会より正式に“miwaの日”として認定されたことも発表。「すごい! ありがとうございます。これからは3月8日は“miwaの日”でよろしくお願いします」と満員の観客に向けて笑顔で挨拶した。そして、4月7日スタートのTVアニメ『僕のヒーローアカデミア』第3期のエンディングテーマに起用される新曲「アップデート」をサプライズで初披露。2日目には「仲間と集まる場所は素敵だなと思って書いた曲です。私にとっては、みんなといるこの場所=ライヴをイメージしました」と楽曲の内容を説明していた。そして、激しい手拍子とジャンプと大合唱を誘発する「君に出会えたから」で会場を明るい笑顔で満たし、2日間限定のスペシャルなステージは締め括られた。

なお、この日も披露した新曲「アップデート」は、通算24枚目のシングルとして、5月9日にリリースされることも発表されたほか、ギター一本だけで47都道府県制覇を目指して開始した〈miwa acoustic live tour〉の“acoguissimo 4”が3月24日の栃木公演からスタートする。そして、6月10日には、出身地である神奈川県の横浜アリーナでのファイナル公演〈miwa live at 横浜アリーナ”acoguissimo 47都道府県~完~”〉が開催される。

miwa live at 武道館 “We are the light ~38/39DAY~”@日本武道館 SET LIST

3月8日=38DAY(ミワデイ)
M01. リトルガール
M02. ストレスフリー
M03. Chasing hearts
M04. ミラクル
M05. Live Fast Die Young
M06. 春になったら
M07. don’t cry anymore
M08. めぐろ川
M09. Wake Up,Break Out
M10. 片想い
M11. アイオクリ
M12. 醒めない夢
M13. ATTENTION
M14. LOUD! ~憂鬱をぶっとばせ~
M15. Delight
M16. B.O.Y
M17. ヒカリヘ
M18. We are the light
EC01. アップデート(新曲)
EC02. 360°
EC03. 君に出会えたから

3月9日=39DAY(サンキューデイ)
M01. again × again
M02. ストレスフリー
M03. Chasing hearts
M04. ミラクル
M05. 春になったら
M06. Live Fast Die Young
M07. 441
M08. Napa
M09. Wake Up,Break Out
M10. friend~君が笑えば~
M11. It’s you
M12. hys-
M13. ATTENTION
M14. LOUD! ~憂鬱をぶっとばせ~
M15. Delight
M16. B.O.Y
M17. ヒカリヘ
M18. We are the light
EC01. アップデート(新曲)
EC02. 君に出会えたから

miwa acoustic live tour 2018 “acoguissimo 4”

3月24日(土)栃木県・鹿沼市民文化センター 大ホール
3月31日(土)広島県・アステールプラザ 大ホール
4月07日(土)福島県・いわき芸術文化交流館アリオス 大ホール
4月08日(日)宮城県・東京エレクトロンホール宮城
4月14日(土)三重県・三重県文化会館 大ホール
4月15日(日)千葉県・市川市文化会館 大ホール
4月21日(土)北海道・幕別町百年記念ホール
4月28日(土)山梨県・東京エレクトロン韮崎文化ホール 大ホール
4月30日(月・祝)福井県・福井県県民ホール
5月12日(土)愛知県・日本特殊陶業市民会館ビレッジホール
5月16日(水)大阪府・フェスティバルホール
5月18日(金)埼玉県・彩の国さいたま芸術劇場 音楽ホール
5月20日(日)群馬県・太田市民会館
5月27日(日)茨城県・茨城県立県民文化センター 大ホール

miwa live at 横浜アリーナ“acoguissimo 47都道府県~完~”

6月10日(日)神奈川県・横浜アリーナ

miwa(ミワ)

1990年6月15日生まれ。15歳の頃よりオリジナル曲を作り始める。2010年3月にシングル「don’t cry anymore」でデビュー。2012年には初の日本武道館公演を、2015年には女性アーティストでは史上初となる”ギター1本弾き語り・日本武道館公演2DAYS”を実現している。2018年3月7日には2タイトルの映像商品「miwa concert tour 2015“ONENESS”~完全版~」「miwa live at 武道館 卒業式/acoguissimo」を発売。『僕のヒーローアカデミア』TVアニメ第3期のエンディングテーマ「アップデート」を5月9日にシングルリリースする。

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